読書感想文


いさましいちびのトースター火星へ行く
トーマス・M・ディッシュ著
浅倉久志訳
ハヤカワ文庫SF
2000年1月31日第1刷
定価540円

 「いさましいちびのトースター」の続編。
 トースターの仲間のラジオが、火星からの放送を受信。なんと火星では電機製品たちが地球の生物たちを滅ぼして機械のための社会を作る計画を立てているのだ。
 あのアインシュタインの試作品で、彼の理論を知っているという補聴器が、伝えられていた理論を用いて、籠にとりつけられた扇風機の力で火星へ旅立つ。火星では、トースターたちを地球の同志として大歓迎。トースターは火星の大統領に立候補し、地球への攻撃をやめさせようとする。大統領に就任したトースターが知った火星の電機製品たちの意外な真実とは。
 今度は侵略ものかと驚いたけれど、独創的なアイデアが可愛らしいムードの中で次々と繰り出され、楽しい話に仕上がっている。前作よりもよりSF味が強く、ストーリーの中でアイデアが生きている。
 風刺的な寓話として、また、元気の出る物語として楽しく読んだ。

(2000年2月17日読了)


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