ベテランプロ野球担当記者による「ライバルとの出会い」「恩師との出会い」をテーマにした野球ノンフィクション。
ただ、さすがに著者も年をとってきたか、往年の近藤節のような畳み掛ける面白さは減じている。また、とりあげる野球選手や監督なども最近の人は少なく、古い取材ノートを本ごとに少しずつアレンジを加えるような感じになっている。
意外な真相では、長嶋茂雄と杉浦忠が大学の人間関係が理由で立教大学を中退してプロに入りたいとドラゴンズの門を叩いたこと。もし長嶋と杉浦がここでドラゴンズに入団していたとしたら、その後の球界地図は大きく塗り替えられることになっただろう。
(2006年5月4日読了)