読書感想文


神風の吹くとき〜異説・連合艦隊戦記〜
田中光二著
光文社 カッパ・ノベルス
1997年9月30日第1刷
定価819円

 真珠湾攻撃、ミッドウェイ作戦などを日本軍が実施しなかった場合、戦局はどう変化していたかをシミュレートした連作をまとめたもの。
 特攻隊をもっと早く投入していたら……という章は、なんだか機械の一部でもあるかのように兵士を扱っていて、読んでいて気分が悪くなってきた。
 どうも、作品に対して愛情がこもっていないような気がするのだ。とにかく戦況の描写のみを書き進めているだけという感じである。歴史改変の面白さもその意味も、本書からは読み取れない。

(1997年11月11日読了)


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