ぼやき日記


6月21日(月)

 コンビニでペットボトル麦茶の新製品を発見。サントリーの「ぬりえ麦茶」であります。麦茶自体はさほどおいしくない。カゴメの「六条麦茶」の方が格段にうまい。サントリーの戦略のうまいところは、ペットボトルのパッケージに「きいちのぬりえ」を使用しているというところ。コマーシャルといい、マーケッティング戦略ではサントリーにかなうところはないんやなかろうか。これで飲み物がうまければ最強なのに、なんで肝心の飲み物の味が薄いんやろう。まあ、バランスがとれていてそれはそれでええんやけれどね。それにしても「きいちのぬりえ」をペットボトルにつけるという発想の大胆さには恐れ入った。ここらあたりの柔軟さにはいつも感心するのだ。缶コーヒーでも「仕事中」「休憩中」なんて絶妙のネーミングやもんなあ。

6月22日(火)

 ブルーウェーブとバファローズの合併問題以降、様々な週刊誌で憶測に基づいた無責任な〈1リーグ構想〉記事が書かれている。福岡ダイエーホークスと千葉ロッテマリーンズが合併する、横浜ベイスターズとヤクルトスワローズが合併する、読売ジャイアンツがアメリカのメジャーリーグに加盟したがっている……。それらの記事の締めくくりはたいてい「球団はファンを無視している」となっている。
 ちょっと待てよ、といいたい。そういう無責任な記事を垂れ流すことによって傷つくのは名前があげられたチームを応援するファンと違うんか。ファンの気持ちを無視しているのは記事を書いた記者たちやないんか。プロ野球の行く末よりも合併、リーグ再編問題をネタに興味本位の記事を書いて部数をのばすことしか考えてへん雑誌編集部と違うんか。
 いくつか立ち読みをしたり買うたりして記事の読み比べをしてみたけれど、ほんまにファンの立場に立って書いていると思われるのは「週刊プレイボーイ」くらいやね。あとは江夏豊さんや栗山英樹さんといったプロ野球OBによる連載か。明日発売の「週刊ベースボール」では専門誌という立場からどのような切り口でこの問題を扱うているかが楽しみではあるけれど。
 週刊誌によってはホークスは大赤字で合併するしかないとなっていると思うと、ホークスの経営は健全やけれどもダイエー本社の経営改善のために合併やむなしとなっていたり、ダイエーは優勝セールの効果などを考えると合併やチーム売却はする気がないとしていたり。週刊誌とはそういうものと割り切って読めば腹も立たんけれど、ここまでええかげんな情報でいかにも既成事実のように記事を書いているのを見ると、あきれてしまう。ファン無視とはこういう記事を書いた連中の姿勢ですな。いや、度外視というべきかな。
 これらの記事を読み比べて推測するに、記事を書いた記者たち(あるいは書くように指示した編集長やデスク)は名前をあげたチームがどないなってもかまわんというスタンスやないかな。なんでそんなスタンスをとるかというと、おそらくは、まず間違いなく、かなりの確率で、彼らは読売ジャイアンツのファンやと推測されるからですわ。自分のひいきの球団さえ栄えたらそれでええんやから、他のチームのことなんかそういう人らにはどうでもええことなんやろうなと想像するんですわ。全て私の妄想で、ほんまは違うということやったらええんやけれど、いろんな記事を読んでみたら、こう推測せざるを得んのですわ。そらパ・リーグのファンのことなんか度外視するわな。

6月23日(水)

 「週刊ベースボール」はさすがに興味本位で2チーム合併問題を追いかけることはしてへんな。選手会の意見を掲載したり、中村や谷といった両チームの選手の手記を掲載したりと、あくまで多面的にこの事件をとらえようとしている。専門誌はやつぱりこうやないといかん。問題は、プロ野球チームの経営者が「週刊ベースボール」をちゃんと読んで、その提案にまともに答える気があるかどうかなんやけれど、あんまり期待できそうにないな。

 今日は研修で「大阪人権博物館・リバティおおさか」へ行く。初めて展示を見たんやけれど、部落差別にかかるウェイトが少し重いかな。それでも現在も残る様々な人権侵害の問題に、貴重な資料を取り揃えて歴史的な背景から現状までをわかりやすく示した展示はなかなか興味深かった。仕事としていったわけやけれど、日常の業務を離れてこういった展示をじっくりと見るというのもたまにはええもんでありますね。もっとも、私には、これまで読んだ文献などで知識としては一応ありまして、今回の見学ではそれらの知識を裏付ける現物をみて確認するという感じになってはいたけれど。こういうのは高校生までやとちょっと難しいか退屈かというところやろうね。大学生くらいである程度知識を蓄えた者がいくと学習効果は上がるんやなかろうか。

6月24日(木)

 保護者懇談が来週から始まるので、その前に時間割り選択で迷っている生徒へのアドバイスをするために生徒と1対1で話をしている。話をしていて感じるのは、私の高校の時の方が非現実的な将来を夢見ていたんやなあということですな。こういうご時世やからかしらんけど、生徒が自分の夢について後先考えずに進むというような話にならんのです。「声優になりたい」という生徒は別です。そういう生徒は実はけっこう多くて、夢を実現したいという気持ちが強かったりする。そういう生徒には、私は「今はまだまだ夢を見て生きたらええねん」と思いながら話をする。
 私自身が「作家になりたい」というような夢をずっと持っていて、現在では一応ものかきの端くれになったりしているから、プロ志向のある若者には「プロになれ! でないと後悔するぞ」と言いたくなるんやろうな。
 「ダンスは好きやし、小さい時からやってるけど、それを仕事にはしたくないねん」などと言われると、ああ現実というものをちゃんと見ながら考えてるんやなあと思う。それに比べてこのおっさんはいつまでも(いまだに)夢を見ながら生きてるんやからなあ。悪夢にうなされているような生き方かもしれんけど。

6月26日(土)

 前々から話だけは持ちかけられていた仕事があって、いつまでたっても音沙汰がない。立ち消えになったかと思うたら、いきなり昨日メールが送られてきて今月中に書いてほしいという。しかもけっこうな分量やねんな。私は専業やないしねえ、あと5日でしかも打ち合わせも一切してへんような原稿を書けといわれても、それは困るわけで。来た仕事は基本的には受けることにしてるんやけれど、今回はお断りしました。もともと私に最初に声をかけてきた方と電話で話をしたんやけれど、なんかかなりええ加減な編集の仕方をしているみたいで、その人はしきりに謝ってたけどねえ。私は便利屋やないねんで、とここではっきり書いておこう。別に著作があるわけやないし、三文零細書評家であるという事実はあるけれど、とりあえずあんたなんか書いてんか、へえへえわかりましたなんでもやらしてもらいまっさ、というような仕事の仕方はしてへんの。ちゃんとわかっていただいている方からのお仕事やったら万難を排してもやりますけどね。それにしても5日くらいで200字の原稿を20本以上書けとは、無茶だっせ。そんなもんできるかーい!

6月27日(日)

 今日はクラブのつきそいで出勤。ひたすら仕事をする。通知表の作成やら夏のクラブ合宿の準備やら、とにかく仕事の種は尽きませんわ。なかなか家でゆっくり疲れをとることがでけんなあ。

 参議院選挙も公示されている。あの辻本清美元衆議院議員も立候補しているけれど、ポスターには「ごめん」と大書してあったりする。「ごめん」はいかんでしょう。とりあえず謝っといたらええというような風にとれてしまう。ここはやっぱり「かんにん!」やろうね。同じ謝罪の言葉でも、ほんまに許してほしいというニュアンスが伝わってくる。ポスターをこしらえた人は大阪の人と違うんやないかという気がしてならん。
 今回の選挙がなんでおもろないかというと、ミニ政党というやつが比例区から消滅し切ってしもうたからやね。以前は「税金党」「年金党」みたいなテーマを絞った政党から「雑民党」みたいなラジカル(というてええんかどうかしらんが)な、まあいうたらけったいな政党がぼこぼこあって公報を読むだけで口元がほころんできたもんやけどねえ。なんやしらん新興宗教団体らしき政党の代表が政見放送でいきなり手をかざしながら歌を歌ってみたり、特攻隊の服を着た代表が「空に散った戦友の思いをうけとめて」立候補したと言うてみたり。そういうなんやわけがわからんけど一所懸命な人たちの虚しく消え去る情熱というものが、私はなんとはなしに好きやねんけどね。そういうごちゃごちゃしたものがなくなって、白か黒かみたいに与党と野党の二者択一という図式があらわになるのは、民主主義としてほんまに望ましいことなんかどうか。泡沫ミニ政党がどかどかと出てくる時代はもうやってこんのかなあ。

6月28日(月)

 京極夏彦さんの「姑獲鳥の夏」を映画化するそうですね。京極堂役は堤真一さん。
 それはまあええんやけれど、あれを映像化した時、あのトリックはどうなるのん? と思うた。どんなトリックかは未読の人に対して失礼になるんでここでは書かんけれども、ようするに小説であるから成立するものであって、映像化には向いてへんと思う。犯行現場を画面におさめた段階で犯人も何もかもわかってしまうんやないかな。雑誌「ダ・ヴィンチ」で「映画化してほしいミステリ小説」の第1位になったこともあるらしいけれど、そう投票した人はどこを読んでいたんやろう???? あ、そうか。映像化できない小説をいかにして映画にするかという興味から投票したんやな、きっと。確かにあのトリックをどう処理するか、そこらあたりには興味がある。
 私は京極堂シリーズの熱心な読者やない。読んだのは「姑獲鳥の夏」だけです。そやから映画にしてほしいともしてほしくないとも何も思うたことはなかったけれど、あれだけ人気があるのに映像化されへんのは、根幹であるトリックを映像化する困難さからやと思うていた。そこをあえて映画化するわけで、これは見ものかもしれんね。そやかというてわざわざ映画館にまで出向くことはおそらくないやろうけれど。

6月29日(火)

 今朝の日刊スポーツを見て驚いた。「近鉄、合併白紙に」と書いてあるやないか。これがほんまなら、えらいこっちゃ。スポーツ紙のことやから大げさに書き立てているのかもしれん。記事をよく読む。どうやらこういうことらしい。合併しても本拠地を大阪ドーム1本に絞ることができないことなどから、赤字を解消するのが難しい。その上、合併に際して他チームに移籍させられない〈プロテクト〉選手の数も自分たちの主張通りになりそうにない。したがって、合併のうまみがない。それやったらチームを他の企業に売却してしもうた方が損が出ない。
 どうやらこれは公式見解やないみたいで、他紙には書かれていないようや。ということは、近鉄の幹部が記者につい漏らした言葉やねんやろうな。
 合併なんかせんにこしたことないけど、それは、長年バファローズを応援してきたファンを裏切ることになるから。結局は親会社の人間から見た損得感情で動いているだけやんか。
 それにしてもペナントレース真っ最中のこの時期にこれだけグランド外のドロドロが見られるシーズンというのも例がないなあ。このニュースが真実で、1リーグ論議がストップしてくれへんかなあ。

6月30日(水)

 昨日の「合併白紙」報道はこの伏線やったんか。私は世事にうとくライブドア社については知らなんだんやけれど、これが本気なんやったら、近鉄はプロ野球に混乱を生じさせナベツネ氏を喜ばせるだけの球団合併という暴挙をせんですむんや。もっともナベツネ氏にしたらITベンチャー企業なんていうものは眼中になかったやろうなあ。伏兵登場という感じかな。
 近鉄本社はこの申し出に断りを入れたそうな。まあ、合併の話を進めている時にすぐに「はいそうですか。ではそちらに乗り換えましょう」とは言われんわな。そやけど、合併の場合近鉄にメリットがないという結論が出たら、御破算になる可能性も残っているかもね。ただ、既得権を手放したくないオーナー連中が、IT企業の進出に対してガードを固める可能性もあるからなあ。そうなった場合は一気にオーナー会議で合併承認を強行して参入を防ぐという結果になるかもしれん。そうなったら最悪やけどね。
 私は1リーグにするなんて反対やし、合併なんてもってのほかやと思うているからね。この際ライブドア社にバファローズを買い取ってもろうたらええやんか。ヤフーBBスタジアムでオリックスブルーウェーブと大阪ライブドアバファローズが試合をするなんていうのはまさに時代を象徴しているやないですか。


てなもんや囲炉裏端 ゆっくりまったり掲示板ですお気軽にご利用下さい。

メールはこちらまで。どうぞよろしく。


過去の日記へ。

ホームページに戻る