真珠湾攻撃、ミッドウェイ作戦などを日本軍が実施しなかった場合、戦局はどう変化していたかをシミュレートした連作をまとめたもの。 特攻隊をもっと早く投入していたら……という章は、なんだか機械の一部でもあるかのように兵士を扱っていて、読んでいて気分が悪くなってきた。 どうも、作品に対して愛情がこもっていないような気がするのだ。とにかく戦況の描写のみを書き進めているだけという感じである。歴史改変の面白さもその意味も、本書からは読み取れない。
(1997年11月11日読了)