読書感想文


CDブック 栄光の上方落語
朝日放送ラジオ「上方落語をきく会」編
角川書店
2006年6月30日第1刷
定価18857円

 朝日放送ラジオは開局以来「春團治十三夜」、「上方落語をきく会」、「一○八○分落語会」など一貫して落語を放送し続けてきた。その音源は長らく未整理のまま残されてきたが、放送作家の日沢伸哉さんが大量の録音テープを探し出し、整理した。「上方落語をきく会」が50周年を迎えたのを記念して、日沢氏を中心として名演を精選し10枚組のCDにまとめた。
 本書はそのCDにつける形で、上方落語の歴史をわかりやすく日沢氏がまとめたものである。特に、朝日放送開局以来、放送局と上方落語がどのように連動してきたかがよくわかる形でまとめられている。しかも、多くの関係者にインタビューをして貴重な証言を残しているところに価値がある。
 内容的にはこれまで同様のものがいくつも出版されてきた。本書の優れているところは、本文中で詳述されている落語家の芸を、CDで確認できるところである。組物のCDセットとしても貴重であるが、CDブックという形で出版したところに大きな意味がある。
 CDの音質は非常によく、50年前の録音とは思えないほどの鮮明さである。なにとぞシリーズ化していただきたいと心より願う。

(2006年7月2日読了)


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