ぼやき日記


3月11日(木)

 妻がわざわざ「てるてる家族」を録画して「ほらほら」と見せてくれる。なにごとならんと思うて見る。場面はアポロの月着陸をテレビで見ているシーン。主人公の店に杉浦太陽が演じるローリーがやってきて、大村崑演じる祖父に「お前は実は宇宙人なんや」といわれるのですね。そのBGMは「ウルトラQ」のタイトルバックのあの音であります。「ズッ、カーン、キキキキキキィーイ、ズッ、カーン」という音とともに崑ちゃんが逆光を背に「お前は宇宙人なんや」。そのカット割りはまるで実相寺演出のよう。ローリーくんは冬子と秋子に「僕は何のために地球に来たんやろう」と訴える。そらあんた、よい怪獣を助けるために来たんやろ。とお茶の間でつっこむ主婦もきっといたはずや。しかも、このエピソードはストーリーに何の関係もないんですな。JOBKにもオタクはいた! しかもこの遊びは、通じる相手がいてるかいてへんか何のお構いもなしになされているわけでして。なんというても「朝の連続テレビ小説」ですぞ。ううむ、視聴率がええと許されるんか、視聴率に頓着せんでええNHKやからできるんか。何を考えているJOBK。どっちにせよ、私らが払うている(実はうちはちゃんと払うてるんやでー)受信料でこういうことをしてもええんか。
 しても構わん。私は許す。いや、私が許したからというてそれでええというわけではないんですがね。

3月12日(金)

 新しいプロバイダが供給しているサイト内検索サービスを利用してみることにした。名前をつけられるので、仮に「調べ隊探し隊」と名づけてみたけど、なんかしっくりこないねえ。どなたかええ名前をつけてくれませんか。

 妻が今日もまた録画した「てるてる家族」を見せてくれる。今日も杉浦太陽演じるローリーくんは「僕は宇宙にメッセージを伝えるんや」てなことを言うているけれど、そのバックに流れる音楽は「ウルトラマン」の「科特隊のうた」やないですか。ここまできたらワルノリかも。妻の受け取り方は、昨日のでわからん人でもここまでやったらわかるやろう、というもの。ううむなるほど。別にそこまでしてわからせんといかんかなあ、という気もするが。というか、杉浦太陽が「ウルトラマンコスモス」であるという知識が前提となってる遊びやからなあ。それを理解してなんだら何のことやらますますわからんようになると思うけど。さて、明日あたりローリーくんは変身するんやろうか。そこまではやらんやろうね……まさかね……やらへんよねえ……やめといたほうがええぞお。

3月13日(土)

 今日は春の陽気。近くにクリーニング店が新規開店し、半額セールをしているので、散歩がてら上着を持っていく。家を出る前に「明日はホワイトデーやなあ」と気がついたので、そちらの買い物もしようと思う。歩いていたら体がぬくもってきてうっすらと汗をかくくらいや。クリーニング屋に行ったあと、駅前まで足をのばす。古くからやっているらしい地元の和菓子屋さんが前々から気になっていたんやけれど、妻へはありきたりなクッキーなどではなく和菓子にしようと思いついた。店に入ると、季節柄やね、桜餅を売っていた。小さめのものが2ケ入り出ていたんで、それを買う。1日早いけど、生ものやから帰ってすぐに妻に渡す。桜餅のいい香りが部屋にただよう。妻のお相伴で私も1ついただく。手作りのものらしく、餅米の歯ごたえが違う。スーパーに置いてあるものなどは増粘多糖類などを使用したりしていてべちゃべちゃしている上に甘ったるいのが多いけど、餅は餅屋とはよういうたもんやねえ。
 お彼岸のおはぎもここで買おうかな。季節には季節の味と香りがある。おいしい桜餅を食べ、気持ちも春めいてきましたぞ。

3月14日(日)

 今週の「鉄腕アトム」は第48話「明日への旅立ち」。ロボタニアの反撃に対し、常軌を逸してしまったレッド将軍は最後の総攻撃をかけるように命令する。一方、ロボタニアでは天馬博士が自分を完全にロボット化してロボットの神になりたいなどというこれまた常軌を逸したことを口走る。いったいどうやったら人間を完全にロボット化できるのか、そこらあたりの理屈がわからんのですがね。天馬博士の分身であるシャドウがマスクを脱いだら、なんと顔はそのまま天馬博士。つまり、博士はとっくに「ロボット化した自分」を造っていたというわけです。絶望のどん底に叩き込まれる天馬博士。レッド将軍はリノが無事に南極までつれてきたエナと再会。なにしろもう常軌を逸しておりますから、エナが何を言うても彼の耳には届かんのです。それでもなんとか娘に説得され、アトムと青騎士の話し合いを許す。アトラスやプルートウのようにアトム側につくロボットも現れ、青騎士はアトムに説得される。ロボタニアは都市全体が宇宙ロケットやったことがここで明らかになり、地球外に移住することで決着がつく。ところが、南極まで密かにやってきていたランプがロケットを狙ってミサイルを発射、アトムは身をていしてミサイルの進路を変えるが、ミサイルとともに爆破されてしまう。
 最後の最後は、原作の「青騎士の巻」と同じで、人間のエゴによりアトムが犠牲になるという展開なんやけれど、ここまで原作と違うものにしておきながら、一番肝心なところだけ原作と同じにするかなあ。結局自己犠牲で涙を誘うという「感動させる」仕掛けを使うかなあ。どうせなら徹底的に原作と違う「鉄腕アトム」を作り上げてほしかったぞ。

3月15日(月)

 今日は勤務校の終業式。これで一つの区切りがついた。これからしばらくは今年度の残務整理と来年度の準備を併行して行っていくことになる。どうしても気持ちは来年度の準備にいってしまいがちなんやけれど、今年度の実績をまとめるという作業をきっちりとしておかんと来年度に引き継ぐことがでけへん仕事が多い。しばらくは大量の書類の整理に追われそうやね。

 携帯電話には相変わらず「出会い系サイト」の押し売りメールが来る。たいていはつまらん文面なんやけれど、時々思わずつっこみたくなるようなメールもくるので、今日はそういうメールを一部さらしものにしよう。
「『完全マンツーマンです!』
 一人の女性と1対1でやり取り出来ます。貴方のお相手はニックネームが『銀行の娘』さんに決定です。貴方以外の方とはやり取りが出来ません。ご登録の際、ニックネームの頭に88と付けてください。それが『銀行の娘』さんご指名の確認となります。『銀行の娘』さんがお待ちですので至急お返事の方お願い致します。(以下、URL)」
 ほほう、「銀行の娘」ですか。「銀行員」でもなく「銀行頭取の娘」でもないところがミソですな。勝手に相手を決定してくるなよ。その「銀行の娘」さんは横領でもして私に貢いでくれたりするのかな。ところで「完全マンツーマン」ということは、相手は男ですか?
「『やっほ〜 ( ノ^ ∇ ^) ノ』
 出ました(≧∇≦)昨日貴方の地域でも逆援助希望・ニックネーム【タカ】(25歳フリーター)なんと一夜限りの関係でメルセデスベンツ500SLゲッツ!!!!!。昨日、管理センターへ感謝感激のmailを頂きました(ノ^∇^)ノ★貴方も是非一度お試しあれ★※簡単無料登録※(以下、URL)」
 ほうほう、一夜のお相手をしてくれた上に外車まで買うてくれるのですか。そんな相手ならば人に紹介せずに管理人さん自身がお相手してはいかがかな。よしんばそんな相手と出会えたとしても、出会い系サイトにお礼のメールを出す奴なんかいてるわけないやろ。
「『恥ずかしい部分まで丸見え!』
 携帯電話から女の子のプライベートが覗けます!
 いつもはおとなしいあの娘が家ではこんなに大胆に!?
(ここにURLが入る)
 最近の女の子は分からないね・・・」
 分からないのは「最近の女の子」やなくこういうメールでだまされる男がいてるかもしれんということである。馬鹿正直にこのメールに反応する人がいてるんやろうか。
 ここによると、こういうメールは雑誌への広告代をケチっている管理者が送りつけてくるらしい。そう思うと文面も何やらケチくさい。もっと笑える文面のものを送ってこんかいな。いつも書くことやけれど、こんなメールを本気にしてサイトに接続する男性が実在するんやろうか? こうひっきりなしにメールがくるところをみると、なにがしかの効果はあるはずやわな。なかったらメールを出す手間と経費だけで赤字になるやろうから。

3月16日(火)

 昨日の日記で紹介した「完全マンツーマンです!」のメールがまたきた。今日の私のお相手は「ユッキー」さんやそうです。私以外の方とやりとりでけへん女性がこうやって日に日に増えてったら、女性会員がなんぼいても足らへんで。

 アテネオリンピックの女子マラソン代表選考会の結果、国民栄誉賞の高橋尚子選手が選考から漏れたと新聞テレビラジオなど各メディアで騒いでいる。私は陸上競技をずっと追いかけているわけやないんで、誰が選ばれるのが適当かはようわからへんけれど、競走やったらタイムのええもんから選ばれるのが順当なんやろうなあ、それやったら高橋選手は4番目やからあかんわなあと単純に思う。前のシドニーオリンピックで金メダルを獲得したからというて、既得権のように代表に選ばれるんやったら、最初からそのように決めておいたらええんと違うんと、これまた単純に思う。
 そんなことは陸連が考えることで、私たちはギャラリーなんやからとやかくいうことではないと思うのですが、新聞の記事を読んでいたら、結果発表の直後から高橋選手が選ばれなんだというて抗議の電話をかけてきた人がけっこうな数でいてるらしい。いつも思うんやけれど、そういう電話をかけたら結果が変わるんでしょうか。何のために抗議をするんでしょうか。私には理解でけんね。言論の自由を冒すつもりはないから、やめろとはいわんけれど、自分の意見を世論として形成したいんやったら、直接電話をかけるんやなく新聞の投書欄に投稿するなり、ホームページを開設して同じ意見の人を集めるなりという方法が適当やないかと思うんやけれど。
 テレビ番組やったら、不適切な表現があったりあまりにも問題のある番組に対して抗議の電話をすると、その意見が反映されたりする。それは、視聴者がテレビ局にとってはお得意さんなんやから、聞いてもらえるということやね。陸連はプロの団体やないんやから、陸上ファンがなんぼ抗議の電話をかけても、お客さんでもない者に対して気を遣うてくれるはずもなかろうと思うけどなあ。そこのところをわかっていてかけてるのかどうか。まさか全ての団体がテレビ局のように抗議の電話を気にすると勘違いしてるんやなかろうな。もしそうやとしたら、それはそれでテレビ文化の悪影響ということになって、私はちょっと怖さを感じるね。

3月17日(水)

 田中真紀子元外務大臣が、娘についてプライバシーを侵害されたと「週刊文春」を告発し、裁判所より発行停止命令が出された。朝のラジオでこれを聞いてコンビニにあったら買うてみようと思うたけれど、なかったので入手できず。したがって、どれだけ悪質な記事なんかは判断でけん。そやから告発に対して批判する材料はない。ただ、告発者が事前にその記事の内容を事前に入手できたから発売日に即回収したり駅売店などが引っ込めたりでけたわけで、週刊誌の記事によってプライバシーを侵害された者すべてが同じようにできるわけやないだけ、なんかアンフェアやなあ、なんていうことをすぐに思うた。一般人の場合、編集部から事前に連絡はあっても実物を手にするのは市場に出回ったあとで、それから告発するケースも多いやろうからね。そうなると、たとえその雑誌が発売停止処分を受けても、その時点で既にかなりの割り合いでプライバシー侵害の被害を受けてしもうていることになる。そう思うと「いくら政治家であっても家族のプライバシーは尊重されるべき」という告発者の主張はもっともとしても、発売当日に停止処分を出してもらえるというのは「政治家の家族」やからやないかなあ、と思うわけですね。で、プライバシーの侵害による被害はというと、「政治家の家族」よりも一般市民の方が転居を余儀無くされたりなんやかんやあったりするんで、やっぱり不公平やないかなあ。もっとも、政治家の娘が離婚してようがどうしようが私にはまったくどうでもええことで、鬼の首でもとったかのように大見出しで記事にする週刊誌については同情の余地もないけどね。

3月18日(木)

 今日は午後から林譲治さんと某所で密談。別に世界征服や政府転覆の計画を立てていたわけやなく、ものかきのお仕事のことで打ち合わせをしたのです。私らが世界征服の計画を立てたところで実行するわけありませんな。小説にはするかもしれんけれど。おお、そうか。次の童話は世界征服をテーマにしたら面白いものになるかもしれん。ならんか。

 ハワイ旅行のおみやげに「ハワイアン・ソルト」をいただいた。ほんまはこういういただきものについてこういうところで公表するのは失礼にあたると思うんやけれど、このおみやげだけは嬉しくて書かずにはいられへん。ご無礼を承知で、書きます。おみやげを帰宅後すぐに妻に渡す。夕食の支度をしているところやったので、妻は瓶をさっそく開けた。妻が味見をしてみたらというので、てのひらに取ってなめてみる。味がする。調味料やから味がするのは当たり前と思うでしょ。その後、比較検討のために食卓塩もなめたんやけれど、ただ塩辛いだけ。「ハワイアン・ソルト」には独特の風味がある。ラベルには海の塩と書いてあるから、海水の塩分を抽出したものらしい。その時に、精製しきってしまわんのやろうね。そやから独特のうまみが残る。
 喜んだ妻は今日のおかずの味つけをこの塩でしてくれた。そう言われるとなんかいつもよりおいしく感じるから不思議やね。心理的なものもあるかもしれんけれど、実際に「ハワイアン・ソルト」のうまみの成分が溶け出しているんやろう。一度こういうお塩を使うと、やみつきになるんやろうなあ、きっと。ありがたいことです。
 私らの舌は、味の素の「うまみ」に慣れ切ってしもうてる。塩にしても砂糖にしても、夾雑物のないものが当たり前になっている。そういう舌に、こうやってほんまもんの「うまみ」を時々味わうようにさせんと舌が馬鹿になると思う。だし入りの味噌なんていうものまで売ってる時代やからなあ。林さんご夫妻のおかげで舌がひとつ賢くなりました。

3月19日(金)

 テレビでニュースを見てたら、和歌山の大学で教授が学生に暴力をはたらいて訴えられたという。高校やと、修学旅行先で複数の生徒に殴る蹴るの暴行を受けてPTSDとなった教師が生徒と顔を会わすのも怖い、などという事件もあったというのにね。大学では教授が圧倒的に立場が強いんかな。
 妻がこのニュースを見ながら「赤腹」という。なんでいきなりイモリの話をしだすんかいなと思うたら、「アカ・ハラ」と言うてたんやった。「アカデミック・ハラスメント」の略やそうな。そういう言い方があるんかどうか知らんけど。アカデミックな嫌がらせというとなんかすごく知的で論理的なものみたいに聞こえるぞ。暴力行為やと「アカデミック・バイオレンス」になるのか。アカデミックな暴力というと暴力行為を分析的に解明した上で実行してるみたいな印象を受けるなあ。
 正確にはどういうのか、浅学非才で知りませんが、呼び方はどうあれ上下関係を利用して抵抗できない相手をいたぶるという行為は、私にはとてもでけん。SMのようにお互いが合意の上で嗜虐的なセックスをしたりする場合もあるけれど、S的快感というやつは、私にはあまりわからんのですね。合意がないのに一方的にいたぶってストレスを発散できるタイプの人というのはいてるというのは理解できるけれど、その心理は理解でけんのですわ。

3月20日(土)

 先週の日曜日にテレビで「N響アワー」を何気なく見て(聴いて?)いたら、尾高忠明指揮でブラームスの交響曲第1番を演奏していた。1楽章から3楽章まではなかなかよい演奏やったのに、4楽章の終結部で妙に素っ気無いせかせかした演奏をして終り、がっかりしてしまう。そうなると他の指揮者の振ったものがどうやったか無性に気になりはじめ、今週はパソコンをいじっている時のBGMは毎日ブラームス。バーンスタインやらフルトヴェングラーやらベームやら毎日とっかえひっかえ聴いていた。こう毎日聴いていると、歯を磨きながら終楽章の有名な主題を鼻唄で歌うてたり、原チャリに乗っていて信号を待っている時に第3楽章を口笛で吹いていたり。常に頭の中にブラームスの交響曲第1番が鳴っているという状態でありました。これはちょっと頭から消さねばと、今日はリビングでベートーヴェンのCDを出してきてDVDプレイヤーでそれを聴きながら本を読む。これで頭から離れたかとパソコンの前に座り、何気なくステレオのスイッチを入れて何も考えずにCDの再生を始めたら、なんのことはない、ステレオに入れっぱなしにしておいたフルトヴェングラーのブラームスが鳴り始めた。一発でせっかく頭に上書きしたベートーヴェンが消えてしまう。CDを止めたらええやないかと思う人もいてるでしょうが、この演奏が聴き始めると最後までは聴かずにはおられん名演なんだ。誰が止められるか。かくしてキーボードをかっちゃらかっちゃら言わせながら、気分はウィーンのムジークフェラインザール。

 21日の日曜日は「たちよみの会」例会です。多数のご参加お待ちしてます。


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