ぼやき日記


8月1日(火)

 昔はよかったなあ。たとえタイガースが最下位に沈んだとしても、「残りの試合を全部勝ったら優勝やんか」なんてなことを自嘲気味に口にして自らの心を慰めることがでけたのに。なまじっか隔年で優勝したり連覇を狙ってみたりするようになってしまったおかげで、ひとつ負けるとその敗戦の重みがぐっとかかってくるようになったやないか。つまり、「強いタイガース」なるものについて免疫というか耐性というかどういうてええんかわからんけれどとにかくそういうものがないのです。わかりにくいですか。私もそう思う。早い話、「強いタイガース」なるものにまだまだ慣れてへんということです。子どもの頃からしみついているからなあ。優勝しそうでしないタイガース、そしてドツボどん底のタイガースというものが。
 しかしまあなんです、強いジャイアンツに弱いタイガースが踏みにじられるように負けるのも悔しかったけれど、弱い弱いジャイアンツにほんまに強くなったタイガースがもうちょいで勝てそうなところを負けるというのは一段と悔しいやら情けないやら。
 なんかこういう試合を見ていると、今年は優勝しそうな「勢い」が感じられんなあ。今季はドラゴンズかな、やっぱり。
 なあに、後残り全試合勝ったら優勝や。
 ううむ、こういう言葉は現実離れしてたら明らかに冗談ですませられるけど、現実に近くなればなるほど生々しくなってきて負け惜しみか恨み言みたいないじましいニュアンスになってしまうなあ。
 昔はよかった、かも。あ、昔みたいな最下位常連に戻ってほしいというんやなくてですね。

8月2日(水)

 今日は、私が担当する障害児学級主催の施設見学会。今年の4月に開かれたばかりの授産施設とやっと3年目を迎えた授産施設を見に行く。いずれも3年期限で通所して、就労が目標やとうたっているけれど、作業内容などをみるとそう簡単にいくやろうかと心配になってくる。
 知的障害者が自活して生きていくのは、今の日本の社会ではかなり難しいと、これは前任校に勤務していた時から思うていたことやけれど、そやからこそ施設も就労を目標に掲げんといくら募集をかけても就労確実な力をもった人が入ってくれへんのやろうと思う。
 ところが、新設の施設はもちろん就労実績はまだない。見学をしてみて、作業内容が就労につながりそうかどうか、親も教師も自分の目で確認していかんと判断でけん。これが長年続いている施設やと、実績もあるし就労先のルートももっている。自然と能力が比較的高い障害児は、キャリアのある施設を希望することになる。そういう施設に就労有望な障害児が入り、その選に漏れた者が新設の施設に入ってくることになる。
 と、こう考えると、新設の大学や高校にあんまり成績優秀な生徒が集まってこないというのと同じ構造やということがわかる。
 つまり、健常者も障害者もそれぞれにそれぞれの形で格差が広がっているというのが、現状なわけです。
 暑くてしんどかったけれど、百聞は一見にしかず。障害児教育から離れて4年の浦島太郎としては、改めて状況の厳しさを知ることができた。
 つくづく思う。新しい首相は小泉改革の継承なんかせんといてほしい。少なくとも、福祉関係については。

8月4日(金)

 昨日は部活の夏季合宿引率で自宅を留守にしてました。帰ってからメールを受信したら、フォルダに不具合が出てメールを開くことができませんでした。昨日一昨日に私にメールを下さった方がもしいてはったら、読めてませんので、ご面倒でももう一度お送りいただけるとありがたいです。なんでそういうようなことになったかというと、アホほどくるスパムメールのせいですな。私の骨董Macのメールソフトではスパムをフィルタにかけるような機能がついてへんので、馬鹿正直に届いたメールを全部受信しようとしてしまうので、受け切れずエラーが出てしまう。なんとかならんか。新しいパソコンに変えたらええんですけどね、実際。

 ボクシングの亀田新チャンピオンの試合は見てへんからなんともよういわんのやけれど、かなり批判を集めてるみたいやね。私は昔は父がよくボクシングを見ていたんで(輪島とか柴田とかガッツ石松とか具志堅とか小熊の時代です。われながら古いなあ)、それなりに関心はあったんやけれど、赤井がチャンピオンに挑戦して失敗し、そのあとボクシング生命を断たれたのを機に急に関心がなくなった。そやけどね、井岡とか辰吉とか徳山みたいに大阪のジムから出たチャンピオンは密かに応援したりしているのですよ。
 亀田も大阪やんといわれるかもしれんけれど、もともと大阪のグリーンツダジムにいたのを、大阪を捨てて東京の共栄ジムに行き、大阪の柄の悪い安もんの兄ちゃんというようなのを全面に押し立てるところがどうも関心をもたれへん理由やないかと思うのですね。
 大阪のボクサーなんやから、大阪で勝負してほしかった。東京に行ったのがいかんとはいわんよ。そのおかげで東京の軽薄なマスコミが売り出してくれて、連勝記録も作れたし、チャンピオンにもなれたんやから。ただ、私はどうでもええと思うだけのこと。えーと、プロ野球に例えたら、大阪生まれの大阪育ちやのに、逆指名でジャイアンツに入団して、それでも大阪弁でしゃべってるような奴を応援する気になれんというようなもんです。わかるかね上原くん。
 それにしても、マスメディアが亀田亀田と大騒ぎすればするほど冷ややかな気分になるのはなんでなんかな。体質が亀田にあわんのやろうか。

8月5日(土)

 今週は合宿に行ったりしたこともあって、録画したけどまだ見てない番組が多く、午前中はずっとテレビに釘付け。
 「スイッチを押すとき」という深夜の30分ドラマは、ちょっとSFっぽいけど、SFになり切ってへんなあという感じか。今日見た分で3回を経ているんやけれど、法律で10歳以上の子どもをサンプルとして抽出し、軟禁状態において耐え切れなかったら自殺用のスイッチを押すことができるようにするというもの。主人公はその監視役。何年もスイッチを押さずに頑張っている少年少女たちとの心の交流がテーマらしい。私が受けつけられへんのは、子どもをそういう状態において実験するというところ。その実験で何をしたいのか。その設定の部分に説得力がないんやな。軟禁されてる少年たちと監視役の男性(妻の指摘では、この男性は死なずに生き残った元被験者やないかとのこと)の交流を描くために、むりやり設定を作ったような感じがする。
 SFとしてどうよ、という以前に、筋の通らん設定というところで受けつけられへんのやな。体質が「スイッチを押すとき」にあわんのやろうか。

8月6日(日)

 本日、夏の高校野球選手権大会が開幕した。第3試合の大阪桐蔭高校と横浜高校の試合をテレビで見る。高校ではトップクラスのチーム同士が対戦しているにもかかわらず、なんや物足りん。以前この日記で書いたと思うけれど、意味のないところでジャンピングキャッチを試みてみたり、間に合うわけがないのにヘッドスライディングをしてみたり、それを闘志があると解説者がほめたりするのに耐えられんのですね。
 18時になって、タイガースとカープの実況中継がはじまったのでそちらにチャンネルをあわせる。動きにムダがない。かなり難しいフライを難なくとっている。プロやから当たり前というたらそれまでやねんけど。
 プロ野球よりも高校野球の方がええという人がいてますね。まあ、人それぞれさまざまやから、そういう人がいててもええけど、たぶん私とは生涯話があわんと思う。

8月7日(月)

 今日は午前午後と会議やら研修やら。ふだんでも会議の時には睡魔に襲われやすいというのに。会議前にコーヒーを飲んだりしても睡魔は容赦せんのですわ。カフェインのバリケードをやすやすと突破して忍び寄ってくる。
 で、行き掛けに寄ったコンビニで見つけたのがシート・タイプの「眠眠打破」。口臭用のミント・シートといっしょに棚差ししてあった。よーし、今日はポケットにこれをしのばせて、睡魔が頭上をうろつきはじめそうになったら舌に乗せてやる。
 おおお、これは効きますぞ。ミント味もついていて、舌に乗せるたびにすっきりしゃっきりさっぱりきっぱり。睡魔は私というターゲットを回避して、斜め左前方の同僚を襲うことにしたらしい。なんかこう、結界をはって睡魔を寄せつけんというような効果があるぞ。
 さあ、これからはカフェイン・シートが会議の味方じゃ。もう睡魔には負けへんでえ。

8月8日(火)

 昨日の日記に書いた会議の味方は、安眠の敵であることが判明した。日記を書き終えて「さあ寝ましょう」という段になって、私のまわりにはられた結界は夢の精をもはねつけるのであった。夢の精が天井で寂しそうに私を見ていて、私もこっちにきてほしいと願っているのに、なかなか降りてきてくれんのである。どんな薬でも盛りようによって毒にもなるのであります。まあ、今月末までしばらく会議がないからええけどね。

 「CMのCM」というのを最近よく見かける。「こまーさる」とかいう藤子・F・不二雄のマンガのパクリみたいな名前の四角い顔をしたサルが出てくるCMやねんけど、これが最近あの金鳥が数年前にやっていた「お前の話はつまらん!」という大滝秀治と岸部一徳のCMをそっくりそのままやっているのですね。ただし、「水性リキッド蚊取」の部分を「CM」に変えただけ。むろん金鳥や大阪電通の許可を得て作ったんやろうけれど、さてこれはどないしたもんやろう。パクリ、というにはそのまま過ぎるし、パロディというには何のひねりもないし。だいたい金鳥のCMは今も同じコンビで毎年新シリーズを作っているやないか。新しいシリーズはどんなんかなあわくわくと楽しみにしてる。それやのに最初のバージョンをまるまる移植しておもろいですか。テレビの前で「おまえのCMはつまらん!」と大滝秀治の物真似をしながらツッコミを入れたのは私だけやあるまい。
 ここらあたり、うまく言われんけれど「センス」の違いなんやろうな。原典では商品の利点を説明しているのを「つまらん!」の一言で切ってすてるという、CMにあるまじき行為で視聴者の意表をついたのが面白かったわけで、しかもそこには能書きばかりで実質のともなわん他のCMに対する批評的なものもあった。そやから話題になったわけですわ。
 それに対して「CMのCM」は、ただ過去にヒットしたCMを再現したら注目されるやろう程度の意図しか見えてこないんやね。センスがあれば、CMをわざわざ新たに撮り直すにしても、なんか違う新しいものに見せることもできるやろう。
 どうせやるんやったら、過去にヒットした名作CMを枠つきで紹介し、CMの歴史を見せることによってそのよさをアピールした方がええんと違うかな。それやったら老若男女がそれぞれの立場でこれらのCMを楽しむことができるはずやと思うんやけどねえ。

8月9日(水)

 今日の夕方コンビニに寄ったら、「カルビー仮面ライダーチップス ファイナル+」という新製品が出ていた。以前あの「仮面ライダーカード」を復刻した「仮面ライダーチップス」が発売されたことがあったけれど、今回の「ファイナル+」はマニア心をくすぐる企画になっている。以下、袋に書いてあった解説から引用する。
(前略)仮面ライダースナックのカードは546種類のカードで構成されていますが、TV『仮面ライダー』が次期作品の『仮面ライダーV3』に衣替えするタイミングに合わせるため、ゲルショッカーの首領が基地の中に立つ姿のカードで突然終了してしまいました。当時はカードについての情報が少なかったため、(中略)少年たちの間には、547番以降に『さようなら!滝』というカードがあるというまことしやかな噂が流れました。ファイナルカードは、当時の少年たちが噂した『幻のカード』を再現したカードです」
 なんと、実際になかったカードを新たに作ったというんですわ。これぞマニアックの極みというべきか。これはもうコレクターやなくとも「幻のカード」を手に入れてみたいと思うわな。
 というわけで、さっそく2袋購入して、帰宅するとすぐ封を切ってみた。
 カードの表には本郷猛と一文字隼人が滝と談笑している写真が印刷されている! そして裏には「555 さようなら!滝」とタイトルがつけられている!!!
 いきなり大当りですがな。カードは2枚入っていて、もう1枚は最新作映画のスチール写真のカード。つまり、「幻のカード」と最新版のカードを一気に入手したということになる(ちなみにもう1袋は「ウツボガメス」と「仮面ライダーBLACK RX」でした)。
 いやもうツキをこういうところで使うていてええんか。こうなると嬉しくなってしまい、勢いがついて毎日「仮面ライダーチップスファイナル+」を買い続けてしまいそうな気がするぞ。ポテトチップスは夏休みのお菓子にできるし、ええ感じで集めてしまいそうや。
 箱買いしたらええってか? こういうおまけつきのお菓子の醍醐味は、なんぼだぶってもええから、ちょっとずつ買うてはわくわくしながら封を切るところにあるのですぞ。箱で買うて機械的に封を切ってカードを整理するように出てきたブツを確認するヤなんて、味気ないと思わんか?

8月10日(木)

 プロ野球の審判の判定にビデオを取り入れてはどうかという議論がまたも起こりそうやね。
 今日のベイスターズとタイガースの試合で、2死二三塁、フルカウントから安藤投手から打席の石井内野手に投じられた一球は、バットの先に当たり、跳ね返って捕手の後方に転がっていった。審判は何の判定もせず、ファールと判断した矢野捕手はボールを追うそぶりも見せへん。ところがベイスターズのランナーは次々に生還。なんと審判の判定は三振、振り逃げというものやった! さあ矢野は怒ったね。自分の目の前でバットに当たってるのを見てるのに、審判は見てもせんのに空振りやと判定するんやからね。抗議した矢野に審判は何か言うた。矢野はカンカンになって審判の胸を突いた。即、暴行退場やて。
 テレビでリプレイしてるのを見たら、明らかにボールはバットに当たっている。ボールストライクの判定はビデオよりもその場の審判の判定を優先させたらええと思うけど、タッチしたかしてへんか、ベースに触ったか触ってへんか、バットに当たったか体に当たったかなんていうビデオで見たら微妙な部分もはっきりするような判定に関しては、ビデオを参考にすべきやと思う。
 たぶんタイガースは連盟に提訴するやろうけれど、審判におとがめなしか形式的な指導で終るんやろうな。これで試合は大きく動いた。勝敗を、いや、今後のペナントレースの行方を左右するような、大きな判定やなかったか。
 試合中に判定でトラブルを起こした審判は、次の回から控えの審判と交代さしてもええんと違うかな。リーグ会長は「審判の技術向上をはかる」と必ず約束してるけれど、どうやって技術を向上させるかは示されたためしがないもんなあ。それやったら一部分に限り、ビデオを参考にするという判断があってもええんと違うかなあ。


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