大阪の梅田でピンクの猫を助けたフリーライターのナオトとフリーイラストレーターのショウゴ。ナオトがスンスンと名付けたその猫を夜明けまでに通天閣のてっぺんに連れていかないと、大阪に災厄が訪れるかもしれない? かくしてナオトとショウゴは御堂筋を南下。ところが、虎人、魔女、吸血鬼と奇怪な邪魔ものたちが登場して、二人の行く手を妨害する。なんとこの日は地獄の釜の蓋の開く日で、超自然的な力を持った者がその力をフルに発揮できる唯一の日だったのである。果たして二人はスンスンを無事に夜明けまでに通天閣に連れていくことができるのか。ナオトの怪しげな友人たちも加わって、追いつ追われつのデッドヒートが始まる。
コメデイ・タッチで書かれているが、ストーリーはいたってシリアス。「コテコテ大阪」を誇張して描いてあり、大阪を知る者には楽しめたのだけれど、不案内な人にはどうなんだろうか。ギリギリの線で楽しめるかな。
設定はアイテムを時間までに決められた場所に運ぶというゲーム的なもので、ゴールインまでハラハラさせてくれるから、そういうところは大いに面白い。ただ、ストーリーとギャグがうまく対応して笑いを最高潮に持っていく、というようになっていないと感じた。だから、爆笑にまでいかない。
たぶん、これは作者の資質として、ギャグを中心に話を組み立てるタイプでないのだから仕方のないところではあるのだが。
(1998年11月1日読了)