NHKの報道記者であり「週刊こどもニュース」の司会としても知られる著者が、現代史のポイントとなる事件について、事実関係をわかりやすく解説したもの。発行段階で起こっていた国際紛争の原因などを手取り足取り教えてくれる。
「湾岸戦争」「冷戦」「東西ドイツ分割」「スターリン批判」「中国と台湾」「朝鮮戦争」「イスラエル建国」「キューバ危機」「文化大革命」「ベトナム戦争」「ポル・ポト」「ソ連消滅」「ベルリンの壁崩壊」「天安門事件」「ドル自由化」「石油危機」「EU結成」「旧ユーゴ紛争」の18の項目に分かれているが、いずれもが現在の社会情勢に密接に関わるものだけに、適切な選択といえる。
その解説は、現代史のガイドブックという性格上、深く突っ込み裏の裏を読んだものとはなり得ないが、忘れていたことや込み入っていてわかりにくかったことが程よく整理されている。そういう意味ではタイトルの「そうだったのか!」というのは決して的外れな付け方ではないだろう。
難しいことを難しいまま書くのは容易である。しかし、ややこしいことを中高生レベルでもわかるように平易に書くのは、著者に世界情勢への深い理解がなければなるまい。本書を読めば、これが現代史上の主要事件の輪郭をただなぞっただけのものでなく、豊富な知識や情報に裏打ちされたものだということがわかるはずだ。そういう意味では、高校「現代社会」の副読本に、新社会人の研修の教材に最適であると思うし、知ってるつもりでいる私たちにも有用な一冊だといえる。著者はこのあと、日本現代史、そして世界現代史の続編も上梓しているので、それらも併読したい。
(2003年3月28日読了)