言葉に関する誤りを重箱の隅をつつくように指摘したこのエッセイ集も2冊目になりますます快調。辞書を読むのが好きな中国文学の先生でありますから、その指摘の鋭さとしつこさはただ者ではないのだ。
本書では、「閑話休題」の誤用、「享年××才」と書いてはなぜいけないか、「JIS規格」が漢字を勝手にいじってることへの抗議などが、興味深かった。
言葉の意味や用法は時代とともに変化していくものではあるが、本来の語義や用法を調べることもせずに平気で誤用するというのは恥ずべき事ではないかと、本書を読んで思った。
こういう「重箱の隅」本って好きなんですよね。
(1998年2月1日読了)