読書感想文


キマイラ縁生変
キマイラ・吼 14
夢枕獏著
朝日ソノラマ文庫
1998年3月31日第1刷
定価476円

 おーい、吼も九鬼麗一も出てこんぞう。
 本書では、キマイラの謎を解くカギとなる大谷探検隊の橘瑞超(実在の人物です)が書き残した秘密の手記(これは創作)が公開される。
 明治の末、敦煌で起こった事件、また、石窟で発見されたキマイラの存在を暗示する謎の曼陀羅、そして、九鬼玄造の師である馬垣段九郎の生い立ちなど、キマイラの謎に関わる新事実が次々と提出される。さあこれから、というところで「続く」である。これらの事実が結びつけられた時、キマイラの謎は解けるのだろうか。それはいったいいつのことになるのやら。
 あとがきによると、次巻は20ケ月後……。そんなに待てるかーい。獏さんが生きているうちに完結するんでしょうね。心配になってきた。

(1998年4月29日読了)


目次に戻る

ホームページに戻る