人気喜劇女優の初のエッセイ集。自分の好きな服や食べ物、海外旅行の話などを前半で語り、後半では学生時代の思い出や結婚観、職業観などを語っている。
実は、芸談みたいなものを期待して読んだのだが、そういったことはほとんど書かれておらず、近所のおばちゃんと雑談してるような感じのものになっていてがっかりした。天は二物を与えずというのか、さしもの天才女優も自分というものを語るのはどうやら苦手なようである。著者の値打ちはあくまでその演技を舞台で見るところにあるのだということを感じさせた。
どうやら彼女に関しては優秀なライターがテーマをもって密着取材し、その人物像を掘り下げるという形の方がよいようである。タイトルとなっている「へん」な部分が本書ではあまり伝わってこない。
ただ、自分の気に入ったものへの執着はかなり強いということはわかった。その執着心こそが著者の原動力となっているに違いない。それがうかがえるだけでよしとすべきか。
(2002年8月9日読了)