「大逆襲!トラック諸島争奪戦」に続くシリーズ第4巻。
作者お得意の秘密兵器(といっても戦後に開発されるものを戦時中にもってきただけという安直なものなんだけれど)で帝国海軍は連合国軍に連戦連勝している……はずなのに、なぜか戦局はジリ貧になる。不思議不思議。つまり、負けているところの描写はあっさり、勝っているシーンはこってり、という書き方なのですね。大本営発表じゃないんだから。
それとも架空戦記のオヤジ読者には(作者は別の本のあとがきで、自分の本の読者は年輩の人が多いようだと書いている)、そういう需要があるのかしらん。ともかく、本書では作戦は成功しているのに、なぜか次巻の予告では沖縄総力戦だそうだ。史実通り動いているじゃないの。これって、架空戦記にする意味があるのかねえ。
(1998年4月26日読了)