積んである本の山の中から、何気なく取りだした。まだ読んでなかったんですね、これ。
親本は1984年発行。その時点での枝雀師匠の持ちネタ60本+αについて思い出を語ったり、落語について論じたり、自由自在に話題を展開させたもの。おそらく小佐田定雄さんの構成によるものと思われるけれど、師匠の落語に対する考え方、人生観などが高座の語り口そのままにほんわかと伝えられてくる。
ここまで考えに考え、そこからあの高座が生まれていったんやなあと、改めてしみじみと思う。
爆笑王、二代目桂枝雀。枝雀の前に枝雀なく、枝雀の後に枝雀なし。空前絶後の落語家であることを再度確認した次第。
(2000年1月9日読了)