読書感想文


皇国の連合艦隊 4
羅門祐人著
飛天出版 HITEN NOVELS
1998年1月5日第1刷
定価800円

 「皇国の連合艦隊 3」の続刊。
 日米休戦により、日本は天皇の意志で、王政をしく国と協力してことにあたるという方針を貫くことになる。かくして日英連合が形作られ、独伊艦隊と戦う日本。情報省はイタリアの王政復古派を抱き込み、ムッソリーニを倒させてイタリアを枢軸国から抜けさせる。
 ドイツが原爆を完成させる前に孤立させ、周辺から叩かなければ勝機は訪れない。日本国内ではこれら情報省中心の作戦に対し、山本五十六の暴走を防ぎたい米内光政ら海軍軍令部派が画策し始める。
 戦争の本質を見極めようとする作者ならではの世界観で歴史を読み直している。
 天皇親政とはどういうことか。本書に至って、その意味が少しずつはっきりしてきた。どのように完結させるのだろうか。楽しみである。

(1998年4月18日読了)


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