読書感想文


ご立派すぎて
鈴木輝一郎著
講談社文庫
1998年8月15日第1刷
定価467円

 抱腹絶倒、気合十分のお見合い小説。
 タイトルの「ご立派すぎて」というのは断りの決まり文句なのです。
 作家志望の主人公、丹波十四朗が見合いに見合いを重ね、とうとう結婚に至るという話なのだが作者本人の体験談も交えて、見合いという空間の独特の空気がみごとに描き出されている。いやね、私も一度だけ見合いをしたことがあるものだから、なんとなくわかるんですよ。
 笑いながらも、男女の出会いについての作者の考え方やなにか勘違いしながらも生きていく人たちへの暖かい視線がうかがえて、楽しく楽しく一気に読めた。
 見合い話の間に、作家デビューの話も入っていたりして、これは作家志望の人が読むと参考になるのでは。
 巻末にある作者と真島久実子さんとの対談がこれまた面白い。お見合いへの鋭い考察、結婚生活への提言など、笑いながらもいろいろと教えられるものがある。
 未婚の人も既婚の人も楽しめる良質のユーモア小説であります。

(1998年8月10日読了)


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