ぼやき日記


7月21日(木)

 帰宅して、録画しておいた相撲を見ていた。物言いがついて、勝負審判が土俵に上がり協議している。さすがはもと関取たちで、恰幅もよく、黒紋付にどっしりとした袴姿がよう似合うている。
 むむむむ。一人だけ上半身をゆーらゆーらと揺らしている審判がいてるわ。あらららら、貴乃花親方やないかいな。あの、現役時代、土俵の中に根を生やしていたような足腰のよさは、このゆーらゆーらふーらふーらした動きからはまったく想像でけん。
 精神的に追いつめられていて、ああいう動きになってるんか? 急激な減量がたたって体を支える筋肉まで落ちてしもうたんか? なんにせよ、尋常やない。
 妻といっしょに見ていて、摂食障害、あるいは拒食症、そういうたぐいの状況になっているんやないかと勝手なことを言い合う。ただ、たとえそういう状況やなかったとしても、どこかが悪くなってるということがうかがえる動きではある。
 またちょうど、「名場面名古屋場所」という企画で、出島関が初優勝した時のビデオを見せてくれてたんやけど、6年前の横綱貴乃花はまんまるに太ってるんですな。整体師に勧められてとにかく体重を増やしたらええとばかりに食っちゃ寝をしていた時期なんやと思う。とても現在のがりがり貴乃花親方と同一人物とは思われんわい。
 それにしても、なんと極端に変わる人なんやろう。腫れてるみたいに太っていたかと思うと、皮が垂れるほど痩せて肋骨まで見えてしまう。人間はどこまで体型を変えられるかという限界に挑戦しているんか?
 いてるかどうかわかりませんが、相撲関係者の方がもしここを読んではったら、貴乃花親方に、お医者さんにちゃんと診てもらうよう進言してくれはりませんか。こういう姿、正直見てられんのです。ほんまに。

7月22日(金)

 インボイス西武ドームで行われたプロ野球オールスター戦をテレビ観戦する。
 中継はテレビ朝日。ライオンズの松坂大とジャイアンツの清原の対戦が目玉ということで、そこを強調する演出をしている。演出意図はわかる。そやからというて、初回に2番打者の金城がヒットで出塁したら、「これでこの回に清原までまわる!」。金本が四球を選んだら、「さあ! いよいよ夢の対決!」。清原がドームの天井に当たるヒットを放ったら、「今の勝負はどっちの勝ちなんでしょうか?」。
 ええかげんにせい。この試合は「オールスター」であって、松坂と清原以外はどうでもええ選手というわけやないんやで。例えば鳥谷と藤本が連続ヒットを放っても、その間はホークスの城島へのインタビューをしていてグランドは完全無視。鳥谷も藤本も2安打しているし、特に鳥谷なんか初出場初先発初打席で初安打という、プロ入り2年目の新人としてはかなりすごいことをしてるのに、完全に無視。出塁した古田にかわって谷繁が代走に出たら、「どうしてジャイアンツの阿部は選ばれなかったのでしょうか。阿部のバッティングを見たかった」やと。谷繁や矢野は阿部に比べたら二流といわんばかりやないですか。失礼な。
 試合をしている間、アナウンサーと解説の東尾さんが雑談ばっかりしている。画面を見てなんだら、試合が雨で中断して時間稼ぎをしているみたいにも聞こえる。
 臨時解説席に古田が座り、真剣に技術論などを説き始めると、中継の雰囲気ががらりと変わった。古田の出番が終ったあとは、アナウンサーも東尾さんもまともに実況中継をやり出した。
 やったらでけるのになぜやらん。
 最後にクルーンが登板したら、「162kmの速球新記録は出るのかあっ!」。
 そんなにクルーンの速球をテレビで放送したいんやったら、ジャイアンツの試合の中継をはずして、ベイスターズの試合を追っかけていったらよろし。
 それにしても内外野の守備位置にタイガースの選手が半分以上も守っているのに、まるきり無視した上に「YGマークの選手が清原一人しか守ってないのが寂しい」などという暴言を吐く。東京のマスコミはタイガースなんかどうでもええということだけははっきりわかった。
 きっとクレームが多く、現場でディレクターが「ちゃんと実況しろ」と指示でも出したかな。ここまでごろっと変わるというのもめずらしい。つまり信念をもって雑談してたわけではないのね。そこらあたりの小狡さみたいなのもはっきり見えてくるから、よけいにいらつくんやなあ、きっと。

7月24日(日)

 ベテランのスポーツアナウンサーでも間違いはする。そやけど、初歩的なミスやなく、その間違いの理由がわかってしまうものはなんか微笑ましく感じたりもする。
 昨日のプロ野球オールスター第2戦は、ABCのエース伊藤史隆アナウンサーが、星野仙一、福本豊、真弓明信といった一流の解説者と、オールスターならではの高度な技量を懇切丁寧に解説しながら野球の楽しさを伝えるという、前日のテレビ朝日の過剰演出とは対局にあるすばらしい中継やった。同じネットワークでこうも違うか。で、その伊藤アナウンサーが、タイガースの今岡選手の打席の時に、ついやってしまいました。「今岡選手は4年連続5回目の甲子園……オールスター出場ですが……」と間違う。これは、ABCが夏の高校野球を完全中継するということを知っていると、思わず納得する間違いですな。「4年連続5回目の」というと、自動的に高校野球モードにスイッチが入るんでしょう。それだけ高校野球の中継を担当しているという、その証みたいなものか。
 今日の大相撲千秋楽で、旭天鵬と雅山の一番、旭天鵬が勝って勝ち越しを決めた瞬間、NHKの刈屋富士雄アナウンサーは思わず「琴欧州勝ち越し!」と叫んでしまった。これなど、土俵下で優勝争いをしている琴欧州と朝青龍の様子をずっと追っていたために、つい間違えてしもうたんやろうね。間違いそのものはいただけんけれど、優勝争いが白熱しているのを伝えようとするあまりのことやろう。そう思うと、まあ気持ちはわかる。
 ファンが求めているのは、正確さもさることながら、どれだけ現場の雰囲気を視聴者に伝えてくれるか、というところにある。それがちゃんと伝わっているから、たとえ言い間違いをしても許せる気持ちになるんやろうね。

7月25日(月)

 関東では震度5の地震が起こり、しかも台風が近づいてきている。大阪では今日は天神祭の花火。強風の中、ここをせんどと打ち上げがあった。よう考えたら、去年は船渡御を見に大川まで足をのばしてたんやなあ。今年はそんな元気も出んぞ。マンションのベランダから花火見物したくらい。
 風が強いと、音が伝わるのも遅いんかな。花火の光を見てから、どどん、どんという音が聞こえるまでのタイムラグがかなりあった。その光も、きれいな円やなく、なんか崩れて見える。上空はかなり強い風が吹いてるんやなあ。それでも、雨が降り始める前に花火の打ち上げがでけたのはよかったね。天神祭で花火がないと寂しいもんな。最後のこれでもかこれでもかというど派手な連発がええんよ。
 明日はいよいよ台風上陸。それでも就職する生徒に対する模擬面接なんかもあるし、休みは取れませんなあ。一応夏休みやねんけど、忙しさはあんまり変わらんぞ。

7月26日(火)

 岡八郎さん(現在は「八朗」やけれど、私にとっては「八郎」なのです)の訃報に接する。享年67。死因は肺結核による呼吸不全。
 子どもの頃、土曜の昼は「吉本新喜劇」に「道頓堀アワー」で育った世代やからね。特に岡八郎さんは「奥目の八ちゃん」というキャラクターで「くっさー、えげつなー」、「人呼んで目なし子ハッチ!」というようなギャグがわかりやすくて楽しかった。花紀京さんと組んだ芝居はその中でも絶妙で、なんともいわれん味があった。岡さんが体を目一杯に使うたテンポの笑いで、花紀さんは独特の間の笑いやった。80年代の「マンザイブーム」の時期には、漫才コンビとして舞台に上がったこともあった。もっとも、私がテレビで見た時は、新喜劇の時のような面白さはあまりなかったけれど。岡さんの笑いはしゃべくりの面白さやなかったからやろうね。
 吉本新喜劇が「やめよっかな」キャンペーンを経て生まれ変わり、岡さんは活躍の場を他に移した。そやけど、岡さんの面白さは吉本新喜劇やからこそ生きていたんやと思う。そして、酒に溺れ、記憶障害もあらわれ……という事情は、NHKの「にんげんドキュメント」でとりあげられてから知った。かつてのような輝きを取り戻すことはでけなんだけれど、なんとか舞台復帰を果たし、これから新たな芸風を作り上げていくところやったのに。
 それでも、「通信教育で習うた空手」や、奥目でビールの栓を抜くギャグなど、他の人に真似のでけん笑いはしっかり記憶に残ってる。吉本新喜劇が一番脂ののっていた時代を象徴する喜劇役者やった。それだけは間違いない。
 謹んで哀悼の意を表します。

7月27日(水)

 職場で使用しているノートパソコンの調子がおかしい。使用していると、いきなり落ちたりするんであります。そしてかってに再起動しよるんですな。そして、再起動の最中にフリーズしたりしよるんですな。以前日本橋にいった時に買うておいた小型の大容量記憶装置に失えたない情報は全てコピーしておいたから、今のところ仕事は職場に備え付けてあるデスクトップのパソコンにそれを接続してなんとかこなしているけれど、このままやといろいろと不便や。
 今日まではあれこれと落ち着かず、パソコンショップに持っていく余裕もなかったけど、明日あたり持っていけそう。もしハードディスク取り替えてなことになったら、けっこうつくんやろうなあ。盆休みが間に挟まるから、すぐには帰ってこんのやろうなあ。
 まあ、今のところ仕事に大きな支障はないからええようなもんやけど。自分用にカスタマイズしてあるのとないのとでは、仕事のはかどり具合が違うんですわ。
 それと、職場のデスクトップ型パソコンは、他の人が使うてはったら、それが終るまで待たんなんという難点もあるしなあ。なんにせよ、ここという時に困ったもんです。

7月28日(木)

 職場で使用しているノートパソコンは、コントロールキーを押しながら起動させたら、なんとか立ち上がり、それなりに(ときどき不機嫌にはなるけれど)仕事をしてくれた。これからしばらく必要になってくるし、修理には出さずになんとかだましだまし使うことにしよう。

 進路指導に頭をいためる毎日。就職希望の生徒、AO入試の生徒は、この夏休みが本番やったりするし、進学希望の生徒たちも推薦入試、一般入試を問わず、オープンキャンパスに足繁く通いつつも、学力をじっくりつけていくのが夏休みやねんな。
 私が浪人して予備校に通うていたころ、担当の職員さんが「夏を征する者は受験を征す」と言うてはったけれど、確かに受験とは関係ない日常の授業にわずらわされることなく受験勉強に専念できる夏休みという期間は貴重やわなあ。
 それにしても、各大学の推薦募集は年を追うごとに盛んになっていくみたいやね。私の勤務する学校の生徒の多くは推薦で進学を決めてしまう。それでええんか、という気もせんわけやないけどね。逆にいうと、受験校の絞り込みを前倒ししていかなならんわけやから、これはこれで大変かも。
 担任しているクラス全員の進路が決定するまでは(浪人やプータローという場合も含めて)、心が落ち着かんのかもしれんなあ。養護学校時代とはまた違う意味で、親にでもなったような心境やわい。

7月30日(土)

 昨夜は久しぶりにカラオケボックスでアニソンなどを絶叫し、いいストレス解消になりました。ただ、その前に入ったインド料理店で冷房の吹き出し口が私の座っている席を直撃したので、すっかり体が冷えこんでしもうた。
 今日は風邪でもひいたんか、1日中えらかった。それでも、せっかくの休みなんやからと、HDDレコーダーに録画してあった番組を(昨日のナイター中継を皮切りに)えんえんと見る。夕方からは今日のナイター中継をリアルタイムで見る。HDDレコーダーの奴隷というよりは、テレビの下僕かも。さすがに10時間以上もブラウン管にはりついているのはきつかったなあ。それでも、明日も休めるんで、今日手がまわらなんだ分もどんどん見るぞー。
 それにしても、ナイターが終ったらさすがに疲れ、気分を切り替えるために本を読み始めた。テレビを見るのに疲れたから本を読むというのもどうかという気がするが。
 果たしてこれは休みといえるんでしょうかねえ。

7月31日(日)

 太陽系第10番惑星が発見されたらしいけれど、冥王星からの距離がまたこれかなり離れてるらしいですな。私はSFファンであるけど、今さら第10番惑星が発見されたからというてそんなにわくわくしたり嬉しかったりはせんなあ。
 それよりも、また誰ぞが調子にのってホルスト作曲の「組曲・惑星」に9曲目を付け加えるようなアホな真似をせえへんか、それが心配ですわ。クラシック・ファンとしての心配ね、これは。
 名前は公募やそうですが、慣例に従ってギリシア神話からとった方が収まりがええかもね。しかしなあ、死の世界の神プルートゥーの次ですからな。ちょっとつけにくいか。外宇宙との橋渡し役で「キューピッド」なんてどうですか。あきませんか。

 明日から2日ほど都合で更新できません。次回更新は水曜深夜の予定です。


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