10人のホラー作家に、ホラーを愛してやまぬインタビュアーが、担当編集者フカサワ嬢とともにかなり踏み込んだ話もしているインタビュー集。それぞれの作家のホラーに対するスタンスや思いなどが明らかにされている。また、ホラーだけではない、そこから小説一般への考え方や人間性までも引き出している。インタビュアーの腕の見せ所である。優れたインタビュアーにかかると、いろいろな話が引き出されていくのだ。編集段階でカットされた話にはきっとかなりきわどい面白い話があったのだろうと推測される。
私もものかきの端くれ。触発されるところが多く、このような作家の発言を受けて自分なりに「SF」や「小説」についてまとめなおしたい、それをしっかりと書き残してみたいという気持ちになった。
なにかものを書くときには手元に置いて繰り返し開いてみたい本である。
(1999年7月8日読了)