ぼやき日記


8月1日(日)

 昨晩の「ウルトラQ」には堺雅人さんという役者さんが主演していたんやけど、私はこの役者さんは「新選組!」の山南敬介役の印象が強いんで、山南さんが現代人のカツラをかぶって芝居しているようにしか見えんのでした。ほんまは逆なんやけどねえ。
 こういうのってあるよねえ。例えば高橋英樹さんなんかはやっぱりちょんまげ姿の方が目になじんでるから、以前「クイズ日本人の質問」で普通の格好をして「はい、これが正しい答です」なんてやってたら違和感ありまくりやったし。逆に舞の海さんが時代劇にゲスト出演してちょんまげのカツラをかぶってたら、「これが正しい姿や!」と思うもんなあ。妻はやはり「新選組!」で永倉新八を演じている山口智充さんをこの番組で始めて見たんやけれど、山口さんは漫才「DonDokoDon」の片割れで、NTTのCMで金ぴかの服を着て踊ってたりなんかする。私がそのCMに出てるのが永倉役の山口やでぇと教えたら、あまりにキャラクターが違うんで信じたくないと拒否反応を示していたもんなあ。
 人間、第一印象が肝心ということですな、結局。私の第一印象は押しの弱いキャラクターという感じになるようで、なめられやすいみたいですな。これはもうずっと積み重ねてきた人間性が表に出るわけやから今さら変えようがないしねえ。

8月4日(水)

 演劇部の合宿は無事終了。今年は新大阪ユースホステルという新しくできた施設を利用した。ちょうど3日に淀川の花火大会があり、部員たちや宿泊客とともにユースの食堂から花火を楽しむ。町中なんで自分たちで花火を持ってきて遊ぶというのはでけへんのやけれど、それよりも本格的な花火を見られたんやからよかった。
 若いアメリカ人男性が「あれはなんですか?」と英語できいてきたので、私のつたない語彙から「ファイヤーワークス・フェスティバル」と答えるとなんとか通じたらしくにっこり笑って食堂の窓にへばりついて最後まで見ていた。
 今年できたばっかりの施設やから、ユースの職員の人たちにとってもこの花火大会をユースから見るのは初めて。職員の人たちの方が興奮していて「みなさん、電気消しますけどいいですか?」。むろん大勢に異存はない。もっとも、それまで一人でゆっくりテレビを見ていた女性は見るのをあきらめて部屋に戻っていかはったけど。
 新幹線の時刻表を広げて「この花火、何時に終ります?」ときいてきた若い男性はビデオカメラで花火を録画したり、けっこう興奮していた。東京の方が花火大会は多いのと違うんかなあ。知らんけど。1時間に渡って繰り広げられた花火大会が終ると、くだんの男性は「よーし、これでやっと東京に帰れるぞう」。最後まで見ないと気がすまなんだんやろうなあ。
 他にも、4つ位の女の子が花火を見ながら「赤、青、黄色、赤、緑……」と花火の色を確かめてたり。花火も楽しかったけれど、それを見ている人たちの様子もとても楽しかった。
 花火が終了して、生徒の一人が「お菓子、食べへんかった!」。直前に近くのコンビニに買い出しに行ってきたお菓子は全くの手つかず。それだけ花火に夢中になっていたんやね。うん、花火にはそれだけの魅力があるよな。

8月5日(木)

 私の使うている年代物となりつつあるMacintoshのモニターがいよいよ危ない。いまこうやって日記を書けているということはちゃんとモニターがついているということなんやけれど、接触が悪くなっていてスイッチを何回つけたり消したりつけたり消したりつけたりしたことか。「もう寿命やわ」と妻にも言われてしもうた。私もそう思う。となると、思い切って新しいMacに買い替えるか、それとも中古のモニターを買うてきてしのぐかどちらにしようか迷うところ。HDDレコーダーを買うたばっかりやからそうそう散財はでけんしなあ。中古のモニターを買うてしのぐのがやっとかな。今日は点灯したからええけれど、明日も点灯するかどうかは保証の限りやないからなあ。あと20日ほどで購入してから丸7年にもなる。どんどん新しくなるコンピュータのスペックを考えたら、そろそろ限界にきているとは思うんやけどね。うううむ。

8月6日(金)

 テレビの音声を消してラジオでの実況を聞きながらタイガースとジャイアンツのナイターを観戦。なんでかというと、ラジオの解説が江本孟紀さんやったからです。江本さんの解説は面白い。関東にありながらジャイアンツにおもねらず、どこがいかんかったか、よかったかをはっきりとした言葉で口にする。
 言葉の選び方がうまい。なんでもないことでもこうはっきりと断定されたら、思わず「そうか」と納得してしまう。ここらあたりは星野仙一さんとも共通するところですな。ただし、星野さんは現場の視点であり、江本さんはファンの視点という違いはあるけれど。
 なんでこういう解説が他の人にでけんのか。
 よう考えたら、小山正明さん、豊田泰光さんなどいわゆる「歯に衣着せぬ」と形容すべき解説者の人たちは、もう自分は監督やコーチとしてどこかのチームにお世話になろうとは考えていない(と推察される、もしくは明言している)人たちやねんな。江本さんもそうなんやないかと思う。星野さんの場合はいずれまたユニフォームを着たいと(60までは現役でいたいと先日NHKの「人間講座」で言うてはった)考えてはるんやろうけれど、これまでの実績から誰かにおもねったりせんでも向こうから礼を尽くして迎えにくるという自信があるんやないかと思う。
 ここらあたりの感覚は書評にも通じるものがあって、ほめることを第一に考えてしまうと、あんまり面白い文章やなくなるんですな。だから、けなすならけなすで自信をもって腹をくくって書かんならんわけです。
 そこらあたり、理屈ではわかってるんやけれど、実際に書くとなると難しい。江本さんの解説を聞いてて感心するのは、そこらへんのうまさ、センスというものやねんなあ。
 驚嘆すべきは福本豊さんの解説でして、高度な理論から導き出された結果だけをずばりと一言で表現しはる。「あかんね」「いうことないね」「いけるね、これは」……。これらの一言の奥にどれだけの豊富な経験と余人に計り難い理論が詰まっていることか。惜しむらくは、福本さんはそこに至る過程を自らは開陳せんということですな。アナウンサーに尋ねられたらちゃんと言えるのにねえ。

8月7日(土)

 今日のラジオナイターの解説は福本豊さんでした。TBSのアナウンサーとのコンビということもあって最初は調子が出てなんだけど、試合の終盤になっていつもの調子になってきて、延長戦に入ると全開。アナウンサーが受け切れんのを聞いてると笑えて仕方なかった。ええぞ、福本さん。

 相変わらずスパムメールはよくくる。それにしても不思議なのは毎日同じ「初めまして。秘密厳守でお願いしたいのですが。」というタイトルでくるメール。
「いきなりのメール失礼致します。どうも初めまして。美紀といいます。結婚して4年、目下26歳です」という文面で始まるんやけれど、元受付で26歳上の社長と結婚したけれど夜の生活が満たされないんで一度会いませんか、金銭面では不自由してないんでこちらからサポートします、てなことを書いてくる。
 こういうものを信じて返事を出す人がいてるんかどうかしらんけれど、返事を出したらどうなるんやろう。向こうから続いての返信がくるとは思われん。もしかしたら返事を出したらそのアドレスを使うて有料サイトに勝手に登録したりするんやろうか?
 ホームページを作ってアドレスを公開している以上、こういうメールがくるのは仕方ないかとあきらめてはいるんやけれど、どうも意図がはっきりせんメールというのは気色悪いなあ。

8月8日(日)

What is this?
 ここでクイズです。左の写真はなんでしょう。答えは明日の日記で。

 行き過ぎたナショナリズムというものがいかに愚かしくて恥ずかしいものか。今回のサッカーアジア杯における中国人サポーターの行動を見ていると、つくづくそう感じるね。確かに日本軍が過去に犯した罪は大きい。そやからというて、サッカーの代表チームやサポーターに対して物を投げつけたり帰りのバスを取り囲んで威嚇したりしてどないなるというのか。旗を燃やしている中国人の若者たちの姿は、なにか滑稽ですらあるね。
 逆に、これに対して石原東京都知事は「中国人は民度が低い」と発言したけれど、知事就任に際して戦車に乗って喜んでいた人物にいわれたくないよなあ。この人は学校の卒業式などで国家斉唱に際して立席せなんだ教師に処分をしたりしてるけど、そうやって「愛国心」教育を徹底的にやっていくと、結局は今回の中国人サポーターと同じことをやる人間を育てることにもなりかねんのですよ。わかっとるんかね、都知事は。反日教育の行き過ぎが今回のような騒動になったんやと、私は思うてるからね。
 私はナショナリズムは嫌いです。この日記でも「ローカリスト」宣言を何度もしてるけど、国家に対して忠誠を誓う気にはなれん。批判精神のない忠誠は、国家に「死ね」といわれても逆らえん人間を育てるだけやからね。私が愛するのは国家やなく文化。いわゆる「日本文化」、しかも、地域ごとに多様な文化やね。それを否定されたら私は怒るよ。
 儀式で日の丸があがるのには反対するけど、オリンピックで日の丸があがると感激するという人がいてるけど、私には理解でけんのね。オリンピックの代表選手は自分の代理でも何でもない。彼らは自分たちの技量を発揮すればええだけのことで、そこに日本国全体の名誉やらなんやら全て背負わせるのはナンセンスやね。彼らがメダルをとったら、その名誉は彼らの努力に対して与えられるべきやし、メダルを取られなんだからというて非難するような性質のもんでもないんと違うかね。
 今回の中国人サポーターの行為も、オリンピックで、普段全く関心のない競技に対して「がんばれニッポン」てなことをいうて熱くなるのも、質は同じと私は感じたりするわけですね。

8月9日(月)

 昨日のクイズの正解です。「熟したゴーヤ」でした。1081通のご応募のうち34通の正解があり、厳正な抽選の結果、大阪市にお住まいのボヤキネーム〈はなこ〉様に「ぼやいたるねん」特製のトレーディングカードをお送りいたします。嘘です。最初から募集してへんがな。昨日の写真は妻が育てたゴーヤの実がなったけれど、熟して黄色くなったのをテーブルに置いといたら、ぽんと割れてあんなんなったんですね。熟したゴーヤは黄色く、種は赤い。まさに南国の植物という感じの色です。実物を見たらその鮮やかさに驚きますよ、ほんまに。

 パスポートを申請せんなんという理由から戸籍抄本が必要になった。無理かとは思うたけれど、一応住民基本ネットワークたらいうもんのコード番号はもろうてるから、あれを使うたら地元の役所でもとることができるかなと少しだけ期待してはいたんだ。
 あかなんだね。本籍地に郵送で取り寄せや、1週間はかかる。こない言われました。私は出身地の京都やから郵送してもらわんでも、明日にでもいけるけれど、これが九州やら北海道やったら郵送してもらわんならんわね。
 こういう時にこそ住基ネットワークを使えるようにせえよ。だいたい、住民票は居住地の近くでとることも多く、遠隔地から取り寄せるケースは少ないやろうけれど、本籍地はそうはいかん場合が多い。都市部に居住していても、本籍は生れ故郷のままという人はかなり多いと思う。戸籍の写しこそ居住地の近くからでもとれるようにしたらどんなに便利か。むろん、コードを他人に知られれば戸籍を悪用されることもあるやろう。そやけどね、そうならんために個人情報保護法を作ってるんと違うのか。
 何のために作ったんかねえ、住民基本ネットワーク。国民一人一人に番号をつけただけか。もっとも、パスポートを取りに行く場合はこの番号があれば住民票はとらんでもええとかいう利便制はあるそうですが。そやけどね、そんなもん、もし本籍地に住民票がある場合やったら戸籍抄本といっしょにとったらええだけの話やんか。何も便利なことあるかい。それやったらパスポートセンターでコードを打ち込んだら戸籍抄本がすぐにコピーされてくるというようなくらいにしとけよ。住民基本ネットワークはなんて不便なシステムなんでしょね。

8月10日(火)

 戸籍抄本を取りに実家の近くの役所に行く。むろん実家にも寄って仏壇に手を合わせる。お盆やねんなあ。
 実家に帰ると、私は子どもに戻ってしまうらしい。というのが妻の指摘。これは親が私を子どもとして接するのに甘えているからなんやろうね。これが同居して親を養うというような立場であればまた違うんやろうけれど。もっとも、私は実家から離れているのをいいことに、親の様子を妹たちにかなりの割合で見てもろうている。なんや甘えてばっかりやなあ。
 それだけに、今日のように妹も妻もいてへん場ではゆっくりと話をしたりしてふだんでけてへん親孝行をせんといかんなあと思う。これがまた帰省旅行をせんならんほど離れて住んでいたら接し方も変わるんやろうけれど、大阪と京都というのはこれまた微妙な離れ具合ではあるね。
 まあ、昔から「総領の甚六」というから、私程度のぼんくら長男はけっこういてたんやろうなあ。


てなもんや囲炉裏端 ゆっくりまったり掲示板ですお気軽にご利用下さい。

メールはこちらまで。どうぞよろしく。


過去の日記へ。

ホームページに戻る