ぼやき日記


4月21日(水)

 たまっているビデオをぼちぼちと見る。今日は「バンパイア・ホスト」と「ウルトラQ」。「ウルトラQ」は期待してしまうせいかどうしても点が辛くなる。宝生舞演じる主婦が「高級住宅街に一戸建てを買った」と言うているけれど、高級住宅街やと自治意識が高くドラマのように落書きやゴミで目も当てられず主婦が一人で落書きを消してまわるというような状況にはならんと思うし、だいたいご近所の主婦たちがいかにも庶民的やないか。SFであるかどうかという以前の問題やないかなあ。
 そやから徹底してバカバカしい「バンパイア・ホスト」の方がおもろい。「仮面ライダー龍騎」では硬派を演じていた秋山悟志がノリノリで軟派吸血鬼を演じている。これを見ると秋山悟志は大阪人やねんなあと思う。かっこをつけたあとに大ボケをかますのがちゃんとさまになっている。沢口靖子も近藤正臣もみんなそう。アホなことをするのに抵抗がない(ように見える)。
 この番組も妻が教えてくれたもの。妻のおかげでこういうおもろいものを見逃さずにすむのはありがたいことです。

4月22日(木)

 近藤正臣は大阪人ではなく京都人でありましたね。広義の関西人ということでごかんべんを。

 人質が解放されたら、イラクの話題が新聞の一面に載らんようになってきた。内閣官房長官が出国規制をするとか口走っていたけれど、その件はあれからどうなっているんやろう。気の毒なんは浦島太郎状態で帰ってきた人質の方々で、拉致拘束されてやっとのことで解放されたら「自己責任」やとかいうて責められる。そら人前に出たくならんわな。結局、あの人質事件は政府の対イラク政策に、国民の世論形成にどのような影響を与えることになったんやろう。なにか教訓は得られたはずなんやけれど、解放されたらまるでなかったことみたいになってしもうているような扱いやないかいなと思う。
 それでええんか。

4月23日(金)

 阪神タイガースと読売ジャイアンツの試合をテレビで見る。MBS毎日放送の製作。解説は一枝修平さんと田淵幸一さんというタイガースOBコンビ。タイガースの選手を中心に、偏りのない解説をしている。特に田淵さんはまだコーチをしているような感じで、技術論などが実に細かい。いや、田淵さんの解説ってこんなに分析的やったやろうか。2年間のコーチ生活でここまで変わるか。もちろん一枝さんは球界きっての作戦参謀だけに、用兵などについてこちらもきめ細かな解説をする。
 いただけないのが赤城誠アナウンサーですな。私は実家にいた頃はMBSラジオのナイター中継をよく聞いていた。ABC朝日放送よりも電波の入り方がわずかによかったからなんやけどね。ちなみに現在の家ではABCの方がよく聞こえる。よってラジオで聞く時はたいていABC。で、MBSとABCは毎年どちらがタイガースに密着しているかを競ってきた。よって、赤城アナウンサーはふだんはタイガース寄りの実況をしているのであります。ところが、今日は全国放送ということでなんやしらんジャイアンツを持ち上げるような放送をする。「阿部の大きいのを見たい場面がやってきました」。なんやそれ。全国放送=ジャイアンツびいきの実況とは違うと思うぞ。それやったら普段通りの実況をして全国に「大阪の放送局はジャイアンツなんか相手にしません」というような気概を見せたらんかいな。
 こういう放送をするんやったら深夜に「月刊岡田タイガース」なんちゅう番組を作るでない。キー局にこびるローカル局というような図式だけはしてほしくないんや、私は。さて、日曜日にはABCの中継があるな。こちらがどういう実況をするか、しっかりと比べたんねん。

4月24日(土)

 いやあ、驚いた。今日もテレビで「タイガース−ジャイアンツ」の試合を見たんやけれど、読売テレビの尾山憲一アナウンサーはどちらかというとタイガース寄りの実況をしてみせてくれた。読売テレビは長年「週刊 トラトラタイガース」という番組を作り続けているんやけれど、そのメイン出演者である川藤幸三さんが解説席にいて、もちろんタイガースのことを中心に話をする。掛布雅之さんもいつもの全国放送と違い、タイガースの選手の立場にたった話をする。読売テレビは土曜のデーゲームをよく中継し、その時は掛布さんがタイガースオンリーの解説をするんやけれど、今日の中継はそのローカル放送に近いスタイルやったように思う。
 ジャイアンツの系列の放送局でもここまでできるんや。他の局のアナウンサーも自身をもってタイガースをもり立てる実況をしてほしい。さあ、明日はABC朝日放送やね。尾山アナウンサーに負けない公正な中継をたのんまっせ。

4月25日(日)

 さあ、楽しみのABCの「タイガース−ジャイアンツ」戦中継であります。解説は星野仙一さんと福本豊さん。さあ、この人選でもう期待は高まるばかり。ベテラン伊藤史隆アナウンサーはジャイアンツファンにも気配りをしながらも話題はタイガースのことばかり。星野さんもジャイアンツを立てるようなことをいいながら、みっともないプレーをした大須賀内野手には「こういうのはショートとはいえませんよ!」とばっさり斬る。守備に不安のある小久保内野手については「ここらで守備固めを出してやらんとね」と堀内采配に対して苦言を呈したら、案の定藤本くんが三塁方向にバントをして小久保の動きの悪さをつく。なにしろ堀内監督は若い大須賀がエラーをした時も怒るどころかへらへら笑っていた。自分とこの選手がエラーしたのがそない嬉しいのか? 星野さんはあえてコメントをしてへんけれど、彼やったら椅子を蹴りつけ怒りをあらわにしていたやろう。
 福本さんは福本さんで大須賀の第2打席の空振りを見て「このスイングでは打てんわ!」といつものように一言で言い切る。その上同点タイムリーの関本くんの当たりには「言うことないね」と解説もしないで喜んでいる。これぞ福本節! もっとも関西向けの放送のように「チャンスやったんにスカくろてしもうたね」というような表現がなかったのはちょっと残念。
 というわけで、キー局にこびるどころかいつも通りのABCらしい放送でありまして、私はおおいに満足した。さすがは星野さん、福本さん、そして伊藤アナウンサー。中盤まで負けてたけど、実況のおかげで野球の楽しさを満喫できた。この3連戦はMBS赤城アナウンサーの一人負けやったね。誰が何の勝負してたんや!

4月26日(月)

 藍川由美のCD「古関裕而作品集」を聴きながらこのページを書いているんやけれど、晴朗なメロディが心地よい。ジプシーミュージックに通じる哀愁をたたえた古賀政男、突き抜けた明るさが新鮮な服部良一、そして朗らかな曲と深みのある大きな音楽の両方を生み出した古関裕而。この3人の作曲家は武満徹と比肩する大作曲家やと思う。たしか、岩城宏之さんは昨年朝日新聞のエッセイに「今年は下らない曲を何回も聞かされてうんざりした」と暗に「六甲颪」を非難するようなことを書いていたけれど、古関メロディの響きに何も感じない氏が日本を代表する指揮者の一人とは、なんだか悲しくなってくる。
 通俗曲とされるものにちゃんと価値を見い出す藍川由美さんは、ほんまに貴重な声楽家やと思う。彼女の歌う「イヨマンテの夜」や「長崎の鐘」は絶品ですぞ。むろん「六甲颪」も素晴らしい。私が今まで聴いた「六甲颪」では立川清登さんのものと並ぶ名歌唱やと思う(番外として広澤克実選手がお立ち台で歌うたものがあるけれど。あれは上手い下手を超えた絶品でした)。一度甲子園で歌うてくれんかな。あ、オマリーさんは歌わんでええからね。

4月27日(火)

 明日は校外学習。生徒たちは各班に分かれて自分たちでバーベキューの材料を買うたり紙皿やら割り箸を用意する。今日の帰り際のホームルームなど、他のことを決めなならんというのに「先生! しいたけはパックで売ってるんですか?」てな質問をしてくる。うーむ、スーパーで買い物をしたりはせんのかなあ。一本ずつ売っているしいたけは、たぶんスーパーにはないと思うぞ。
 担任として彼女たちに接することになって20日足らず。少しずつ「担任と生徒」という関係ができつつあるように思う。私はいわゆる「生活指導」というのは苦手で、担任になってすぐにやれ頭髪指導をしてくれの遅刻指導をしてくれのと要求されるのには正直なところ閉口している。まだきちんとした関係ができる前に説教をしたりすると、その後の人間関係作りが難しくなる。むろん、担任の経験が多い人にはそこらあたりをなんとかするテクニックがあるんやろうけれど、私は3年ぶりの担任で、しかも40人学級の担任となると中学校の講師をしていた頃に1年生のクラス担任をして以来14年ぶりとなる。いわば手探りの状態。
 今回の校外学習を経て、ゴールデンウィークが終る頃にはなんとか気楽に話ができるようになるやろうと思うている。私はもともと人見知りが激しく、また趣味の話やと話が弾んでも、世間話が苦手ときているからねえ。
 向こうから話をしてきてくれる生徒を手がかりに、少しずつ、少しずつ、焦らずゆっくりと。そう自分に言い聞かせている。漫研の生徒には気楽にすっと話ができるのになあ。オタク相手としか話がでけへんのか! でけへんのや!

4月29日(木)

 昨日の校外学習で疲れていたけれども、夕方より観劇に行く。
 「MOVEプロデュース」公演の「タイムリミット」というお芝居。場所は一心寺シアター倶楽。主演は里吉萌亜という女優さん。実は、北野勇作さんが出演しているので見に行ったのです。作と演出は「虚航船団パラメトリックオーケストラ」の秋山シュン太郎さんで、同劇団からも高石黒白さんなど4人が出演している。その他の出演者は舞夢プロや劇団往来など、プロの事務所や私でも知っている有名どころの劇団から役者さんが多数参加しているし、なんというても上海太郎さんというビッグネームが出演しているので興味も倍増。
 内容はもうじき40歳になろうとしている独身女性の焦りや、同世代の人たちのいろいろな生き方を活写したもの。ちょうど私も妻も同世代なもんで、身につまされながら見る。セリフの一つ一つに実感がこもっている。
 混成のキャスティングなんで、脚本が難しかったやろうなと思う。役者をあてて書かれたものか、それとも脚本に合わせてキャスティングしたのか。今度北野さんに会うたら聞きたいところですね。6月に「パラメトリックオーケストラ」の公演があるから、終演後に出口で聞こう。
 妻によると、上海太郎さんの役どころなどは、役者の魅力が十分に発揮できていたわけではないそうなんで、ここらあたりは座付き作者とそうでない場合の難しさというのはあるやろうね。それでも私は十分楽しかったし、風邪気味で体調はよくなかったけども、行ってよかったと思う。
 明日は仕事があり、そこから先は連休。もうひとがんばりしよう。もっとも、仕事帰りに甲子園に行ってタイガースを応援する予定なんですが。体力がもつかなあ。

 というわけで、明日は更新をお休み。体調次第ですが、次回更新予定は土曜深夜、できたらいいなあ(ちょっと弱気ですね)。


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