「新・世界最終戦争」の続刊
今回はアリューシャンのアッツ・キスカ両島をめぐって日米の機動部隊が決戦をする。ここではいくつかの判断ミスにより米軍が完敗してしまう。活躍するのは山口多聞で、やることなすことうまくいく。そのうまくいかせ方がうまいといえばうまい。強引に過ぎるところがなく比較的説得力があるといえる。軍の動きに政治的背景をちゃんと置いているというところは見るべきものがある。
とはいえ、前巻の感想でも書いたけれど、このシリーズで命を救った永田鉄山も作者が心酔する石原莞爾も、わたしにはそこまですごい人物であるようには思えないから、この作品がつむぎだす世界の理想的な部分も、そんなにうまくいくかいと読みながらツッコミを入れてしまうのであった。だから、うまく行き過ぎるが故に続きを楽しみに待つことができない。ドキドキワクワクがないということは、エンタテインメントとしては致命的であるように感じるのだが。
(1998年6月23日読了)