天皇親政に近い政体をつくり、軍も天皇の意思に基づくシステムとなっても、結局軍人たちは統帥権を自分たちのもとに置かずにはいられないであろう。そういう著者の思いが本巻では具体的に表わされる。
いよいよ次巻からは皇国対ドイツ第三帝国との戦いが始まるのか?
著者の他のシリーズと比べると、文明批評にあまり重点の置かれていないシリーズといえる。よって、戦闘シーンと政治シーンのどちらに比重があるのか中途半端な感じだ。ぼくとしては政治シーンにもっと力をいれてほしいのだが。
(1997年10月26日読了)