ぼやき日記


8月11日(木)

 いいぞ安藤。ドラゴンズに勝ち越したぞ。むふふふふ。ドラゴンズの落合監督は常々「勝負は8月」と言い続けてきた。その勝負で負け越したわけですからな。今さら「本当の勝負は9月なんだよーん」と言うたところで、もう遅い。その点岡田監督は「ほんまの勝負は9月に入ってから。今は目の前の試合をひとつひとつ勝っていくこと」と繰り返してますからな。ここで負け越したことが「8月の勝負に負けた」とドラゴンズナインに影響を与えてくれたら、ファンとしては嬉しいんやけれど。まあ、そうかんたんにはいかんか。
 ところで、今朝の「日刊スポーツ」紙(大阪版)に「巨人、星野監督」とでかでかと書かれてた。一部週刊誌には噂としてすでに上がっていたし、夕刊紙には「星野、巨人の就任依頼を断わっていた」という見出しが躍ったこともある。そやから私には別に衝撃も何もない。
 衝撃というほどやないけど、読売球団の情報統制がええかげんなのにはびっくりしたけどね。今どきこんな記事が出たら、ほんまに星野さんに監督をしてほしかったとしても、まず受けてもらわれへんと思うな。もし星野さんがこの要請を受けたら、全国のタイガースファンとドラゴンズファンから「裏切者」の刻印を刻み付けられ、昼間はもちろん、月夜の晩も歩けんようになるであろうことは想像にかたくない。星野さんという人はそこらあたりの計算はちゃんとする人で、ドラゴンズファンの心情をおもんばかって、ドラゴンズの選手に接する時は「元ドラゴンズの星野」としてふるまっている。ドラゴンズファンの多くは「星野さんはタイガースに貸しとるだけだがね」と思うているやろうし、かくいうタイガースファンの私も、星野さんは本来ドラゴンズの人やけれども、タイガースのために特別にきてくれはったと思うている。そやから、もし星野さんがドラゴンズに復帰したら、それはそれで受け入れるだけの心の準備はできている。
 そやけど、ジャイアンツときたら話は違うね。打倒ジャイアンツという旗印を、ドラゴンズ−タイガースで掲げ続けてきた、いわば星野さんのアイデンティティーが崩壊してしまうことになる。ジャイアンツのユニフォームを着た星野さんは、今までのように「燃える男」になれるかどうか。また、ジャイアンツのユニフォームを着た星野さんの姿なんか見たくもない。それどころか、2003年の優勝も、私は心の中で封印し、なかったことにしてしまうかもしれんな。あの喜びをもたらしてくれた人が、こともあろうにジャイアンツの監督やなんて!
 ちなみに本日発売の「ナンバー」誌で、星野さんはインタビュアーの「ジャイアンツの監督という声もあるが」という質問に対してこう答えている。
死んでしまうわ(笑)」。
 おーい、ナベツネ爺さん、星野さんを殺さんといてくれ!

8月12日(金)

 このクソ暑いなかで、汗まみれになりながら雪山を舞台にした小説を毎日のように読んでいると、なんか妙な気分になってくる。小説の中の寒さが実感でけへんのですね。それでも描写は細密で、読んでいると時々ぞくりとくる。汗をかきながら寒さを感じるというのは、ほんまに変な感覚ですな。文庫解説のための参考として読んでいるわけで、そろそろどういう内容の文章にしようか、見え始めてきた。あと1作くらい読んでから着手したいと思う。
 本ばかり読み、HDDレコーダーにたまっている番組をどんどん見ていく。そんなことばかり毎日していたら運動不足になるんで、この盆休みは最寄駅前の書店まで毎日散歩に行くことにしている。おなかの出っ張りがかなりはっきりしてきたもんで、妻も心配している。これでほんまにゴロゴロしていたんでは休み明けにいきなり仕事をするのも大変やと思うしね。
 歩いている時間はだいたい30分ちょいくらいか。あちこち寄り道をして距離をのばしたりしている。それはええんやけれど、体内に熱が蓄積されてそうとう汗をかく。家に帰ったら着ていたポロシャツはべとべと。すぐにお茶をごくごくと飲んで水分補給をする。
 そのあとああ疲れた疲れたと寝転んでテレビで野球を見たりしてるんやから、運動の効果があるんだかないんだか。まあ、何もしないよりはましやろうということですな。散歩をしてるといろいろなものが見えて面白いんやけど、それはまた日記の中でおいおい紹介することにします。

8月13日(土)

 うーむ、以前はタイガースはジャイアンツ戦で力を使い果たし、安全パイのホエールズに負け越したりというような時代があったんやけれど、今週に関しては、ドラゴンズとの首位決戦で力を使い果たして、下位に低迷しているジャイアンツという死に馬に蹴られてしもうているなあ。昔と逆やんか。2試合続けてサヨナラ負けというのが悔しいやないか。その気にさせといて土壇場で……というのは、私の子どものころのタイガースやったけれど、あのころのタイガースを思い出しますなあ。江夏、田淵、藤田平、遠井、カークランドのころのタイガースですわ。うーむ。

 今日の夕方の散歩は毛馬から桜宮の手前あたりの大川散策。ぷらぷらと歩いていると、ジョギングやランニングを熱心にやっている人たちと行き交う。がんばったはるなあと思いながら歩いていたら、近くの植え込みから弾丸のように大きな虫が飛び出してきた。甲虫かと思うたら、蝉やった。蝉が高速で低空飛行をしている。しかも地べたから飛び立っているわけです。どうやら瀕死の蝉やったんやないかと思う。猛烈な勢いで飛んできて、立ち木に向かって突っこんでいくんやけれど、幹によう止まられんのやね。木に当たって弾き返され、それでもめげんと他の木を目指してまた低空飛行を始めた。結局、茂みの中に入っていってしもうたけれど、あのまま息絶えたんやろうか。
 夏も少しずつ終りに近づく中、最後の力を振り絞って弾丸のように飛ぶ蝉。何か、いろいろと考えさせられるなあ。もうちょい余力を残しとけよという気もするけど、余力を残したところでどうなるわけでもないんやろうな。
 おお、昨日今日とタイガースに勝ったジャイアンツが、この蝉といっしょかも。余力を残しても仕方ないから一塁に頭から突っこんで必死になって食らいつく。この3連戦が終ったらほんまに力が尽きてしまうぞ。ジャイアンツは蝉と違うんやから、明日は余力を残してほどほどにやってほしいですね。

8月14日(日)

 今日は、京都へ行き、お盆のお墓参り。小雨がぱらついたりしたけれど、かえって暑さが和らいでちょうどいい感じになった。円山公園や八坂神社の中を妻とぷらぷら歩く。松の緑が目に鮮やかで、心地よい。
 昼食をとってから、狂言のお稽古をしている妹の発表会に行く。なんと茂山千五郎さんや松本薫さんといったプロとの共演ですわ。いやいやどうして大物を前にして堂々の舞台。ひいき目もあるかもしれんけど、立派なものです。私も負けてられん。今読んでる参考文献を読んでしまい、早く文庫解説にとりかからねば。
 といいつつ、帰宅した後はナイター中継を見る。映画『妖怪大戦争』主演の神木隆之介くんがゲスト席に座って、ジャイアンツの選手が大好きだという話をしている。日本テレビのアナウンサーも喜々としてボロ負けしているにもかかわらずここをせんどとジャイアンツを持ち上げまくる。
 ふと思う。こういう時に解説の掛布さんあたりが「タイガースはどう?」というような質問をしてみたらどう答えるんかなあ。神木くんはソツのない子みたいやから、うかつな返答はせんと思うけど、タイガースとドラゴンズが激しい首位争いをしているという現実をちゃんと直視して「ジャイアンツファンです」と名乗り、「ジャイアンツもタイガースのような投手陣のしっかりした、チームワークのよいチームになってほしいです」なんて言うたら、凄いやろうなあ。もっとも、小学生でそんな答えをしたりしたら気持ち悪いか。
 どうですか、こんど大阪の読売テレビで神木くんを放送席に招待し、甲子園の阪神ファンの前で同じ質問をしてみたら。「ジャイアンツファンだったけど、今日からタイガースファンになります」というような節操のない返事をしたら承知せえへんぞ。読売テレビさん、この企画はどないですか?
 ほんまはSMAPの中居くんを甲子園にゲストで呼んでほしいんやけどね。まだ売れてへん時代に「阪神ファン」を名乗りつつ、現在では「子どものころからジャイアンツファン」を標榜する彼がどのような反応を示すか。ついでにいうと、東京のジャイアンツファンのタレントは一人残らず甲子園の放送席でタイガースファンの壮烈な応援にさらしてやりたいと思うのでありますね。どこまで持ちこたえられるか、それでどれだけ本気でジャイアンツを応援しているかを計るわけです。大阪の各放送局のみなさん、これはぜひやってほしいなあ。

8月15日(月)

 やっと参考文献を読了。もう少し頭の中で練って、文庫解説に仕上げたい。どういうことを書くべきかは、だいたいつかめてきた。あとは書き出しというか、落語でいう「まくら」をどうもっていくか。これがばしっと決まったら、一気呵成に書けそうに思うんやけれど。
 あれこれと自分の経験から面白い話を引き出していこうと思うんやけれど、私の日記を読んでくれてはる方ならともかく、「喜多とは誰?」という人に対してこの日記みたいな調子の文章を書いて、果たして受け入れてもらえるかどうか。まあ、せっぱつまってきたらそれでいくしかないんやけどね。ただ、関西弁文体はさすがにあかんやろうなあ。
 さあ、今晩寝床で書き出しをあれこれ考えることにしましょう。ええのを思いついてても、寝てるうちに忘れててしまいそうな気がするけどね。

8月16日(火)

 今日、11:55ごろ、ビデオを見ているとゆっさゆっさと部屋が揺れ出した。うちのマンションは耐震構造をとっているから、エネルギーを逃がすために建物全体がゆるやかに揺れるのですね。で、それが治まるまで時間がかかる。
 ビデオを切ってテレビニュースを見たら、宮城沖で震度6の地震! 10分くらい遅れて大阪に揺れが到達したのやないかと思われる。ニュースを見てたら、負傷者は多いけれど地震による延焼なんかはないみたい。阪神淡路大震災以来、地震の後の火事についてはどの地域でもかなり気をつけているんやろう。大正時代の関東大震災にしても、阪神淡路大震災にしても、そのあとの火事が大きなポイントになった。そういう意味では、現時点では教訓が生かされているみたいでなによりやと思う。
 それにしても、震度5以上の地震が続くなあ。大地震につながるものなんか、大きなエネルギーが小出しになっているのか、素人の私にはまったくわからんのやけれど、後者であることを願っている。
 今回の地震で被災された方には、励ましの言葉を贈ることしかでけん。揺れに対するトラウマは残ると思うけど、それは当たり前なんです。トラウマを乗り越えることは無理やと思う。そやから、トラウマがあるのが当然と、今後地震があったとしても素直に怖がった方がええと思います。怖いからこそ、揺れた時に細心な行動がでけるということもあるんやと考えて下さい。がんばったりしたら、逆にしんどい。そういうアドバイスを贈ります。

8月17日(水)

 文庫解説は、やっと第一稿を脱稿。一日寝かせておいて、明日推敲しよう。改稿したいところがもうでてきてはいるけど、落ち着いて冷静に読み直さねば。

 ホリエモン氏が衆議院選挙に出馬するとかしないとか。どうでもええけど、当選するかねえ。だいたい、彼は政治家になって何がしたいのか。ベンチャー事業の若き旗手が古い政治に対して挑戦する、という感じにならんのはなんでや。本来ならそういう扱いになってもおかしくないのに、ただ単にパフォーマンス首相がなりふりかまわず候補にたてるタレントと同じ扱いになってしまう。
 たぶん、ニッポン放送の買収劇の時に、「メディアの融合」やとかでかいことを言いながら、実は落としどころでポンと手を打ってしもうたとか、そういうとこらへんを見てるからかな。致命傷になるようなケンカはせん人物らしいなあと思うし、言葉の使い方を聞いていたら、精神構造はかなり子どもっぽい人みたいやし。
 自民党というのはブラックホールみたいな政党やから、油断してたらあっさり呑み込まれるよ。百戦錬磨の老練な怪人が百鬼夜行のごとく徘徊している世界やからね。ナベツネ氏はそういう世界の手法をプロ野球の世界に持ちこんで、ホリエモン氏つぶしをしたわけだ。そのナベツネ氏にしても、自分は桑田や清原よりも若いつもりでいるらしく、まだ30代の人間をつかまえて「老人」呼ばわりする妖怪ですわ。それ以上の怪物がうようよしてるんやから、まあ悪いことは言わん、やめときなはれというしかないね。妖怪の掌の上で踊らされて、下手したら握りつぶされるのが関の山ですぞ。

8月18日(木)

 綿貫先生や亀井先生が自民党から飛び出したことについては論評は避けるけれど、新たに結成した政党の名前をきいてげんなりしてしまう。
国民新党」。
 うーむ、「新党」という名がついた政党はたいてい短命なんやねえ。一番長もちしたのが「新党さきがけ」くらいか。あとは「日本新党」「新党平和」「新党みらい」「保守新党」と、いずれも2年ともってない。バリエーションに「新生党」「新進党」というのがあったけど、こちらも短命。
 よう考えたら、「新党」というだけで「長もちはさせませんよ」というてるようなもんやからね。10年も続いたら、それはもう「新党」やなく「旧党」になるもんなあ。
 それにしても「国民党」ではなんであかなんだのかな。終戦直後に同じ名前の党があったらしいけれど、それをいえば「自由党」「民主党」みたいにかつて政権党やった政党と同じ名前の党もあるわけで。
 それにしても名前だけで「短命」と決めつけてはいかんとは思うけど、どうも「新党」という名前には恒久的なものにしようという意志が感じられん響きがあるんですね。
 へたしたら、今回の総選挙が終ったところで解党、なんて可能性もありそうやなあ、「国民新党」。

8月19日(金)

 日本テレビがジャイアンツの試合の中継を定時で打ち切ったそうな。関東地方での視聴率がのびん上に、最下位争いの試合中継やもんなあ。
 この前のドラゴンズ戦の中継も視聴率は低かったらしい。ところが、中部地方の視聴率はかなり高かったとか。例えば甲子園のタイガース戦で、関西地方の視聴率が50%を越えてて、関東地方の視聴率が10%未満やったら、さて日本テレビはこの中継を途中で打ち切れるでしょうか。
 東京のキー局が全国のローカル局を支配するという図式に限界があると、私は思うている。また、野球中継というたら判で押したようにジャイアンツ戦という「東京の常識」が通用せんようになっているのに、なんで東京のテレビ局は気づかんのか、いや、気づくのを恐れて目を背けているのか。
 関西では全国ではジャイアンツ戦を中継している枠でタイガースの試合を放送するケースが増えている。ジャイアンツの試合では数字はとられへんけれど、タイガースやったらとれるわけやね。最下位争いの試合を中継するくらいなら、タイガースとドラゴンズの試合を中継した方が数字がとれるかもしれんやないか。そこらあたりの融通のきかなさ(むろん契約の問題などがあるからそう簡単にはいかんのやろうけれど)が、逆に野球中継という面白いソフトの価値を低くしてるのと違うか。
 タレントを並べて若手芸人をいじめたりするような「バラエティ番組」なんかもそうやけれど、東京キー局中心やからこういうことになると思う。ローカル局にもっと選択権をあたえ、それぞれの地方に対応したプログラムを組んでいかんと、地上波テレビの未来はそうとう暗いと思うぞ。ジャイアンツ戦という「鉱山のカナリヤ」の「死」をどうとらえるか。
 今のままやったら地上波テレビは見捨てられてCS放送が主流になる時代が来るように思うぞ。私はできたら受信料はあまりよけいに払いたないんで、地上波にがんばってもらいたんですがね。

8月20日(土)

 今日は所用で京都へ。阪急梅田駅にいく途中の路上で、NTTドコモのうちわを配っていて思わず受け取ってしまう。京都の桂駅前についたら、西出口の歩道橋の上でAUのうちわを配っていて、これもついつい受け取ってしまう。あとvodafoneとTUKAのうちわをもらうとストレートフラッシュやったのに、残念ながら配ってなんだ。そんなにうちわをもろうてどうする。だいたい私は扇子を持ち歩いているから、うちわなんぞもらう必要ないやんか。家に持って帰ったかて、うちわはいくつもあるのじゃ。
 と、思うたら、帰り道に梅田の路上でうちわを5〜6枚持って歩いている人を見かけた。そんなにもろうたからというて、何もその分涼しくなるわけないやんかと思うていたら、いきなり背中から腕がにょきにょき生えてきて持っているうちわで全身をあおぎ始めたりしたら怖いなあ。そんな奴おらへんやろ。

 明日21日(日)は「たちよみの会」の例会があります。今月はやります。多数のご参加をお待ちしています。


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