20世紀末に大地震が起こり東京湾に島が隆起したという設定の近未来アクション。
「アガルタ」と呼ばれるこの島からは稀少鉱物が産出され、王龍と名乗る黒社会のボスが牛耳る無法地帯が形成されている。ここでとれる「ブリル・ストーン」という石には不思議な力が備わっていて、王龍はこれを腕に埋め込み、その力でアガルタを支配しているのだ。
一方、時期首相の座を狙う野心家の法相、財部は、ブリル・ストーンを使って日本を支配しようと目論む。王龍を狙ってアガルタに潜入しようとして失敗した刑事、佐久間。彼の娘、亜希は王龍に誘拐されて囚われの身となるが、脱走を試みジャンクという名の少年に助けられる。彼もまた不思議な力を持っていた。ブリル・ストーンをめぐり、王龍、財部、佐久間たちの戦いが始まる。
アクションシーンはなかなか面白い。しかし、ブリル・ストーンの設定が、原理も何も解明されていないまま話が進み、そのまま終ってしまうのが辛い。なんだか「天空の城ラピュタ」の飛行石みたいな感じだ。政治家、財部はなんだかステレオタイプ。こういう政治家はおらんよな、実際。
割とまとまった話なのだが、肝心なところでちょっと安易な描き方をしているように感じられた。もう少しきめ細かさがあればと思う。
(1999年1月7日読了)