人を食らう鬼が跋扈する世界を舞台に、唯一鬼を倒すことのできる〈鬼童〉真那の活躍を描く。鬼に傷つけられて苦しむ人間を、安楽のうちに死なせてやる秘薬を使う泰冥。鬼を倒した村でその鬼が運んでいた木の実にくるまれていた少女あけびも途中で道中に加わる。鬼との戦いの末にたどりついた真相とは? ひたすら戦い続ける男の苛酷な運命と愛憎を描いた異色のファンタジイである。
(「SFが読みたい!」2002年版掲載)
附記
「SFが読みたい!」2002年版で企画された「ファンタジイが読みたい!」の「おすすめファンタジイ100」でとりあげられた作品紹介文。