ぼやき日記


1月11日(火)

 見つかりましたなあ、海水。どこで、て、そんなこと聞きなさんな。須磨ですか、て、海水浴場に海水があるのはあたりまえやないか。しょうもないボケをかましてる場合やない。
 エウロパですよ、エウロパ。どこの海水浴場か、て、まだボケますか。木星の衛星のエウロパやがな。人工衛星ガリレオが観測したら、エウロパの氷の下に磁場が動いてるのがわかったんやて。ガリレオは賢いなあ。さすがそれでも地球は回ってると言うただけのことはある。死んで何百年もたつのに今度は海水を発見するとはたいしたもんや。
 わかりました。もうしょうもないボケはかましません。
 以前からエウロパには海水があるという説はあったけれど、今回の観測でそれがはっきりしたということは、微生物がいてるかもしれんという可能性もふくらんできたわけで、それを採取して地球に持って帰ったら新種の病原菌で人間が滅亡直前までいってしまうというような可能性もあるわけで、そうなったら恐いなあ。
 このニュースを妻に言うと、妻も「人類が滅亡するねん」と同じようなことを言う。同居してたら貧困なる発想まで同じになるんかな。いや妻はもっと凄いよ。「そんでな、人類が滅亡するところでベガ星から宇宙人が来るねん。その宇宙人は風邪でみんな死んでしまうねん」。なんか「宇宙戦争」(H・G・ウェルズ)の火星人みたいやね。「その火星人が来たら枕元でからかうから子どもを作られへんねん。そんで地下からゴム人間がでてくるねん。さて、私は何の話と何の話を合成したでしょう」。クイズかいな。だいたい並べ立てただけで合成になってへんがな。ところで何の話と何の話?「タイトルを忘れた。今読んでる『SF全集』に載ってる話」。わかるかいなそんなもん。
 なんでエウロパに海水が発見されて話がこないなるんかようわかりませんが、とにかく、こういうニュースはわくわくするね。もっとくわしいことはたぶん
野尻抱介さんの掲示板あたりで活発な情報交換がなされることでしょう。私はくわしいことはわからんからよう論議に参加できませんが。
 いやしかし、新年早々なんか胸のわくわくする話題やね。来年にはその調査のためにディスカバリー号が飛んでるかもしれへんぞ。そこまで一足飛びにはいきませんか。

1月12日(水)

 あるコワイおばさんとちょっと長電話。アニメ版の「ブギーポップは笑わない」はどうもねえ、というような話になる。久々にみた新作アニメやのにね、私は。しかし彼女と電話をするとどうも長電話になってしまう。最終的には「S−Fマガジン」の原稿の愚痴になったりするんやけどね。

 MD編集のために久々にLPレコードを出してきて、妻のプレイヤーを借りてかけたんやけれど、うーむ、いかにCDやらMDが手軽かということを思い知らされた。今でもLPを愛好する人はけっこういるらしいけど、ちょっと聞くだけでもかなり手間なんですな。
 まず、ほこりを拭きとらんといかん。ほこりをかぶってると針を落としたときにジリジリパチパチと音がする。下手したら音飛びの原因にもなる。このほこりを拭き取る作業が実に面倒やったんですな。中央の穴とレコード盤の縁に指をかけて柔らかい布でほこりをそっと払うんやけど、バランスが実に悪い。静電気のせいか、なかなかほこりが取れへん。
 早送りがでけへん。アームを上げて指で動かし、だいたいここらへんと狙ったあたりで下ろすんやけど、見当が外れることが多い。頭出しも同様。上手に溝の間に針を下ろさんといかん。昔はもう少し上手にでけたんやけど、長いことやってないからうまいこといかへん。あれは慣れで手が憶えてたんやね。
 あんまりどたばた歩くとじきに音が飛ぶ。アームが軽いということもあるんやけど、重すぎてもレコードの溝がすぐに減ってしまうしね。
 こうして考えると、CDの発明というのは凄いなあ。私程度の耳やったら、LPとCDの音質を聞き比べて「やはりアナログ独特の深みがある」てなことはわからんからね。「レコード芸術」誌では評論家の人がアナログの方がデジタルよりええ音がするとか書いてはるけど、シューという針音は気にならへんのやろうか。もっとも、そういう人の使うてるオーディオは相当上等のものかもしれへんけど。タンノイがどうしたとかマランツがこうしたとか、別次元の話やからね。
 ただ、LP時代はそれだけ手間をかけるために、聞く態度もなんかじっくりという感じにはなってたかもしれへん。CDやと聞き方も手軽になるということは、もしかしたらあるかもしれへんね。
 CDが発売されるようになって15年以上になるから、こんなことを書いても、LPあるいはEPのアナログレコードをかけるときのこういう感じが実感として伝わらん若い世代の人も増えてきてるやろうな。クラブのDJがまるで楽器でも扱うようにアナログ盤をスクラッチしたりしてるわけやから、レコード盤に傷が付いて音が飛ぶ雑音が入るそんなんかまへんやんそれがええんやんという感じかもしれへん。
 いやもうCDはやっぱりLPより便利やし、MDはカセットテープよりも便利。こうやって人間はどんどんずぼらになっていくんやなあと実感した次第。

1月13日(木)

 いよいよトップページのアクセスカウンターが100000に近づいてきました。プレゼントの応募について少しくわしくしてみました。応募してくださるみなさまは、ご注意ください。

 とびきり楽しいビデオを買う。この楽しさを独り占めしていたくないので、ここで頼まれもせんのに宣伝します。
 芸というてもいろいろある。落語、漫才なんかの話芸、能、狂言、歌舞伎、演劇などのお芝居、歌手の歌もそうやろう。これらはファンも広範囲にわたり、ビデオやCDにしても一定の売れ行きを見込めるから、レコード会社もちょこちょことそれらを収録したソフトを発売する。ところが、それらに入らんボードビリアンたちの「諸芸」といわれるものは寄席で見ることはできてもテレビではめったにやらへんし、ましてやビデオ販売なんかまずなかった。
 ところが、去年の11月に発売されたんですな。「昭和名人芸大全」というビデオが全5巻で。私が大好きな大好きな故早野凡平さんをはじめとする一人一芸他の人はようやらんという「藝」そのものを集大成したセットであります。新聞で紹介されてたんやけれど、不親切にも程があってどこからでてるビデオやとかそんなことは一切書いてなかった。先日京都の大きなCD店で見つけたときは、値段も見ないでレジに持っていきましたよ。残念ながら1巻目だけが置いてなかったんで、仕事帰りに寄ることのできる店に注文して取り寄せてもろうてる最中なんやけどね。
 最近はやってくれへんようになったマルセ太郎さんの鶏まね猿まね、源氏太郎さんのいっぺんにハーモニカを吹きながらギターを弾きカスタネットを鳴らしながら皿回しをするという感動的な演奏、やなぎ女楽師匠の曲ごま、クレイジーキャッツのコミックバンド演奏、故マストン江川さんの玉乗り、これも最近はやらなくなった竹中直人さんの顔面模写……。
 ビデオを見てはため息をつく。これが「藝」です。その人にしかでけんという、その人が死んだら他にやる人がないという「藝」です。これは言葉にはでけへん。見てもらうしかない。
 ソースは全てNHKの番組から。「お笑い指定席」「ひるのプレゼント」なんかでちょびちょびやってたものを集めてくれた。NHKか今はなき「花王名人劇場」(関西テレビ)でしかやってくれへんかったよね、こういう演芸の放送は。NHKならではの企画で、こういった貴重な映像を一般に販売してくれるというのは実に嬉しくありがたい。世の中には受信料を払わん人も多々あると思いますが、私はこういう「藝」を保存してくれているというだけで金を払いますぞ。ただでこういうことをしてもらおうというようなムシのいいことはいいません。
 タイトルは「昭和名人芸大全」(1)〜(5)。発行はNHKソフトウェア。販売はポニーキャニオン。お近くのCDショップに注文したら取り寄せてもらえます。1本4700円を高いと思うか安いと思うかは、こういうボードビルのたぐいをどうとらえているかという価値観次第やろうね。私はものすごく安いと思う。レンタルも可能なように標記してあるけれど、普通のレンタルビデオ店に置かれるかどうか。
 今月の私の一押しビデオ。買いなさい、見なさい、笑いなさい。

1月14日(金)

 ありがとうございます。本日午前9時過ぎに、アクセスカウンターが100000に到達いたしました。プレゼントにも早くもご応募のメールが何通か届いております。嬉しいことです。金曜日の午前中ということで、会社からアクセスしてらっしゃる方が多いようで、仕事中になにをしてはるのかしらという気もしますが、まあそこまでして読んでいただいているというありがたさにますます感謝いたしておる次第でございます。しかし、100000ちょうどにヒットされた方からまだメールが届いておりません。もしかしたら会社からメールを出しにくいのかな。大丈夫です。これでも私は定時制高校の講師をしていたときには商業科を教えておったのですから、商業用の手紙も書けるのでございます。会社のアドレスに送る場合はちゃんと「拝啓時下ますますご清栄の段お慶びを申し上げます」程度の書き出しでカモフラージュはいたしますですよ。なに、商売上でそんな書き出しのメールはきませんか。かえって目立つかもしれんけれど、ちゃんとそれくらいの礼儀はわきまえているのでございますですよ。しかし、メールを出しそびれても会社からやと土日休みやったりしたらすぐには出せませんな。よって、締切を設定することにいたしましょう。プレゼント対象のカウントにヒットされた方は、1月18日(火)の24時までにご応募ください。抽選はそれ以降にいたします。すでにメールを下さった方には申し訳ありませんが、しばらくお待ちください。
 しかし、ここ数日のカウンターの上がり方は尋常やなかったです。あっという間に数字が上がって、ほんまにびっくりしましたよ。そんなにたくさんの方に読んでいただいているんやなあと、だまされてるんと違うかと思うたくらいですな。実はカウント数は嘘でまだ10000やったりしてね。それはないか。プレゼントというのが効いたのかな。たいした景品やないのにね。あ、MDだけはちょっと最近では手に入らん音源も含まれてるから、そんなに謙遜する必要はないか。かなり手間もかけたしな。
 というわけで、今回ヒットしなかったみなさまには申し訳ありませんが、またいずれ何かの機会にプレゼントを実施するかもしれません。その時はひとつよろしくお願いいたします。
 それにしても平日の午前中というのは意外でしたな。おそらく深夜やないかと思うてたんですが。忙しいお仕事の息抜きにアホな文章を読んで心を休めていらっしゃる方たちが多いのでしょう。今後も仕事でイーしてる時に「あははこんなアホな奴がおるわい、まだまだ世界は平和天下は泰平家庭は円満六根清浄御山は晴天天晴れ天晴れかんらから」と笑っていただけるような日記を書き続けていきますので、ご愛読をお願いいたします。
 あ、
「読書感想文」などのコンテンツもちゃんと読んでね。もともとこのサイトを開いたのはそっちを読んでもらうためなんですから。え、知らんかった、読んでない、ですか。泣くぞ泣くぞうえーん。

1月15日(土)

 私はボーイズ・ラヴというか「やおい」というジャンルの小説の全体像を理解、把握してるわけでないということをまず前置きで振っておく。そやないと誤解されたら困るからね。
 で、本題。「第1回角川ルビー大賞」という新人賞の募集要項を見て、なんか苦笑してしもうた。これには2つの部門があって、1つは「ボーイズラブ部門」でもう一つは「ティーンズルビー部門」やそうです。どう違うか。説明してあるのでそのまま引用する。
 まず「ボーイズラブ部門」。「明るく、爽やかな男の子同士の恋愛をテーマにした作品」やという。続いて「ティーンズルビー部門」。「キャラクターが中心であり、他メディアに展開できるような作品」……と、この「他メディアに展開できる」という断り書きがなんとも編集者の真意をそのまま写してるような気がしてならんのですわ。
 つまり、「ボーイズラブ部門」は「他メディアに展開」でけへんと、そういうことなんと違うやろうか。ここでいう「他メディア」いうのんは例えばアニメやとか映画ということやろうと推測する。なんでかというと、漫画やったらもうすでにボーイズ・ラヴ漫画誌はあるからね。
 即ち「ボーイズラブ部門」はあくまで一部のファンのためのものであって、一般受けするもんやないと、暗に示しているような気がしてならんのです。確かにボーイズ・ラヴ小説には固定読者がついていて、一定の売り上げは見込めるんやと思う。そやなかったら、「ルビー文庫」「花丸文庫」「キャラクター文庫」みたいなボーイズ・ラブ小説ばかり収めた文庫がいくつも成立するということはないやろう。また「コバルト文庫」「X文庫ホワイトハート」「パレット文庫」もその中にボーイズ・ラヴ小説が占める割合が高くなってるしね。
 わざわざ「ティーンズルビー部門」なるものに「他メディアに展開できる」と書いているところが「そちらには『ボーイズ・ラヴ小説』を投稿してくれるな」という意味やないかと、そのように読めませんか。私にはそない読めるんですが。笑てなしゃあないよね、これ。
 「角川ルビー文庫」というのは、このジャンルの文庫の中でも最も代表的なものやと思うんやけれど、そこからしてこういう感じで公募をするということを、ボーイズ・ラヴ小説のファンの方はどう受け止めるんやろうか。最初から世間一般に認知されるジャンルやないという風に考えてるんやろうか。そこらあたり、きいてみたい気もするね。
 なんでこういうことを感じたかというと、SFやったらこのジャンルを定着させ一般に認知させようとした先人がいるからね。福島正実という編集者がいなかったら、ここまでSFが一般的に認知されるジャンルになっていたかはわからんと私は思う。
 「角川ルビー大賞」の応募要項からうかがえる編集者の姿勢からは、そういう熱意が伝わってこんのですよ、残念ながら。もう一つ首をひねりたくなるのは、この新人賞には最終選考の審査員の名が記されてへん。これは、新人の作品をちゃんと選考できる既存作家がおらないということなんやろうか。100万円も賞金を出すんやのに、誰が審査するのか責任をとれる者がおらないというのも、不思議やなあ。

 明日はたちよみの会。例会終了後に新年会をしますので、ちょっと更新は難しいと思います。次回更新は月曜日の深夜の予定です。

1月17日(月)

 昨日は「たちよみの会」の新年会。現役京大生2名と京大OBの漫画家おがわさとしくんが貧乏談義。「お金を持っている学生は本なんか読みませんよ」「そうそう、もっと楽しいことにお金を使うよね」「そうか! SFはプロレタリア階級のための文学なんだ!」。そうか?  ほんまかほんまか?

 また1月17日がめぐってきた。ああ、5年前もそうやった。「たちよみの会」の新年会の後に、あの地震は起こったんやった。今年もよろしくと楽しくわいわいやった、その数日後にあの地震が起こったんやった。
 関西地方のテレビ局では、阪神淡路大震災関係の特番を各局が組んでたけれど、ゴールデンタイムにやってたのは神戸のサンテレビくらい。民放各局は16日の昼や深夜、今日の深夜と、ローカル枠でしかやってない。キー局である東京の放送局では、ええ時間に震災の番組を組もうという気はなかったと、そういうことやね。全国枠ではNHKがぶっ通しで1日中震災関連の番組をしていただけやった。
 そらそやな。東京の民放ではスポンサーがつかへんわな。彼らにしたら、5年も前の昔の、自分らの生活とは何の関係もない神戸のことなんか、どうでもええわな。なんと想像力が貧困なんやろう。大地震が起こるとしたら、東海大地震やというて騒いでたんはどこの誰でしたかいなあ。富士山が噴火するとかいうてわあわあいうて特番組んでたんはどこのどなたはんでしたかいなあ。神戸のことは自分らとは関係ないと、そういうことですかなあ。
 関西の学校ではたいてい今日に避難訓練をしてるはず。私の勤務先もそう。いくら文部省が「9月1日は『防災の日』ですからその日に避難訓練をしましょう」と指導しても、こちらではそんな日にはやりません。4年前からこっち、関西では1月17日が防災の日。東西の温度差というものは、あの地震を境により強くなったと、私は思うてる。
 しかし、テレビ欄を見て、ほんまに東京方面の人たちにとっては、大震災は過去のものになってるんかなあと、そう感じてしもうたね。あの地震が東京で起こってたとしたら、今日はどの放送局でも一日中地震の番組をしてるのかもしれへんな。勝手な言いぐさかもしれへんけれど、大阪の民放は、スポンサーがつかへんでもゴールデンタイムに地震関係の番組をしてほしかった。そこまで東京のキー局に気兼ねする必要が……あるんやろうね、残念ながら。

1月18日(火)

 ええかげんにしてほしいもんです。
 いやね、ここ数ヶ月、私の職場のある大阪府吹田市から摂津市、豊中市、大阪市東淀川区と隣接した地域に放火が頻発しててね、夜うろうろ歩いてる人は職務質問を受けたりとか、犯人らしき人が逮捕されてもまだ不審火が出てくるとか、もう大変。複数の人間がやってるということらしい。それもつるんでやってるんやないんやね。誰かが放火してるのを真似してる奴がおって、それが一人だけやない、ということみたいですな。
 いや別に私が正義感の塊で義憤にかられて怒ってるという、そういうわけやない。今日、出勤途上、遅刻したらあかんと原チャリで必死のパッチで走ってたら、まあ、いてるいてる巡査がいてる。うようよ、てな書き方をしたら怒られるな。そんな感じでそこら中に巡査が立ってるんだ。ある信号のところには一団となって待ちかまえてます。その信号で停車したら、こっち来なはれとばかりに手招きしてるやないか。別に私には後ろ暗いところはないんで素直に行ってエンジンを切ったよ。内心「遅なるやないか」といらいらしてはいたけどね。
 「ええちょっとええ単車を調べてますんでええご協力を」てなことを言いながらナンバーを見て「はい結構です」。そんな簡単なことやったらエンジンを切るんやなかった。巡査の前であからさまなスピード違反もでけへんからとろとろとろとしばらく走って、もう視界から消えたかなというところでスロットルをフルにして走った走った。
 遅れました。
 こら犯人、単車に乗って放火してまわるな。とか思うてたら、帰りには別なところでいちいち自転車を呼び止めて職務質問してる光景が目に入った。こら犯人、歩けよ。健康にようないぞ。あ、そういう問題やないか。とにかく不審火のせいでえらい迷惑ですわ。
 昨日だけで吹田で5件もボヤが出たらしい。ボヤて何や。ボヤとは煙や、その中から幽霊が出るんや。ちょっと練習しよか。道具がないから僕が口で言うわ。蒼火がパー、ボヤがポー。
 ボヤと書いただけで手が勝手に反応してダイラケの漫才になってしまいました。すんません。とにかくこれだけ不審火が続くんで警察もかなりあせってるみたいな気がしたね。そのおかげで遅れたやないか。これがボヤかずにいられるか。
 しょうもなかったですね。

1月19日(水)

 先日の「たちよみの会」で漫画家のおがわさとし君から「喜多のページで募集してよ」と言われたことがあるので、それについて書く。「おがわさとしファンクラブ」の会員、ではありません。そんなしゃれたもんはない。誰か作るのなら、私がマネージメントをしますのでご連絡を、というのは冗談。私がファンクラブの会長になります。しつこいな。
 おがわ君が私にいきなりきいた。「レインボーマンの替え歌、知ってる?」。知ってますとも。私はその場で歌うたね。
「インドの山奥でんでんかたつむりんごは真っ赤っかあさん怒りんぼ……」。
 あ、本歌を知らんことには話にならんな。「レインボーマン」の本歌は「インドの山奥で、修業して、ダイバダッタの魂宿し……」というのです。この「インドの山奥で」から後を尻取り歌にした替え歌を歌った経験のある方は多いと思う。ただ、私やおがわ君はリアルタイムで「レインボーマン」を見てる世代やから、そんな替え歌を歌うのも当然や。ところが、まだ21才の加藤君まで歌うているとなると、話が違う。実際彼は「レインボーマン」を子どもの頃に見ていたというわけやないというしね。ただ、歌詞はちょっと違う。どんな歌詞やったかというと……あれ、忘れた、おがわ君、加藤君、ごめん。あの時結構ビールがまわってて頭が正常に働いてへんかったんや。なに私の記憶力にもともと問題があるというのか。そういう核心を突くようなことを言われると反論でけへんやないか。うるさいわいやかましいわいお母さんに言うたる。ええい、自分で書いておいて自分と喧嘩しててどないするねん。とにかく私が歌うたのと違うことだけは確か。
 おがわ君によると「地域差や年代差があると思うんだよね。だから、喜多のホームページでこれを書いてそれを調べてほしい」とのこと。
 というわけで、
てなもんや伝言板にて「レインボーマンの替え歌」を書いていただけませんでしょうか。おがわ君のたっての頼みであります。ひとつよろしくお願いいたします。実際、私も知りたい。この手の替え歌は、マスメディアには乗りにくく、地域や年代によって微妙に違い、伝わり方によってはかなり変わったものになると思うし、私の専門ではない文化人類学的見地からもなかなかユニークなテーマであると思うので、今度学会に発表するあても書くつもりもない論文のテーマとしてもうってつけやと思う。面白いものが集まったら、独立したページにしてみたいな。
 それといっしょに「おがわさとしファンクラブ」会員も募集中、ではありません。しつこいな。しつこいと嫌われるぞ。

1月20日(木)

 大阪府知事選挙が公示されて、外を選挙カーが走ってます。実は京都市長選挙と同日やったりする。今日は京都の話。
 先日京都に行ったときに「2月9日は京都市長選挙です」というポスターを見かけたんやけれど、笑わせていただきました。何を考えて作ったんかしらんけど、広告代理店にオタクがおったとしか思えん。どんなポスターかというと、和服を着た高田美和が手の上に何か乗せて微笑んでる。なんで今さら高田美和、と思うてよくよく見ると、その手に乗ってるのはミニチュアサイズの「大魔人」やないですか。お好きな方はここでもうぴんときたに違いない。大映製作の「大魔人」でヒロインの村娘を演じてたのは、そう、高田美和でありますね。ポスター製作者のコンセプトがどこらへんにあるか知らんけど、いつか大魔人を掌に乗せた高田美和のポスターを作ってみたかったところへ市長選挙投票促進ポスターの依頼がきて、これ幸いと作ったんと違うやろか。いや、そんな気がするだけで、間違うてるかもしれんけど。市役所の担当者もオタクで意気投合してそれでいこうということになったとか、なんかそんな気がする。あくまでそんな気がするだけでほんまはどうか知りませんよ。
 真実はどうかわからんけど、私はこれおおいに気に入った。おもろかったらそれでええやんというところが実に嬉しい。どうせそんなポスターをまともに作ったところで投票率がそう上がるわけやないんやから、遊んだらええんだ。子どもに書かせたわざとらしいくさいポスターを使うより、みてて楽しいやないですか。
 こんなことを書くと、選挙管理委員会関係の人から文句が来るかもしれへんけど、投票啓発ポスターを町で目にしたんで「あ、選挙にいかなあかん」と思いますか、普通。あ、あなたはそう思う。私はそんなん思うたことない。見解の相違ですな。
 しかし、このポスター、オタクな人は喜ぶかもしれへんけど、あまり興味のない人やら若い人には何のことかわけがわからんやろうな。わかるものだけわかってくれたらええというとこらへんも、気に入った。
 ところで、大阪では投票啓発ポスターを見かけへんな。もしかしたら貼ってるんかもしれへんけど、ありきたりのもので気がつかへんのか。京都に負けてたらあかへんでぇ、というのは酷か。京都市は準備の余裕があったやろうけど、大阪はあれよあれよという間に選挙ということになったからね。仕方ないな。


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