阪神タイガースの野村克也監督が1999年のペナントレース前半戦にどのような言動をしたかを、その内面を想像しながら綴られたもの。
著者はスワローズ時代にも野村監督を担当した中日新聞の記者。そのころには「ノムさんにドつかれる!!」という著書を出しているそうだ。それだけに、スワローズ時代との比較など、他の記者にない視点で書かれているのではないかと期待して読んだ。確かに、比較はしているが、スポーツ紙の記事を毎日読んでいる私としては、特に目新しいことは書かれていないように感じられた。
結局、本書も6月までのタイガース好調時に企画された便乗本の1冊でしかなかったということだ。この手の便乗本はなるべく買わずにいようとしていたのに、著者の経歴に目をくらまされたというところか。まだまだ私も甘いなあ。
(1999年10月24日読了)