読書感想文


エイリアン蒼血魔城
トレジャー・ハンターシリーズ
菊地秀行著
朝日ソノラマ文庫
2000年2月28日第1刷
定価571円

 久々のシリーズ最新刊。八頭大はまだ高校生をしている。
 「神隠し」が続発する山村で、その秘密にまつわる「秘宝」を探しに来た大。食人鬼に変身させられようとしている蒼木良美という少女と出会う。彼女の一族は、神隠しに関わる秘密を代々伝え続けてきていた。神隠しにあった人々を蘇らせる医師や、良美を食人鬼に変える盤城なる謎の男、そして蒼木家の当主までもが大の宝探しを妨害する。大が見つけた「神隠し」の秘宝とは。
 「神隠し」の原因についてはそう目新しいアイデアではないが、その小道具を使って繰り広げられる敵味方入り乱れるストーリー展開はさすがに読ませる。
 ただ、八頭大にふりかかるピンチがどうにもピンチになっていないのでカタルシスがない。例えば大は一時的に失明するのだが、そのハンディキャップをやすやすとクリアしてしまうのだ。携帯電話の使い方などもむやみに便利すぎる。もともとシリーズの設定からいうとここで携帯電話を大たちに持たせるのは不自然のようにも思うのだが。
 ともかくシリーズ再開は喜ばしいことだ。これを機にまた新たに書き続けていってほしいものだ。

(2000年3月5日読了)


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