読書感想文


天魔の羅刹兵 二の巻
高瀬彼方著
講談社ノベルス
1999年12月5日第1刷
定価880円

 「天魔の羅刹兵 一の巻に続く第2弾。第1部の完結である。
 今回の主役は、松永弾正。史実では織田信長に叛旗を翻し、平蜘蛛の茶釜を信長に渡すことなく死への道連れにした男である。本書では、最強の羅刹兵「平蜘蛛」に騎乗し、その力をたのんで叛乱を起こす。そして、ここでも松永は「平蜘蛛」を道連れに死んでいくのである。
 羅刹兵も乗る者によってその性格を変えていくという「鉄人28号」以来のテーマが展開されるわけである。梟雄松永弾正こそはその乗り手にふさわしい人選であろう。そして、その松永を倒す羅刹兵「蒼月」に乗る明智光秀が、史実で信長に謀反を起こしたように、おそらく第2部では羅刹兵に騎乗するがために信長を滅ぼすに違いない。そういう意味では、本書は1冊かけてそこにいたるまでの伏線を張っているといえるのかもしれない。
 羅刹兵に乗ることで光秀が信長にどのような形で謀反を起こすことになるのか、次巻以降の展開が楽しみになってきた。

(1999年12月12日読了)


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