読書感想文


佐原家の人々
ハルマゲドンバスターズ
嬉野秋彦著
集英社スーパーファンタジー文庫
1999年7月10日第1刷
定価533円

 「赤き叡智の泉」に続くシリーズ第4弾。
 今回はインターミッションという感じのエピソードで、次巻から始まる第2部のつなぎという感じ。新しいキャラクターの顔見せをしている。
 ゼンとサクラの本家にあたる「奥物部家」の当主を継ぐべく育てられた佐原シズカは、力量はないがゼンに異様な対抗意識を燃やすプライドの高い少年。金のためなら呪殺もいとわない修験者、当摩鷹弥は一見うらぶれた中年男ながら、高い力量の持ち主。今後は当摩とゼンたちの戦いにシズカが首を突っ込んで引っかき回すという展開になるのだろう。実際、この巻もそういう展開である。
 顔見せということで特筆すべきところはないが、長期シリーズのインターミッションとしてはよくまとまってはいる。もっとも、それ以上のものにはなりようがないといえばいえるのだけれども。

(1999年8月11日読了)


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