ぼやき日記


1月21日(土)

 朝から部活の付き添いで学校へ。まだ咳は出るし、体全体がだるいけれど、今回ばかりは交代要員がいてへんので仕方ない。なんでいてへんのかというと、これはもう自業自得であるのです。
 実は、今回の練習は、うちの学校の生徒だけやなく、複数の学校の演劇部が合同でやる公演なわけですね。いつもは本番の会場となる学校で練習しているんやけれど、今日と明日はその学校が都合で使用でけへんので、うちの学校の教室を練習場所にするということになった。それはまあ、ええんだ。実はその話が最初にあった時、部員が練習日をカレンダーに記してくれたわけね。丸印がついている日と三角印がついている日があって、来週の土日に丸印がつけてあり、今週の土日には三角印がつけてあった。部員の説明で、三角印がうちの学校を使いたい日というのはわかっていたのに、そのことが頭からすっぽんと飛んでしまい、丸印のついた来週の土日に付き添いを割り当てんならんと思い込んでしもうたんだ。それで顧問の先生方に28日と29日の都合をきき、割り振りをすませ、「これはもう完璧。私も休めるし、付き添いは必ずつけられるし」とヨユウシャクシャクでおったのです。
 ところが、今週の頭にたまたまその部員と顔を合わせ、「28日は○○先生が午前中で××先生が午後で……」と知らせると、「先生! うちを使うのは21日と22日ですよ!」と驚かれてしもうた。「あ、三角印の……」。「そうです!」。
 アホですわ。
 あわてて顧問の各先生の都合をきき直したら、明日の午前に行ってもらえる先生が1人いてくれはっただけであとはみんな都合が悪い。もう他校の生徒や顧問の先生は21日と22日のつもりで用意をしている。
 責任は全て私だ。誰のせいにもできません。
 というわけで、2日続けて出勤とあいなった。厚着しましたよ。雪が降るとかいう天気予報やったもんね。長袖の下着を上下着こみ、背筋にカイロを貼り、カッターシャツの上にはトレーナーを着て、その上にフリースを着、そしてウィンドブレーカーを羽織る。とにかく体を常にぬくめておかねば。ぷくぷくに太ったいでたちで出勤し、ストーブを1日中つけ、部屋を十分あたためる。
 付き添いもできたし、予定していた仕事もまあまあできた。
 そのかわり、まだ「ウルトラマンマックス」も「セイザーX」も「ふしぎ星のふたご姫」も「Blood+」も見ておらん。帰宅してから相撲と「シュガシュガルーン」と「探偵! ナイトスクープ」を見るのがやっとでした。それだけ見たら十分かね。
 明日は午前中は家にいてられるので、リアルタイムで「エウレカセブン」と「マジレンジャー」と「仮面ライダー響鬼」と「おねがいマイメロディ」は見ねばならんな。今晩深夜に録画する「クラスターエッジ」と「我狼〜GARO〜」と「蟲師」と「ローゼンメイデン・トロイメント」は今日まだ見てない分と合わせて月曜以降にちびちび見るしかないか。いやもう土日はほんまにテレビを見るので忙しい。なんぼから見てるねん。40過ぎたおっさんが。
 あっ、映画版の「カウボーイ・ビバップ」も録画予約入れてた。いつ見るんや、いつ。来週の土日はそのかわりすっぽり空いたから、そこで見るか。相撲も終ってるしな。
 自業自得というか自縄自縛というか自転車操業というか。
「お父さん、テレビばっかり見てないでちゃんと寝て風邪を治し!」と子どもに注意されたらどうしよう。子どもはいてないから言われんですむけれど。
 妻に注意されるってか。大丈夫。妻はこれに加えて「格闘美神・武龍」、「陰からマモル」、「灼眼のシャナ」、「まじめにふまじめかいけつゾロリ」、「韓国ドラマ・ラベンダー」などなど私以上に見てるのですからね。妻には勝たれん。

1月22日(日)

 昨日の日記を読んだ妻からクレームがついた。「まるで私がしょーもないもんばっかり見てるみたいやないの!」。いえいえ、そんなつもりで書いたのではございませんとも。妻の名誉のために書き加えておくと、「BSドキュメンタリー」などもちゃんと見ているし、平日には毎日「ワールドビジネスサテライト」を見て経済情勢をきちんとチェックしているのです。新しい動きがあると、私にも教えてくれます。誤解なきよう。

 というわけで、今朝は私は午前中は昨日も書いたようにビデオ三昧。土曜の番組も可能な限り見た。こうなると「消化する」という表現がぴったりかな。午後からはクラブ活動の付き添い。もっとも、学校ではストーブにへばりついておりましたが。
 咳はまだちょくちょく出る。気力を切らさないようにするしかないね。もっとも、あと1週間踏ん張って3年性の授業が全て終っても、学年末考査もあれは2年生の授業もあるから決して気を抜くわけにはいかんのやけれど。
 CD音源をオーディオファイルに変換したのをメールに添付して職場のパソコンから自宅のパソコンに送ろうとしては失敗している。著作権に抵触するものはメールに添付したらメーラーがはじきとばすのかな。ううむ困った。私の自宅のMacは旧式なんでUSBポートもついておらんし、フロッピにはファイルサイズが大きすぎて入らんし。あ、MOは使えるんや。今、日記を書きながら外付けのMOドライブを見てて思いついた。なんで今まで気がつかなんだんか。やはり思考力が低下しておるのか。よし、明日はMOディスクにコピーしよう。しかし、こうやって不便な点が出てくるたびに、やっぱりパソコンはそろそろ買い換えの時期なんかなあと思うな。8年半も同じパソコンを使い続けているという時点でもうあきませんか。

1月23日(月)

 とうとう堀江貴文ライブドア社長が逮捕されましたねえ。明日の新聞はまたまた「ホリエモン」で満杯になるんやろう。かくして耐震偽装問題はさらに片隅に追いやられ、国土交通省の失態や政治家との関係は隠蔽されていくのでしたとさ。私のようなものにでもそのくらいのことは類推できるのに、なんで報道機関はその点をもっとくわしく知らせてくれんのかのう。森達也さんの言葉やないけど、マスメディアの機能不全というものはかなり深刻なことやないかという気がする。堀江社長がやったことと小嶋ヒューザー社長や姉歯元建築士のやったことのどっちが罪が思いかということは比較できる性質のものやないとは思うけれど、少なくとも堀江社長が逮捕されるんやったら小嶋社長かて逮捕されてもええように思うがな。なんで小嶋社長は逮捕されへんのか。その理屈が私にはようわからんのですよ。
 誤解のないように付け加えておくけれど、私は堀江社長の弁護をしているわけやなくて、堀江も悪けりゃ小嶋も悪いと、そういうつもりで書いておるのですよ、念のため。問題は堀江逮捕によって報道機関が大騒ぎすればするほど、得をする誰かがいてるんやないかというところにあるということです。誤解なきように。

1月24日(火)

 日曜に見た「仮面ライダー響鬼」の最終回についていろいろと書こうかと思っていたんやけれど、堀江社長やら堀江社長やら堀江社長のおかげで書く機会を逸してしもうていた。遅れたけど、メモがわりにここに書いておく。
 正直なところ、盛り上がりに欠けたね。1年間という長丁場で、子どもへのアピールが弱いという理由からか、当初のコンセプトが宙に浮いたまま、違う話になってしまったという感じがする。少年の成長と鬼による化け物退治という2つの物語をからませながら同時展開していくことによって盛り上げていこうということやったんやろうけれど、途中で脚本家が変わってから、2つの物語がバラバラに同時進行するという具合になってしもうたというところかな。少年を成長させるためにいきなりライバルを登場させたことで、少年の物語は化け物退治から一気に離れてしもうたように思う。ライバルが必要なら、物語の最初から出しておくべきやったと思うしね。大人の姿を見ながらその道に近づこうとするという方向で進んでいた話が、同世代の少年と競い合いで成長するというものに変わったのが大きいな。しかも少年は鬼とは無縁の世界に旅立ってしまうし。鬼と化け物の修羅の戦いを見た割には、ありきたりの進路を選んでしもうたなあ、明日夢くん。あんなものをたびたび見せつけられたら人生観が完全に変わってしまうと思うのに。いや、変わりかけてたのに、途中から鬼も魔化魍も彼の物語からなぜか消えてしもうた。
 ユニークな伝奇ものになるかと期待してただけに、せっかくのコンセプトが腰砕けになってしもうたのは実に残念。
 次回からは「仮面ライダーカブト」ですか。天下の「仮面ライダー」が「甲虫王者ムシキング」人気に便乗するやなんて、なんとも嘆かわしい。

1月25日(水)

 咳が治まってきたと思うたら、今度は鼻にきた。しつこい風邪、というか、ひとつ治ったけれどもまた新たな風邪をひいたというような感じか。マスクを着用し始めて明日でちょうど1週間になる。大事をとって、マスクは外さんようにしよう。そして、意志の力で最後の授業まで休まんのだ! 朝、目覚めてから起き上がるまでに呪文のように頭の中で唱えている(これは妻に教えてもらった方法です)。
 意志の力、意志の力、意志の力、意志の力、意志の力、意志の力、意志の力、よし、意志の力、意志の力、意志の力、ええぞ、意志の力、意志の力、いちにのさん、意志の力、ようし起きられた。
 こんな感じです、ニーチェ先生。私は意志の力で主体的に起きています。そうです超人です。実存が本質に先立っているのがわかります。あ、これはサルトル先生か。えーと、限界状況を突破して自己を自覚してます。あ、これはヤスパース先生か。とにかく私は実存主義者として起床し、労働中は構造主義者として仕事をし、帰宅してからは功利主義者としてふんだらテレビを見るという快楽にひたるのです。
 ええ、疲れているのが自分でもわかるので、今日は早めに寝ます。そして明朝は再び実存主義的に起きるのです。
 意志の力、意志の力、意志の力、意志の力、意志の力、意志の力!
 週末は老荘思想家として胡蝶の夢に遊ぶぞ。

1月26日(木)

 今朝も意志の力で起きたんやけれど、目覚める直前に見た夢が、なぜか水鏡子さんと大野万紀さんが私の勤務している学校に講演にくるというもの。実は先週は田中啓文さんと田中哲弥さんが私の夢の中に出て来て、いっしょに旅行先から電車に乗って帰ろうとするというような夢を見ている。フロイト先生、これらの夢にはどういう意味があるのでしょうか?

 帰宅して「甲虫王者ムシキング〜森の民の伝説〜」を見ていたら……あ、小さい子の見るものと思ってるでしょ。とんでもない。これはなかなかに立派なSFなのです。舞台となっている森はテラフォーミングされた惑星で、森の民というのは(たぶん)人間が作り出したホムンクルスという設定で、その森の民の生体エネルギーを宇宙船に貯蔵して燃料として動かす(らしい)のだ。主人公が力を発揮するたびに森が失われていくなんちゅう設定もなかなかよろしい。
 そういう話はまあおいておいて、その「ムシキング」にサーカス団長というのが登場した。それで、その人物が「団長!」と呼ばれるたびに、私の頭の中にははだかネクタイの兄ちゃんと、「ドンドンドーン、ドドンドドーン」と正拳突きをする大男と、紙吹雪をまき散らすスキンヘッド男の姿が頭に浮かぶのであります。おそるべし安田大サーカス。
 ただそれだけです。
 意志の力は息絶え絶えという気がしてきた。

1月27日(金)

 意志の力はなんとか週末までもちこたえました。本日、3年生の授業終了。まだ期末試験や卒業式などはあるんやけれど、ひとまず一段落というところかな。風邪はまだ治りきってないので、明日から2日間はとにかく体を休めんとな。
 で、帰宅して夕食をとって「ケロロ軍曹」を見てから日記を書くべくパソコンを立ち上げ、あれこれ書き始めたんやけれど、どれもしっくりこない。京大アメリカンフットボール部員による強姦事件なんていうのは普段なら思い切りぼやきたい話題なんやけれど、「こいつら、焼酎とウォッカとチャンポンでのませて女性たちを前後不覚にしたものの、その女性たちが急性アルコール中毒になって死んだりしたらどう責任取るつもりやったんや、京大生ともあろうものがその程度の想像力も働かんとは情けない」くらいしか書かれへん。
 意志の力を使い果たして頭が働かんとみえる。もう寝よう。おやすみなさい。

1月28日(土)

 昼、テレビで「日本の話芸」という番組を見る。桂福團治師匠の「蜆売り」という落語で、自分では慈善を施しているつもりやったのが、逆に幼い子どもに蜆売りをさせる原因を作っていたという皮肉を味わい深く演じていた。本人は善意でしているつもりでも、それが本当に相手のためになっていないというケースはよくあること。そこらあたりの機微が描かれていて、こういうのをきくと、落語という芸の深さというものを感じるなあ。こういう落語になんともいわれん感情を抱くようになったということは、それだけ自分もそれなりに年をとったということなのかもしれんなあ。また、福團治師匠がこの笑いの少ない噺を細かい描写を積み重ねてじっくりと聞かせてくれたのも「日本の話芸」というタイトルにふさわしかったという気がする。
 若手芸人のいきのいい笑いもええけれど、ベテランによる話芸の奥行きというものは格別であるなあと感じた次第。天満繁盛亭ができたら、なるべく足を運びたいと思う。

1月29日(日)

 妻の使用している携帯電話は、購入後そろそろ5年。メールやウェブサイトは見ることができるが、液晶画面は白黒で、むろんカメラもついていない。デジカメがわりに使えるものがあればということになり、とうとう機種変更をすることにした。私は種々の事情から毎年機種変更を余儀無くされている上に、現在2つの会社の携帯を1つずつ持って使い分けるというようなことをしているので、妻よりは少しは携帯電話についてはくわしいかもしれん。
 というわけで、今日の夕刻は妻のおともで携帯ショップに行った。どの携帯にするか。どういう機能があって、妻が必要としているのはどういう機能か、不要なのはどういう機能か、どんなデザインのものが使いよいか。じっくりと検討し、折り畳みでないもので、音楽などをダウンロードしてイヤホンで聴ける機能が搭載されたものを選ぶ。選んだのはええけど、日曜の夕方に携帯ショップに行くもんやおまへんな。
 とにかく家族連れが多い。新規購入者は料金プランからまず相談をするもんやから、当然時間はかかる。家族連れで携帯のセットが入った紙バッグをなんと6つも下げている奥さんがいてた。見たところ子どもは小さいし、家族全員の分というてもあんなになんで買わんならんのかね。ううむ。
 そんなこんなでえんえん待たされる。店の中で流されているテレビ番組は気がついたら「ちびまる子ちゃん」から「サザエさん」になっていた。機種変更だけで、しかも購入する機種は決めているもんやから手続きもそう手間はかからなんだはずやのに、店を出た時は1時間30分くらいたっていた。
 そうか、私が携帯の機種変更をする場合は、仕事中に完全に電波を受けつけなくなって手も足もでなくなったりして仕事帰りに店に行くというパターンが多いから、たいてい平日の夕方遅くになるのですね。当然、店はすいてるから、こんなに待たされることはない。
 それにしても、携帯を新規に必要としたり、機種を変えたりする人はやっぱり多いんやなあ。よう考えてみたら、私の使用している携帯の平均寿命は約1年。修理にお金をかけるよりも、性能のよい新機種にした方が便利ということもあって、そうなっている。仕事用に購入したもう1台は1年10ヶ月くらい使い続けているけれど、こちらもぼちぼち不具合が出てきている。これは2年間きっかり使用して解約する予定なんで、今機種変更したらもったいないからだましだまし使うつもり。もっとも、担任クラスの生徒との連絡が今後激減すると思われるから、なんとかあと2ヶ月もたせることはでけるやろ。
 自分の事を考えると、1年くらいフルに使い不具合が出てきたら機種変更というサイクルやったら、今の携帯人口を考えると日曜の夕方にこれだけお客が多くてもおかしくはないよね。
 それにしても6台も購入して帰っていった奥さん、なんであんなに必要なんか、今もってその理由を考え出されへん。出会い系サイトのサクラをアルバイトでやっていて、そのために必要やねんやろか。いや、1台あればすむよなあ、きっと。

1月30日(月)

 今日から3年生が期末テスト。そのため、朝のショートホームルームと帰りの終礼が今週からなくなった。何か物足りない気持ちと、時間に追われないという感じとがまざって、少し複雑な心境ですね。みんな、テストは悔いのないように受けてくれよ、と気持ちはまだまだ落ち着かん。

 タイガースの鳥谷敬内野手が入籍を発表した。おめでとうございます。お相手は高校時代の野球部のマネージャーで、1年上の先輩やそうです。大学時代も、プロ入り後も交際を続け、昨シーズン実績をつけたので結婚とあいなったということやろうね。それにしても少なくとも6年間は交際を続けてきた勘定になるな。なんというか、時間をかけて自分のペースでというところが鳥谷選手らしいねえ。明日のスポーツ新聞の1面は大阪では鳥谷結婚一色でしょうな。あ、スポーツ報知だけは違うかもしれん。
 今朝の大阪の日刊スポーツはジャイアンツの高橋由伸選手の結婚が一面でっせ。東京のスポーツ新聞みたいで違和感ありまくりだ。そんなんは報知にまかせとき。スポニチやデイリーはオクスプリング投手のキャンプ地入りを一面に持ってきているのにね。別にタイガースの選手でなかってもかまわんよ。バファローズの清原、中村両選手ネタでもええやん。それともニッカンは駅売りにはあまり期待してへんということかな。
 ところで、明日の東京や名古屋や福岡のスポーツ新聞の一面は何なんやろう。鳥谷の結婚やないような気がする(デイリーだけは別ね)。もしよかったら、掲示板メールで教えてほしいなあ。こういう話題の温度差というのを知りたいもので。大阪の報知の一面が参考になるかもしれんけど。大阪では中日スポーツはコンビニに置いてへんから、名古屋の温度差は全くわからんのですよ。福岡となるとよけいやね。
 ところで、鳥谷くんの奥さんの好きな芸人はやっぱり安田大サーカスの団長なんやろうか(わかる人には、わかるね)。

1月31日(火)

 昨日の日記に書いた「鳥谷結婚」のニュースをトップに持ってきていたのは「日刊スポーツ」「デイリースポーツ」「スポーツニッポン」の3紙でした。「サンケイスポーツ」はタイガースネタでもなぜか「藤本、盗塁増やす!」というもの。他の新聞とは違うカラーを出したかったんやろか。大笑いは「スポーツ報知」で、「ボビーVSムルアカ リングで決着つける」ですわ。意地でも鳥谷選手の結婚を1面にもってきたくないけど、お得意のジャイアンツネタで勝負できるものがなかったということかな。残念ながら書き込みもメールもなかったんで大阪以外の地方のトップ面は確認でけませんでした。

 大阪の靭公園で野宿者を市の職員が排除した。いろいろと事情もあるやろうからいちがいに批判はでけんけれど、野宿者の更生施設には生徒の付き添いで見学に行き、寄宿している人たちの話を聞いたりはしたことがあるので、その経験から感じたことを書く。
 施設でしんどいことは人間関係なんやそうや。なにしろいろいろな出自の人たちが集まってるから、必ずしも話が合うというわけやないということ。共同生活というのはきっと難しいんやろうと思う。別に気が合うた者同士が集まっているわけでもないし、精神的にも物理的にも余裕はないし、施設を出たあとで社会復帰できると決まっているわけでもない。職員の方たちもいろいろと支援はしているけれども、至れり尽くせりというわけにはいかん。
 施設に入って体調を整え、社会復帰を果たそうとしたものの、結局野宿生活に戻る人もやっぱりいてるというしね。そういう人から他の野宿者に情報が伝わっているということもあろう。社会復帰に失敗した人にしたら、施設に対する恨みつらみもあるかもしれん。
 野宿生活も好きでしているわけやないやろう。中には大手の会社で働いていたという過去をもち、家族もちゃんといてる人もある。仕事を探したけどうまくいかず、家にも戻れず行きついた先が公園やったという人もいてる。
 大阪市が福祉施策をしてへんというわけやない。やってはいるけれど、それが現状に追いついてへんということやねんな。どうしても強制排除ということが大きく報道されるから、非人道的なことをしてるように受け取られるかもしれんけど、市の施策にうまく乗られへん人もいてるわけで、市としてはこれ以上手の打ちようがないというところでの排除やったかもしれん。
 どちらにも言い分はあるやろうし、私自身がどっちの立場にも立たれへん。具体的な解決方法を思いつくわけでもない。こういう状況がある中で、今でも新聞を見たら相変わらず「人員削減」という見出しが見つかるということやね。市の福祉施策だけではどうしようもない状況がまだまだ続くということになるなあ。


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