著作権や登録商標など、知的所有権をめぐっておきた事件をいくつかピックアップし、知的所有権とはなにかをわかりやすく紹介した本。
「天才サザエボン」、「キユーピー」、「キャンディ・キャンディ」などのキャラクターをめぐって争われた事件をはじめとして、引用、盗用、海賊版、違法コピー、ドメイン名にネーミングと、さまざまな事例が豊富にとりあげられている。
オリジナリティとはなにかということを考えると、笑ってすまされない問題ではあるし、どこまでつっこんだことが書いてあるのかと楽しみにしてページを開いたのだが、知的所有権をめぐる雑学本といった感じにまとめてあったので、拍子抜けした。もっとも、「+α新書」が実用的なことを中心にした企画のシリーズであることを考えれば、深い考察を期待した私の方が間違っていたということかもしれないが。
そう考えると、本書は話のタネ本としてはなかなかおもしろい。なぜ「東京ディズニーランド前」という駅がないかという理由や一般名詞のように使われているが実は登録商標であるものの話など、雑談の合間にはさんだら受けそうな話題も多い。
もっとも、本書の著者は知的所有権をネタに一冊の本をまとめあげたにもかかわらず、「トンデモ」という誰が作ったかはっきりしている造語を平気でタイトルに使い、しかも誤用している。これは知的所有権の侵害にはならないのだろうか。こらあたりの言葉の扱いの軽さが本書の内容を暗示しているといえないこともないか。
(2001年12月20日読了)