ぼやき日記


11月11日(火)

 いや、今日やっと日曜に録画してもろうていた「鉄腕アトム」第31話を見ましたよ。イルカ型の海底調査ロボットがアトムといっしょに活躍する話で、水圧の説明やらマリンスノウの説明やら深海魚の説明やらさながら学習マンガ。ストーリーはわかりやすく、ツッコミどころはあるものの、まあ目くじらをたてるほどのものでもない。アメリカの込み入ったストーリーを理解できないお子さまにはちょうどええんと違うかな。
 私はもうこの「鉄腕アトム」に多大な期待をかけることはあきらめているから、せめて手塚治虫の名を汚さんといてほしいと思うのみ。今週の話はそこまでひどくなかったのでよかった。そやからというてこれを手塚治虫の「鉄腕アトム」と同じもんやと思う人がいてたら、それはそれでかなんけどね。

11月12日(水)

 今日は結婚記念日でした。結婚式からまる9年目の2人がいかなる一夜を過ごしかというと……。
 コンビニで買うてきたお菓子をつつきながら、昨晩録画したアニメ「魁! クロマティ高校」を見ながらバカ笑いし、日曜日に録画した「仮面ライダー555」を見ながらつっこみまくっていたのでありますね。
 つまり、そういう趣味の2人がつきあい、そして結婚したわけで、これから結婚を考えている若い方にアドバイスできるとしたら、オタクはオタクと結婚しなさいということですかな。私の買うてきた海洋堂の食玩フィギィアに溜め息をついてその造形のすばらしさについて語ってくれる妻がいるというのは実に幸せなことであります。
 のろけているわけやない。例えば今年の「名盤アワー」で「出町柳から」をかけるように指導してくれたのは妻やからね。そのおかげで今年の「名盤アワー」がいかに盛り上がったことか。私の大学時代の友人で採用されやすいという理由で地方の教員採用試験を受けた男がいてるけれど、SFファンでプログレなどのロックばかり聴いておった奴が、職場結婚したんやけれど、奥さんとのデートで尾崎豊のフィルムコンサートにいったと彼の口から聞かされた時には驚いた。まずもって尾崎豊など聴く趣味やなかったのにねえ。つまり、結婚というのはお互いの趣味に影響を与えあうくらいのものなんです。
 というわけで、明日から結婚10年目に突入。ありがたいことであります。

11月13日(木)

 今日は勤務校の芸術鑑賞会。昨年はせっかくのクラシックのコンサートを東京出張で逃してしもうた。今年は落語。しかも出演は桂文枝師匠。桂あやめさんの創作落語に桂米八さんの曲ゴマ。生徒の付き添いという名目で楽しませてもらえるやなんて、この仕事についてよかったと思う。
 あやめさんは「3年2組のタカダ君」、文枝師匠は「鹿政談」。高校性でも楽しめる演目ではある。大ネタが聞きたかったら身銭を切って落語会にいったらええんやからね。
 学校の鑑賞会らしく、お囃子の説明は必須。あやめさんが落語の魅力について語るコーナーもある。これで落語ファンが一気に増えるわけはなかろうが、落語会に行ってみようかという気に少しでもなってくれたらええなあと思う。それやからこそ文枝師匠の出演は嬉しい。ほんまもんの魅力を知るためには、トップクラスのものを見せるべきやからね。
 というわけで、連日教材作りに追われ、家に帰ってもなかなか本も読まれへんという疲れた心に、文枝師匠のはんなりした語り口がじんわりとしみてきたのでありました。ああやっぱり落語はよろしいなあ。

11月14日(金)

 今朝がたは非常に寒かった。風がほんまにひんやりとしている。こうやって冬になっていくんやなあ。コンビニでは年賀状のイラストが収録されたCD−ROMが並んでいる。もうパソコンで年賀状を作るのが当たり前みたいな時代になったんやなあ。仕事に追われていて全然そんな気分にはならんのに、世間はそうやっておらおらおら年末じゃ年末じゃとせきたてる。そっとしておいてくれよと思う。もういつでも年賀状を投函できるというような人も世間にはいてるんやろうなあ。私は月曜の仕事の準備すらおぼつかんというのに、1月半もあとのことなんか考えられへん。こういう自転車操業みたいな毎日から早いとこ脱出したいものです。

11月15日(土)

 大阪市長選挙が公示された。さっそく選挙カーが走っている。
 この前の衆議院選挙で議席数を減らした某野党の委員長が、「(選挙運動の)期間が短すぎて(候補の名前が)浸透し切れなかった」というような敗戦の言い訳をしていたけれど、あれはおかしいと思うね。前回の選挙から3年はたっているわけで、その期間は何もせんと選挙の時だけ候補の名前を宣伝していたということになる。そんな候補が当選したんでは安心して政治は任されへん。敗戦という結果はこの3年間にその政党が何もなし得ず、魅力的な公約を打ち出すことがでけなんだから生じたもんであって、選挙運動の期間は当選した候補かて同じ長さやねんからね。
 さて、この党が推薦している市長候補はどうなるんか。破れ去って選挙事務所が同様のコメントを出したりしたら、それやったら前の選挙の直後から4年間運動を続けて知名度を上げておきなはれ、といいたくなるやろうね。さあ、今度の選挙はちゃんと投票するぞ。

11月16日(日)

 今日の「たちよみの会」は参加者は私のみ。3時間、喫茶店でひたすら読書。おかげで新刊をたっぷり読めたけれど、さすがにこたえた。来月は12月かあ。ますます参加しにくい月やねえ。2ヶ月連続1名というのは辛いやろうから、ぜひおいでください。

 今週は久しぶりにリアルタイムで「アバレンジャー」から「デ・ジ・キャラットにょ」まで一気に見る。「アバレンジャー」も「仮面ライダー555」もいよいよ大詰めという感じで展開に緊迫感がある。「デ・ジ・キャラットにょ」はあいかわらずアホらしくて心が癒される。
 で、問題は「鉄腕アトム」でありますね。今週は青騎士の過去が明かされ、悪徳ロボットプロレスの支配人であるハム・エッグがいかにも彼らしい活躍を見せてくれた。ゲストキャラとして、田鷲警部の部下に「ミクロイドS」のヤンマが登場したけれど、活躍らしい活躍も見せてくれへんのは「出しといたらええやろ」みたいな感じで嫌やなあ。今週の話は単発のものではなく、長期シリーズの一部という感じで、これこそ日本のアニメという印象を受けた。単発のエピソードとなると出来不出来が激しいけれど、シリーズの一部になると、ぐっと深みを増す。こういうのはマークとジョーには理解できてるんやろうか。ただ、冒頭で「火星のテラフォーミングもここまできましたか」などという会話があるけれど、どこがテラフォーミングやねんというほど地球化しておらん。SFというものを脚本家がどれだけ理解しているかというあたり、おおいに疑問ではあるね。

11月17日(月)

 高橋尚子が東京国際マラソンで2位となった。それも、平凡な記録しか出せず。
 今朝の新聞によると、「もう走らない」てなことを言うてるらしい。ううむ。頂点まで登り詰めた人は、1回の敗北でも許されんもんなんやなあ。これが国民栄誉賞の重みというもんなんかなあ。なんか梶原一騎の漫画に出てくる主人公みたい。魔球を開発したあと、ライバルにそれを1度でも打たれると、まるでその球が誰にでも打たれるかのように思い込み、魔球を捨てて新魔球を開発する。別にそのバッターは敬遠して他のバッターに魔球を投げたらチームは勝つやん。そう思う。これが水島新司やとそうはならん。実際、水原勇気はドリームボールを武藤捕手に打たれはするけれど、あれから20年たった今でもマウンドに登って違うバッターに投げ続けてたりする。
 どうも今回の高橋尚子の発言は魔球を打たれた星飛雄馬みたいな感じがするんですな。今回は負けたけど、次のチャンスもあるし、今回の失敗を糧に再度チャレンジしたらええやん。相手も条件も変わるんやし。そう思うのは私が頂点に立ったことがないからやろか。
 ヤスパースかて「限界状況における挫折から自己の実存を確認する」と言うてるやおまへんか。関係ないか。

11月18日(火)

 昨日の日記で高橋尚子選手が引退をほのめかした件について書いたら、今朝の新聞では一転して「アテネ目指して次の競走に挑戦する」と宣言しておりました。あれは一瞬の気の迷いやったんですな。まさかの敗北のあとに口走った言葉をとりあげてああだこうだと書いた私がアホでした。それにしても一瞬であってもそういう言葉を軽々しく吐いてはいかんぞ、高橋選手。なぜなら、頂点に立ったものの言葉にはそれなりの重みが常についてまわるんやからね。

 阪神タイガースの公式ファンクラブに入会したら、特典として特製メッシュジャージがいただけるというのは知っていたけれど、まあ記念品やからペラペラなもんやと思うていた。
 今日届いたのを手にとってびっくり。おお、年会費3500円のファンクラブの記念品とは思われへんぞ。甲子園での応援以外にはちょっと来て歩かれんくらい派手な黄色の生地ではあるけれど、こらすごい。しかもCDがついていて六甲颪とパソコン用の壁紙が収録されている。愛用のMacintoshはOSが古いので対応でけへんけれど、仕事用のノートパソコンの方はWindowsXPやから、設定できるぞ。ずっと「おけいはん」を壁紙に設定してたけど、「おけいはん」も交代することやから、胴上げの画像を壁紙にするか。
 それにしてもなんという大盤振る舞い。やっぱり優勝はせんならんねえ。

11月19日(水)

 大阪市長選挙の公報が入っていた。私は泡沫候補が大好きなんで、そっちばっかり読む。
 太閤さんの名前を芸名(?)にしている某候補。「私は決して選挙マニアでも、出たがり屋でもありません」。そうかなあ。今回は兜はかぶってへんけれど、大阪府、東京都、長野県知事選挙に参議院選挙と節操のない出馬ぶりから見ても選挙マニアのような印象をもたれてると思うけどなあ。まあ、わざわざ否定するようなことを書いているということは、自分でもそう思われてると意識しているということやね。
 コンビニ店員の25歳の某候補。「大阪市民の51%が支持する政策を実行します」と間接選挙制を批判してるけれど、大阪市だけが直接民主制をとることなんてでけへんと思うぞ。大胆な公約ではあると思うけど。
 民間人を強調する某候補。なんと投票所に足を運んだら、一人につき5000円を渡すという公約である。ううむ、確かにそうすれば投票率は上がると思うけど、それこそ予算の無駄遣いやないですか。
 という具合につっこんではいるものの、きれいごとばかり並べて当選したらどこ吹く風の当選確実候補よりも、私はこういう候補の独創性を愛するね。どこまで本気なんや当選できるんやわからんけれど、供託金を没収されても果敢に挑戦する泡沫候補の健闘を期待する。投票するかどうかはともかくとして。

11月20日(木)

 ううむ、来週末の職場の忘年会を皮切りに、次々と忘年会の予定が入っていく。こうやって年が過ぎていくんやねえ。まだ日程の決まってへん忘年会もある。それをいれると今のところ5つかな。民間企業やとどうなるんかな。つきあいもあれば仲のよい人々との集まりもある。しかしなあ、実のところ3月に年度が終るまでは忘年会気分にはなられへんというのが正直な気分ではある。この日記を書いたら宿題としてもって帰った仕事をせんならん。私、こんなに仕事熱心やったかなあ。教員の仕事とものかきの仕事のバランスをうまくとってきたつもりやねんけれど、今年については完全に教員の仕事がものかきにもろ響いている感じがする。
 おお、今日は喪中欠礼葉書がきていたぞ。年賀状というのもあるのですな。正月なんてほんまにくるんかというくらいいっぱいいっぱいでやっておるのに。年賀状のデザインは12月になってから考えよう。書評用の読書、「SFが読みたい!」年間ベストアンケートのための読書もせっぱつまってきた。うわあ、なんでこんなに忙しい。
 ほんまの意味で年忘れをするにはまだまだ、という感じかな。はやく3月になってくれい。


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