大相撲小言場所


平成二十三年秋場所展望〜トリプル昇進に期待をこめて〜

 先場所優勝した日馬富士が連続優勝したら横綱に昇進できる。とはいえ立ちはだかるのは白鵬。先場所のように白鵬が取りこぼして優勝争いで後手に回るというような展開にならないと、日馬富士の優勝は難しかろう。
 先場所終盤の取りこぼしで大関昇進に手が届かなかった琴奨菊は、先場所の経験を生かして、常に自分の相撲を取り切れば、昇進の可能性は大きいと見る。漁夫の利を狙うのは鶴竜。琴奨菊ほどマークされていないだけに、気がつけば勝ち星を運と重ねていたりしそう。ここに稀勢の里がからむ。これまでは常に場所前に「大関とり」と騒がれていてプレッシャーに負けていただけに、やはりノーマークの今場所はこれまでよりも気楽に場所に望めるかも。ただ、期待されると失敗してしまうのが稀勢の里。それだけにファンとしては静かに見守ってあげたいという感じかな。
 あとは幕内最軽量の新入幕隆の山が楽しみな存在だ。十両昇進以降、重量級の力士に対し、相手の圧力をうまく利用して勝てるケースが増えた。さらに重量級の多い幕内ならばその技の冴えを期待したいところだ。
 協会全体としては、名古屋場所に引き続き支度部屋の監視体制を強化していってほしい。名古屋は再スタートの場所であって、一場所くらいで禊ぎがすんだと思ってもらうと困る。
 とにかく今場所は連日の熱戦が期待できる。ファンとしてはわくわくする場所になりそうだ。
 

(2011年9月10日記)


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