読書感想文


ブラック・ガーディアンズ 闇がざわめく
瀬川貴次
集英社スーパーファンタジー文庫
1999年5月10日第1刷
定価457円

 新シリーズの登場。
 漫研の部室の裏にある「入らずの森」に秘められた謎を、漫研部員たちが、なんと会誌のために漫画を描くという行為で解決するというユニークなお話。
 隠れキリシタンの霊に、高校生たちの生き生きした姿をうまくからめ、手堅くまとめたという感じ。私としてはもっとブッとんだ話にしてほしかったのだが、この作者はそういう冒険はしない。あくまできれいにまとめたストーリーをコメディタッチで描くという手法に徹している。そこらあたりはファンにとってはいわば安心して読める点であるし、この作者の特徴である平均点は取るが満点も0点も取らないという点がはっきり現れている。

(1999年5月28日読了)


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