著者は大阪の放送作家集団で、本書は「夕刊フジ」の大阪版に連載されていた「テレビの味方」というコラムをまとめたものである。
テレビを見ない私がなんでこんな本を読んだのか。それは、大阪制作の番組が「金をかけず、アイデアだけでいかにおもろいことをするか」という大阪文化が端的に現れているから。そして、時事コラムである本書は大阪芸能の貴重な証言ともいえるから。
だいたい、これは関西以外では売ってるんか? 大阪の深夜ローカルの番組やとか、大阪の放送局のアナウンサーの話やとか、近畿地方だけの天気予報のお天気おじさんのことやとか、まあ他では読まれへん話ばっかりですな。
「おき太くん」「ごもくめし」「タージン」て、大阪以外では「それ誰?」ときかれそうな人たちの話題が満載。それだけで嬉しいやないですか。
今度はテレビ以上にディープな大阪、「ラジオ漬」を読みたいものである。
※「おき太くん」……「おはよう朝日です」という番組の着ぐるみマスコット。
「ごもくめし」……「素人名人会」でのど自慢の伴奏をしているバンド。
「タージン」……そこら中の番組で街角レポートをしている明るく楽しくにぎやかな芸人さん。
(1998年11月8日読了)