著者は神戸でカウンセリングを行うベテランのカウンセラー。「対話」は「説得」ではない。日常、これが混同されてしまっていると解説。「受容」と「共感」をベースにすることの大切さを説く。痛み、辛さなどを共有した上で、問題を持つ子どもに命令したりせず、自発性を引き出すべきだ、と。
知識的な物事をまず与えるてはいけない。まず情緒を発達させてバランスのとれた人間に育てていくことを提唱する。長年現場でカウンセリングをしている著者らしく、わかりやすいし説得力もある。書かれているとおりには簡単にはいかないことなど、著者は承知している。
カウンセリングの入門書として好適。教師だけでなく、世の父親はこの程度のものでよいから、カウンセリングという考え方を知っておく必要があるだろう。
(1998年2月21日読了)