大相撲小言場所


平成二十九年名古屋場所展望〜新大関高安誕生〜

 高安が夏場所後に大関に昇進、今場所はその力が試される。もっともこのページでは、私は新大関や新横綱が誕生するたびに、「昇進場所は10勝したら合格」と書いてきた。昇進後の行司の多さ、緊張感、責任感など急に背負うものが多くなり、昇進場所のようにがむしゃらに勝ちに行くということができなくなるからだ。
 今場所の主役はやはり白鵬か。通算勝利数の記録が目前に迫ってきている。今場所11勝すれば、魁皇の記録を抜くことになる。こういう記録のかかった場所というのは、白鵬は強いのである。記録を達成するまで一気に行く可能性は高いと見ている。そして、その間に他の力士が取りこぼして独走を許す……。
 これではあまりにもおもしろくない。稀勢の里はなんとか出場のめどが立ったようだが、怪我が完治していないようなので、あまり多くは期待できない。鶴竜も同様。照ノ富士は膝の患部を手術したということで、リハビリが順調に行っていれば多少は期待できるか。日馬富士は序盤の取りこぼし次第。豪栄道も怪我の治り具合で相撲も変わってくるだろう。
 とにかく今場所は、各力士とも白鵬の勢いをいかに止めるか、というところがポイントとなるだろう。
 関脇以下では、御嶽海、正代らに期待が集まるだろう。私はここのところ進境著しい玉鷲に注目しているのだが。
 あとは、もし宇良が勝ち進めば上位への挑戦も見られるだろう。どれだけ力が通用するかを楽しみにしたい。

(2017年7月8日記)


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