ぼやき日記


6月22日(土)

 昨日の夜は「一心寺シアター倶楽」へ。虚航船団パラメトリックオーケストラ公演「三角マン」を観る。そう、北野勇作さんが在籍している劇団であります。すっかりこの劇団のファンになってしもうた私と妻は今回の公演が4回目。今回の劇は「三角マン」と化した男が彼につきまとう者たちから逃げるうちに下水道に迷いこみ、そこでウェスタン調の一団に歓迎されるが、そこからは出られなくなってしまい……、という話。
 いつものことながら、作・演出の秋山シュン太郎さんはうまいなあと感じた。ごく身近なテーマと不条理な舞台設定と話の運びのバランスがとれていて、劇場をうまく使った演出もいい。実は私は今年から演劇部の顧問をしたりしていて、ま、ずぶの素人で指導も何もでけへんのやけど、そういう目で見るとよけいに勉強になる。あ、日曜日もまだ上演してはるんですな。関西地方にお住まいの方、お薦めしますぞ。今回は北野さん、なかなかかっこいい。

 今日の夕方、「ウルトラマンコスモス」の「総集編1」をテレビで見る。主役の出場しているカットを全て取り去り、それでいてストーリーをちゃんと結末まで進めようとかなり苦労しているのがわかる。ストーリーは悪のウルトラマンとの最終決戦という展開で、なるほど、これは途中で打ち切ったらあかんわ。視聴者の要望で完結編を放送することになったらしいけど、それだけやなく、円谷プロからもなんとかそれなりの形にして残したいという要望があったんかもしれへんと想像をたくましくする。ウルトラマンの対決シーンもなかなか迫力があって、これをお蔵入りさせるのは確かにもったいない。
 おそらく杉浦太陽の裁判にそれなりの決着がつくまでは再放送の可能性もないし、よしんば再放送できてもそこでお蔵入りしていた残りを放送するというのも無理があるから、放送されへんだ分は「幻のシリーズ」になるんやろうなあ。この損害はかなり大きいぞ。円谷プロや毎日放送としたら、損害賠償で杉浦太陽を訴えたいところと違うかな。
 しかし、ウルトラシリーズ始まって以来最大の汚点になってしもうたわけやね。円谷プロにはなんとか奮起して次のシリーズを始めてほしいなあ。

6月24日(月)

 昨日は祖母の忌明けの法事。これで両親たちも一息ついたことやろう。祖父母が住んでいた家の話題なども出る。子どもの頃に見たものはほんまによう憶えてるねえ。その家も今は解体されてなくなっている。こうやって、年月は流れていくもんやねんなあと、いつになくしんみり日記でありますね。

 それではせっかくアクセスしてくれはった方に申し訳ないので、いつもの調子に戻ろう。
 昨日録画した「仮面ライダー龍騎」を見ていたら、番組の最後にこの夏公開される劇場版のCMをやっている。女性の仮面ライダーが登場して龍騎たちと死闘を繰り広げるという話らしい。妻が「あっ、あの子!」と言う。あわてて巻き戻す。一時停止で何度も見返す。
 おお、加藤夏希やないか! 切れ長の目がかっこええぞ。あの「まぼろしのペンフレンド」以来、私も妻も彼女にはぞっこんなんである。劇場版「エコエコアザラク」は見逃したけど、今度は夫婦して劇場に足を運ばなならんね。それも夏休みが始まってよい子たちが劇場にかけつける前に。「仮面ライダー龍騎」というおよそよい子たちのことなど考えてへん大人向けの特撮アクションならではのキャスティングですな。うちには子どもがいてへんからわからへんのやけど、「仮面ライダー龍騎」をよい子たちはどない見てるんやろう。劇場に行ってそれを確かめるのもええかもしれへんな。
 ところで、加藤夏希は「燃えろ!ロボコン」のロビーナちゃんからはじまって、「幻のペンフレンド」の本郷玲子、そして「エコエコアザラク」の黒井ミサ、そして今回の仮面ライダーとオタク向け路線一直線ですな。こういう人工的な手触りのある正統派の美人は現在のテレビサイズには合わんのやろうね。いやまあ私としてはもっと一般にも人気が出てほしいんやけど、自分の好きな路線で突っ走ってくれてるのも嬉しかったりして、そこらあたりちょいと複雑な心境ではあるね。

6月25日(火)

 高校を卒業する時に、クラスで記念文集というものを作るのでアンケートを配られたことがある。その中に「将来の夢は?」という項目があった。私はそこにどう書いたか。いまだにはっきりと憶えている。
「有名になりたい」。
 半分シャレで、半分マジやった。私は、なんらかの形で自分を世間に向けてアピールできる仕事をしたかった。それは、芸人さんへの憧れという形やったこともあるし、スポーツアナウンサーという形やったこともある。演芸が好きで相撲とタイガースが好きな子どもやった私は、そういう好きなものに触れながら自分をアピールできる仕事につきたかったんやと、今になって思う。
 有名になりたいという願望は、今でもあったりする。結局、自分というものの存在を認められたいという欲求を満たしたいだけなのかもわからんし、まだまだ自分にはやりたいことがようけあるということなんかもしれへんけどね。
 あ、そういえば小学生の時に「将来ノーベル賞を取る!」てなことを宣言したことがあったなあ。そのころから「有名願望」はあったんや。なんとも進歩のないことではありますね。それどころかだんだんハードルが下がってしもてる。退歩しとるやないか。これでええんか。今さらどうあがいても「ノーベル賞」はちょっと無理か。

6月27日(木)

 この1ヶ月で太った。体重計は怖くてよう乗らん。風呂にはいる時に鏡を見ると、背中に脂肪がついている。妻がメジャーを出して腰回りを計ったら、確かに肥えている。
 なんでやろう。この3ヶ月というもの、環境の変化やらなんやらで身もやせる思いをしたはずやのに。運動量が減ってるんか。前の学校では、毎週1回お散歩の時間があって、重度障害の生徒たちと公園に出かけたりしていた。プレイルームで生徒といっしょにトランポリンに乗って跳ねたりもしていた。あれはけっこうええ運動になってたんやろうねえ。
 先日妻は電気で腹筋を刺激する道具を買うてきた。今日は体脂肪計のついたヘルスメーターを買うてきた。腹筋刺激装置は一度使うてみたけど、体脂肪計はまだ使うてへん。風呂上がりに計ってみることにする。運動をしましょうと、マンションも全てエレベーターに乗るんやなく、階段であがることにした。というても、一気に20階近く登るのは自殺行為やから、エレベーターで10階くらいのところまで上がって、そこから階段に切り替えた。これは失敗。途中でしんどなっても、うちの家のある階に近づくとわざわざエレベーターに乗り換えるよりも上り切ってしまおうと思うてしまい、家に帰ったら汗はだくだく息はぜーぜー体はへとへと。まず1階から上ってしんどなったら5階くらいのところでエレベーターに切り替えるというやり方にすべきやった。
 というわけで、妻の後押しもあって始まったダイエット作戦、とにかく続けんと意味がない。3ヶ月弱で太ったものはその何倍かの時間をかけんともどらんやろう。今も腹をさすりながらなんとかせんとと決意を新たにするのでありました。京都SFフェスティバルのあたりではスリムな喜多をお見せしましょうなどと予告してしもうてええんか。あんまり期待せんと見てみて下さいね。

6月28日(金)

 妻が「不二家のルックチョコレートってまだ売ってるんやねえ」という。コンビニに寄ることの多い私は、もちろんそんなことは知っております。私たちが子どもの頃から売っている定番のチョコレート、明治チョコベビー、マーブルチョコレート、アポロチョコレート。グリコアーモンドチョコレート。ロッテガーナチョコレート、バッカスチョコレート、ラミーチョコレート。フルタセコイヤチョコレート。森永チョコボールなどなど、いずれも健在。
 そんな話をしていて、森永チョコボールの「おもちゃの缶詰」に話題が移った。あれは、くちばしに金のエンゼルが描かれていたら当たり、銀のエンゼルやと5枚(やったと思う。違うてたらごめん)集めたらもらえるんやったよね。ところが、私や妻の周囲で金のエンゼルがあたったという話を聞いたことがない。あれはほんまに存在するもんやろか、疑問でありました。一番腹がたつのは銀のエンゼル。たまに出るんですよ、あれは。で、次に当たるまで楽しみにおいておくんやけど、知らん間にどこかにいってしまう。ほかしてしもうたんか引き出しの奥にまぎれて見えへんのか。で、思い出したように次の銀のエンゼルが出てくる。さあ、前の銀のエンゼルといっしょのところにおいておこうと思うても、それが見つからへん。仕方なしに、1枚だけ片付けておく。それから1年くらいしてまた銀のエンゼルが出る。それまでの2枚はまた行方不明。とりあえず3枚目もおいておき……。これをくりかえしているうちに数年かかって5枚はたまってるはずなんやけど、見つからへんもんやから「おもちゃの缶詰」は永久に当たらん。銀のエンゼルというのは、時限装置つきで消滅する特殊な紙を使用しているのと違うか。
 これをお読みのみなさん、銀のエンゼル5枚集まったことはあります? 金のエンゼルを当てた方はいてはります?
 ほんまに、森永チョコボールのくちばしだけはいまだに謎でありますね。

6月29日(土)

 アニメ「アベノ橋魔法☆商店街」の最終回を見る。見てない人に失礼なんでラストは伏せるが、私はなんか不完全燃焼で終わったなあと思う。なんかこの現実から目をそむけることを肯定しているというような印象をもったけど、それでええんかなあ。アチャラカ・ナンセンスに徹し切ってなかったのが私としては残念。まあ、オタクのオタクによるオタクのためのアニメと考えれば、それでええわけではあるけどね。
 というわけで、今日は梅田に本を買いに行ったりしたついでに「アベノ橋魔法☆商店街」第1話のDVDも買う。結局全巻揃えてしまうんやろうなあ。ギャグのテイストがシナリオライターによってかなり違い、大阪の子が主人公やというのにギャグセンスは関東風というような回があったりするのが関西ローカル至上主義者の私には残念やった。とはいえ、どの回もかなり細かく作ってあったんで再三見返してみたい作品ではあるね。
 私としては、せっかく田中哲弥さんをコメディリライト担当として起用してるんやから、ギャグに関しては完全にまかせ切ってもよかったのと違うかと思うている。もっとも、それやったらアニメやなく哲弥さんの新作の小説を読みたいと思うたりもするんやけど。
 そんなこんなで「アベノ橋魔法☆商店街」は私にとっては面白いしかなり好きやけどのめりこむほど夢中になりきられへん、でも手元にはおいておきたいという微妙な位置の作品やったというところやね。
 笑わせて、そして泣かせるというのはかなり高度なテクニックがいると思う。藤山寛美クラスにして到達可能というようなテクニックがね。まあそこまでいけとはいわんけど、「アベノ橋魔法☆商店街」もそういうことを(テーマはかなり違うけど)狙うてたのかなあと思うたりもする。申し訳ないけど、シナリオ担当者のうち、ヤングアダルト小説の書き手として人気のある方たちのギャグの感覚ではその狙いはちょっと難しかったかもしれへんなあ。

6月30日(日)

 W杯サッカーも無事終わり、ブラジルが5回目の優勝を決めた。
 決勝戦はブラジルが先取点を入れた時にテレビでちょっと見た。タバコを吸いにベランダに出ている間に2点めが入り、これで優勝決まったなと思うたんで、それ以降は見てへん。もともとサッカーには興味はないということもあるんやけど、一発逆転のゴールがないというのがはなはだ興をそぐ。野球が面白いのは、3点差あっても満塁ホームランでひっくり返る楽しみというものがあるからやとつくづく感じた。サッカーはゴールを決めるとまた真ん中にボールをおいてやり直す。野球は1点を入れてもランナーが残ってたら続けて攻撃をする。つまり、何が起こるか予測がつかん。そこに面白さがある。
 サッカーの動きの激しさは確かに面白い。興奮もする。そやけど、息を呑む一瞬のあと、歓喜が炸裂するというような面白さとは違う。私には残念ながらサッカーの面白さは肌にはあわんかったらしい。
 なにはともあれ、サッカーファンのみなさん、お疲れさまでした。Jリーグも応援してあげてね。W杯だけしかサッカーやないというんでは、選手が気の毒やからね。


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