上杉謙信は本当に女性だったのか? その謎に敢然とむかう歩き巫女さぎり。彼女のボディーガード2名、なんの役にもたってないぞ。この人は、こういうにぎやかしキャラクターをの使い方があまりうまくない。こういうキャラクターがストーリーの展開にあまり重要な役として関わらず、ただ場面に彩りを添えるためだけにしか出てきていないのだ。
ついでにいうと、さぎりがいとも易々と霊体離脱をするのを「修行の成果」とあっさりかたずけたり、常に同じ真言で敵が必ずやられるというのも、安直に思われる。
もうひとつ、どうしてこの人の小説では、男女敵味方にかかわらず、気合いを入れる時の発声は「きえーっ」に決まっているんだろう。あまりみんなが「きえーっ」「きえーっ」と連発するので、「きえーっ」が出てくるだけで笑ってしまう。こういうギャグを繰り返して次第次第に笑いにもっていくのは、「いとし・こいし」の漫才でよく見られる手法だ。別に笑わせるつもりで「きえーっ」と書いているのではないのだろうが。
(1997年10月9日読了)