「凍てゆるむ月の鏡 二」に続くシリーズ第8巻。
放生貴子の家を訪れた泉は、貴史と名乗る貴子の双子の兄と出会う。彼は、貴子の体内に包まれて出生し、貴子の体内から手術で生まれたという。貴子の秘密は少しずつ解けていくが、泉の体調はそれに反比例するように崩れていく。常世姫である泉が病気になるはずがない。彼女の危機を察した阿夫利は一路京都へ。泉を苦しめるものの正体はなにか。
泉が常世姫である自分ともとの平凡な高校生だった自分との間を揺れ動いていく様子がきっちりと描かれていて、次巻以降への期待がもてる。鍵は「天使さま」と呼ばれる上級生らしいのだが。
登場人物の人間関係がだんだん入り組んできているので、そこをどう裁いていくかによって展開も変わっていくだろう。そこらあたりに注目して次巻を待ちたい。
(2000年2月4日読了)