大相撲小言場所


平成二十八年春場所展望〜琴奨菊の連覇はあるか〜

 先場所は予想外の健闘で琴奨菊が初優勝を果たした。今場所連覇なら文句なしに横綱、ということになる。
 しかし、九重親方も指摘していたが、そう簡単に連覇できるかどうか。九州場所は勝ち越しがやっとで終盤途中休場もしている。先場所の優勝は相撲の神様が降りてきたみたいな状況の上、白鵬の失速、照ノ富士の休場などすべての条件が琴奨菊に有利に働いたものではなかったか。それが今場所も続くかどうか。
 先場所の優勝後、自らの結婚披露宴、地元柳川での優勝パレード、たび重なる激励会と、先場所前とは違い多忙な日々を送った。これがどのような影響をもたらすのか。そして連覇で横綱というプレッシャーもあろう。ダークホースだった先場所とは明らかに条件が違うのだ。
 琴奨菊に先を越された稀勢の里は期するものがあるようで、場所前の琴奨菊との稽古では圧倒的に優勢だったという。カド番となる照ノ富士も故障を直して立ちはだかってくるだろう。さらに、最後まで優勝を争った日馬富士も今場所こそはという思いでぶつかってくるだろう。
 琴奨菊連覇の条件は、先場所同様前半戦を土つかずで突っ走った場合、勢いに乗れたら、ということになるのではないか。少しでも序盤戦でつまづいたら、終盤戦の横綱大関戦を乗り切ることができるかどうか。
 注目は白鵬である。先場所、そして九州場所のように終盤戦の失速が今場所も見られるようだと、次の優勝はますます遠くなる。精神面でのスタミナ不足というのだろうか。ここらあたりで「大横綱」の意地を見せなければならない場所になるのではないか。
 怪我からの復帰場所となる照ノ富士の回復ぶりはどうなのか。鶴竜が横綱大関が勢ぞろいした場所でどれだけ優勝にからむことができるのか。稀勢の里の巻き返しはあるのか。
 先場所健闘した琴勇輝が上位と初めて総当たりするのにも注目したい。豊ノ島や安美錦ら曲者がどれだけ上位を食うかも楽しみだ。
 その上で、優勝争いを引っ張るのは日馬富士ではないかという気がする。先場所も、あとわずかで決定戦までもっていけるだけの力を出した。琴奨菊に連覇を許すわけにはいかないという横綱としてのプライドもあるだろう。
 十両に陥落した遠藤の回復ぶりも気になるところだ。
 年に一度の大阪場所。私は3日目に見に行く予定。昨年は照ノ富士が白鵬を倒して座布団が舞うのを見られた。今場所はそんな相撲を見られるか。楽しみにしている。
 

(2016年3月12日記)


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