ぼやき日記


6月22日(日)

 昨日は「日本芸能再発見の会」の例会で夜は自宅には不在やったわけでありますが、プロ野球は気になるので録画予約しておく。NHKの中継であるにも関わらず「ジャイアンツ終身名誉監督」とかいう肩書きの人物を放送席においてべらべらと好きなだけしゃべらせるのは納得でけん。しかもアナウンサーが明らかにジャイアンツ寄りの実況をしている。NHKは不偏不党とは大きな誤り。日本テレビのおこぼれをいただいて東京ドームの中継ができる喜びを表現しておったんかいな。しかも、タイガースが8回表にぼかすか打ち出したら「ジャイアンツ終身名誉監督」はぴたりと口を閉ざしてしまう。アナウンサーは沈黙の終身名誉監督に話を振ることもせん。
 今日の中継は日本テレビ。ジャイアンツのことしか口にせず、他チームの選手の情報など不要というような実況をするあの小川光明アナウンサーが例によってジャイアンツの凡打がすばらしい当たりであるかのようにしゃべる。またいつものようにタイガースの選手が打つと、それはジャイアンツの投手が不運であるというような実況をする。いい当たりのファウルを打った選手がいると「阿部はウィリアムスを完全にとらえてますねえ」。完全にとらえている打者が内野フライに打ち取られても、そのことに関して弁明は一切せん。
 この方たちに共通しているのは、全国のジャイアンツファンなる者たちを馬鹿にしているということですな。あかんものはあかん、ええものはええ、ほんまのファンやったら、見たらわかるよ。それをこうやって欺瞞に満ちた実況で糊塗し、ジャイアンツはタイガースをひっくり返して優勝できるという幻想を抱かせようとする。タイガースファンが最下位に沈んでいたとしても「あと30連勝したら逆転でけるわい!」と、そんなことは無理やとわかってて口に出してみるのとレベルが違う。なんでかというと、マスメディアが「メイク・ドラマ」なる幻想を言い立てると、ジャイアンツファンはそれを信じてほんまに逆転可能やと疑いもせん、そういう状況を作ろうとしてるからやね。メディアによる洗脳が可能やと、疑いもせんその無神経さが苛立たしい。
 ところで、ほんまにジャイアンツファンは逆転優勝できると信じてるんやろうか?そこらあたり、ここをお読みのジャイアンツファンの方にお聞きしたいのではありますが。

 「鉄腕アトム」第12話やけれども。最後のお茶の水博士の一言でなんとか踏みとどまったという感じ。あれがなかったら、ただの陳腐なお涙ちょうだいの物語に過ぎなくなってしまうところやった。とにかくディティールの描写の不足が目立つ。全体的に密度が薄いのは、もうどないしょうもないのかな。

6月23日(月)

 某W大のパーティー・サークル主催者がパーティーに参加した女性に性交を強要したという報道が出るや、かつて同様の被害にあって泣き寝入りを余儀無くされていた他の女性たちも告発を始めた。
 私は、この就職難で大学生たちは必死になって資格をたくさん取り、なんとか就職口はないかと苦労しているというイメージを持っていたけれど、まだバブル時代みたいなことをやっておる奴がおるということに驚いた。
 とはいえ、なんでもそのサークルのポスターには「遊べるのは今だけ!」と書かれていたらしい。つまり、3回生になったら就職に向けて忙しくなるから、1・2回生のうちに遊ぼうゼ! てなことなんかな。となると、これはこれでこの不景気を逆手にとった商法といえんこともないか。
 就職なんかするよりも、主催者のリーダーのように28歳であってもW大のブランドさえあればその方が金儲けのタネになる。そういうことなんかな。というふうに考えると、やっぱりこの不景気が産んだ鬼ッ子ということがいえるかもな。
 それにしても、金儲けはともかく、気に入った女の子を連れ込んでなぐさみものにするというあたり、なんか三文ポルノ小説みたいやなあ。金儲けと女のことにしか頭がまわらん大馬鹿者としかいいようがない。W大は彼らを退学にする方向らしいけれど、バブル時代にもこの手の学生はいてたんと違うか。要はバブル時代にそういうのを放置していた結果、こういうのが生き残ってしもうたといえんこともないな。
 私の受け持っている高校生の多くは、経済的に苦しい中を奨学金を受けてなんとか進学したいと考えている。看護の仕事や介護の仕事につきたいという希望を持っている生徒も多い。くだんの大馬鹿者にうちの生徒の爪の垢を煎じて飲ませてやりたいわい。いっそのこと退学てななまっちょろいことでお茶を濁さず、大学に在籍させたまま3年くらい特別養護老人ホームでただ働きさせたらどないだ。

6月24日(火)

 今週の週刊朝日の表紙には驚かされた。タイガースの特集はええけれど、「特集 阪神は日本を救う Tigers save Japan」とまるでタイガースのユニフォームのような白地にしまもよう。たかがプロ野球1チームが快進撃を続けたくらいで救われる日本というのも情けないと思うぞ。そういう逆説的な特集かと思いきや、実に無邪気にタイガースが勝ちまくってるのを喜んでおるのですね。
 東京のタイガースファンが浮かれたくなる気持ちはわからんでもない。普段きっと肩身の狭い思いをしてきはったんでしょう。そやけどなあ、私はこう無邪気にはやっぱり喜ばれへんのですよ。楽しますだけ楽しませといて、最後にこっとんと裏切ってくれるのがタイガースやしなあ。もっとも、今、この時を刹那的に喜んでおかへんと、あとに喜びをとっておこうとして結局は喜びの消化不良になってもいかんという気もせんでもない。
 うん、大丈夫。今年の秋はほんまに喜びを爆発できるに違いない。そやから、私は浮かれんとじっくりとタイガースの様子を見守ることにしよう。今から浮かれてたら、秋には体がもたんからな。
 それにしても、表紙を見てつくづく思うたんやけれど、タイガースファンは意外なところにひそんでるんやなあ。ただ、表紙を私物化したらあかんぞ、週刊朝日。

 ところで、小林泰三さん、冬樹蛉さん、全国の仮面ライダー555ファンのみなさん、今週の週刊プレイボーイはもう買わはりましたか? ふふふふふ。

6月25日(水)

 俳優、名古屋章さんの訃報に接する。享年72。
 私が「名古屋章」という名を記憶したのは、ずいぶんと子どもの頃やったと思う。NHKでやっていたアメリカ製のアニメの吹き替えで知ったんやなかったか。狼がひよこを狙うカトゥーンやったとおぼろげながら記憶している。その狼の声をしていた。
 むろん「ウルトラマンタロウ」でZATの隊長を演じてはったのはちゃんと覚えている。ただし、それまでの隊長役の俳優さんたちはかっこいい人ばっかりやったから、名古屋さんの演じる隊長はなんかお人よしのような感じがして、しかも副隊長役の東野英心さんもどっちかというともっさりしたタイプやったから、ZATというのはなんかぱっとせんなあという印象の方が強い。
 もっとも、映画「麻雀放浪記」の片手が義手のばくち打ちなんかは一見お人よしに見えるけれとどこかに凄みを隠してる感じがしたから、子どもやった私にはZAT隊長の深みがまだわからんかったのかもしれん。今見直したら違う印象をもつかもな。
 人形劇「ひょっこりひょうたん島」をリメイクする時に困ったのはドン・ガバチョの役やったという。そらそうやろう。天下の怪優、藤村有弘さんの代わりやねんから、誰かてしりごみはするわな。ところが、その役を名古屋さんが引き受けはったんで、スタッフは非常に喜んだそうな。そして、名古屋さんのドン・ガバチョは、藤村さんとはまた違った善良さが見える独自のもので、これをBS放送時に見たときには「この人はほんまにすごい!」と思うた。
 味わいのある名脇役。決して主役を食うことはないけれど、存在感があった。こういうタイプの役者さんはいそうでいてへんだけに、ほんまに寂しいなあ。
 慎んで哀悼の意を表します。

6月27日(金)

 昨日は大阪ドームでタイガースの試合を観戦。これは某出版社の企画が流れたためまわってきたチケットで、今やもうタイガースの試合を一塁側のスタンドで見ようということ自体が難しくなっているだけに、プラチナチケットというてもええやろう。
 試合は残念ながらタイガースの敗戦に終ってしもうたけれど、7割という勝率を誇るチームの負け試合はめったに見られるもんやないわけで、逆にいうと貴重な試合やったかも。
 ま、そんなことはどうでもええ。私はドーム球場にはいるのは初めてやったけれど、なんというのか、実際の広さの割に狭いなあと感じた。まあ、比較するのが甲子園やからというのもあるかもしれへん。甲子園の場合、ファウルグラウンドと右中間および左中間に深いえぐれがあって、その分広さを感じさせる。
 そやけど、それ以上に「狭い」と感じさせるのはやっぱり屋根でふたをしてあるからなんやろうなあ。スタンドで応援していても、風が吹いてこないんやから。空調はきいてるんかもしれんけど、あのねっちょりした浜風の方が数段涼しさを感じさせてくれる。あのふたがいかんな。文字どおり閉息感がある。
 もちろん、雨天中止がないなどの利点はあるやろうけれど、野球をする場所としてふさわしいかどうか。なんか大きなホールで野球を見せているという感じになってしまう。やっぱり、球場には屋根はいらんな。人工芝もいらん。
 あと、売店でビールを買うと600円やのに、客席で売り子さんから買うと700円と値が高くなるのには驚いた。あ、これはドームであることとは関係ないですな。
 チケットを譲っていただいて(むろん代金は払いましたが)こういうことを書くのもなんやけれど、やっぱりタイガースの試合は甲子園に限るね。三塁側でもレフト側でもええから、今年は最終戦以外にも甲子園に行きたいもんです。そして今度こそ「六甲颪」を歌うぞー。

6月28日(土)

 我が家は朝日新聞をとってるんやけれど、今朝はその他に読売新聞まではいっていた。こういうのは、産経新聞がちょくちょくやる。ただし、「御購読見本」というようなスタンプが押してあったりして、広告もはさんであらへん。今朝の読売は広告もどっさりはいってたし、スタンプも押してなった。ということは、他の家と間違うて入れた可能性もあるなあ。
 普段読んでへん新聞を読むというのは興味深いものもあるけど、正直なところ、読売はなんか自己主張が強すぎてうっとしかった。朝日はよう「偏向してる」と週刊誌やなんかに叩かれてるけど、読売ほど押し付けがましくないように思うた。これはまあ、毎日読みなれてるからもしれん。
 唯一おもろかったのは「ジャイアンツ、自力V消滅」という記事で、こういうのを嗜虐的快感というのやろうか。ま、今年くらいええよな。いやそれでも読売のスポーツ記者はまだ優勝の可能性があるように書いてたぞ。すごいなあ。
 それにしても、今朝の新聞は、拡販やろか、間違いやろか。なんか間違い臭いなあと思うんやけどね。読売の場合、拡販員が家までくるのが常套手段やからねえ。

6月29日(日)

 大阪府の教員採用試験の出願者が増えたそうな。採用者枠を増やした上に、他府県の現役教員は筆記試験を免除するなどして30代の教師を確保しようという策が当たったかららしい。他府県からは抗議がきているけれど、大阪府教委はどこ吹く風。
 正直なところ、私には納得がいかん。というのも、私がなんとか合格した年など、社会科の採用者はほとんどが希望していないのに養護学校に配属され、いくら転勤を申し出ても「社会科の教師は余ってる」という理由で門前払いをくわされているからや。私は30になってから採用され、9年間養護学校でがんばってきて40になる年に高校に転勤してきたわけやけれど、同期採用の教員はたいてい現在30代。つまり、今、府教委が足らん足らんと騒いでいる年代の者ばかり。その人たちの中には高校に転勤することをあきらめて養護学校でずっとやっていくという決心をしている人もかなりいてる。足らんどころの騒ぎやない。採用はちゃんとしてるのに、生かしてへんだけ。そこへ他府県の30代の教師を横取りするようなことをするわけでしょう。もし、私が養護学校に骨を埋める決心でもしていたら、きっと複雑な心境になったことやろう。
 なんかこう、いきあたりばったりというか、そういうものを感じる。そして、そこでやりきれない思いをしている者が現実にいてる。他府県から引っぱってくるより先に、大阪府で採用した人材の希望をかなえてやってほしいもんやね。ほんまに、納得でけんよ。
 付け加えておくけれど、私は養護学校では自分なりに精一杯やっていたつもりやからね。養護学校そのものが不満というんやなく、高校採用をしておいて高校に一度も転勤させんという府教委の姿勢に対してぼやいているんやからね。誤解のないように。

6月30日(月)

 昨日、「鉄腕アトム」を見ようとチャンネルを合わせたら、後藤真希がひょっこりひょうたん島を歌い、うしろで変な格好をしたおっさんが踊っている。ようみたら笑福亭鶴瓶師匠やないか。フジテレビの27時間テレビやそうやけれど、不快になって消した。正直、鶴瓶師匠も出る番組をもう選んでもええころと違うかと思う。実際、あまりマジになれるような仕事やなかったんやろう、このあとは酒を飲んで寝たはったらしい。そしたら、それを無理矢理起こして布団をめくったら下着をつけてへんかったという。
 スポーツ紙では、昔、鶴瓶師匠が若いころにテレビ東京で性器をわざと出して出入り差止めになった時のことを引き合いに出して「鶴瓶、ポロリ」てなことを書いていたけれど、昔はわざとやったもので確信犯、今回はまさかたたき起こされてテレビに写されるとは思わない中で偶然見えてしもうた事故。いっしょにしたらあかん。
 寝るまで飲んでいたということは、もう出番がないと思うたか、あほらしいて飲まんとやってられん仕事やったかのどっちかと思う。芸人の「芸」を要求しないで賑やかしで沖縄にまで連れていくような番組、飲まんとやってられへんかったんと違うか。だいたい、寝ているならばたたき起こすところをテレビで放送するやなんてことはせんと、起こしたあとでテレビに出すべきやろう。つまり、そういうええかげんな番組で、鶴瓶師匠は被害者やと思う。フジテレビには抗議の電話が殺到したというけど、まさか、「鶴瓶はけしからん」という内容の電話やないやろうな。「鶴瓶師匠に対して失礼やないか」という電話が多数を占めていたと思いたい。……あんなテレビをだらだら見ているような視聴者が抗議の電話をかけること自体、なんか笑わせてくれよるな。


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