読書感想文


妖光の艦隊2 さらなる混沌
林譲治著
KKベストセラーズ ワニ・ノベルス
2000年6月25日第1刷
定価848円

 「妖光の艦隊」の続刊。
 無線通信が一切使用できなくなったため、南シナ海では敵同士が同士討ちをしてしまったり、見方が自軍の戦果を知らずに戦いを自重したりと、戦場は混乱する。この混乱の中で、それぞれの部隊が的はずれな推理をしてさらに混乱を呼ぶというところに面白みがある。
 正しい情報がなければ、どんなに錬度の高い組織であっても混乱しまちがった判断を下してしまうということを、作者は架空戦記の形をとって示していると感じた。ところどころ悪ノリ気味の箇所もあるが、本書においてはそれも小気味よい。それは、本書が風刺小説としての性格も備えているからだろう。
 乏しい情報の中から正しい進路を見つけていく国はどこか。また、オーロラが消えて無線が通じるようになったときに、いったいどのような変化が訪れるのか。続刊も楽しみである。

(2000年6月26日読了)


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