「∀ガンダム 1.発動」の続刊。
月からの攻撃に対して、地球に埋もれていたモビルスーツ、ホワイトドールが発動、ロランは地球と月の間に起こる戦いをなんとかおさめたいと苦慮する。月の女王ディアナが地球に降り立ち、戦いは一旦終息の方向に。しかし、ディアナを暗殺しようとする何者かが現れ……。
本巻を読んで浮かんだ疑問がある。なぜディアナ・カウンターたちは前もって地球に送り込んでいたロランたちとコンタクトをとり、うまく地球に帰還しようとしなかったのか。ロランたちはなぜ、なんのために地球に送り込まれていたのか。ただのごほうびで地球に降り立ったというには予算や準備の手間がかかりすぎるだろうから、これは何らかのプロジェクトであると考えたほうが自然だろう。そこらあたりの部分で、ロランたちの役割がなんだか中途半端にならざるを得ないなと感じた次第。ただ単に地球と月の仲介者が必要なのでこのような設定にしたというのなら、作品全体の構造が破綻してしまうように思うのは私だけかな。
(2000年1月31日読了)