「大殲滅!機動部隊ハワイ大海戦2」の続刊。本巻で完結。
前巻までで米国大平洋艦隊をほぼ撃滅した帝国連合艦隊は、米軍をなぶり殺しにするように酸素魚雷と三式弾でこれでもかこれでもかとやっつける。米国は挽回のために潜水艦で特攻をかけ、日本のハワイ上陸を阻止せんとする。日本軍はこれも難なくあしらい、実にあっさりとハワイ占領を果たし、物語も終了。そこから先歴史がどうなっていくかなんて、知ったこっちゃないということ。
米軍の特攻というアイデアは面白いかもしれない。しかし、そこに至るプロセスで、アメリカ人のメンタリティが大戦末期の日本軍とたいして変わらない。もっとアメリカ人らしい思考経路をたどって特攻に行き着くのでなければ、意味がない。比較文化論的な展開になったかもしれないのに。
もっとも、そのようなことを霧島那智に求めるのはファーストフード店でコース料理を求めるような愚かな行為かもしれん。それくらい十分承知しているのだけれど。
あの、どなたか霧島那智の大ファンだという方はいらっしゃいませんか。じっくりメールのやり取りでもしてみたいです。そういう方はこちらまでどうぞ。
(1998年4月29日読了)