読書感想文


暗夜鬼譚 空蝉挽歌 弐

瀬川貴次
集英社 スーパーファンタジー文庫
1997年10月10日第1刷
定価438円

 平安時代、若い貴族の夏樹と陰陽師の一条が、弘徽殿の女御を襲う謎のゾンビ(?)と対決。しかし、一条は命を失ってしまう……という前巻に続き、本巻では夏樹が冥府まで一条を助けにいく。
 どうもこれまでの「暗夜鬼譚」シリーズよりもテンポが悪く冗長。前巻と合わせてこの2冊で1巻くらいの内容だろう。作者はキャラクターへの思い入れが強くなり、ついついやりとりなどを書き込み過ぎてしまうのではなかろうか。ぼくにとってはけっこう好きなシリーズであるし、アイデアも悪くないのだが、今回のエピソードは正直ダレ気味だ。

(1997年10月26日読了)


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