「ここは魔法少年育成センター」の続巻。
瑛蘭にワニの姿をした式神がとりつく。誰が放ったものかはわからない。だいたい育成センターでは和式の術は行っていないのである。一方、センターの外では魔法使いに対する圧迫がひどくなっている。魔法学校の卒業生が行った軽犯罪が大々的に報じられ、魔法使いを弾圧しろという世論が形成されつつある。そんな中で、渋谷のハチ公像が巨大化して動き出すという事件が起こった。事件解決のために奔走するセンターの少年たちだったが……。また、京都では育成センターの主導権をにぎって魔法使いを和式に改めさせようとする人物が登場し……。
今回は、特にマイノリティに対する一般社会からの風当たりの強さが強調して描かれている。ハチ公の大暴れの描写なども細かく面白い。
ただ、第1巻と比較すると、細部のこだわりはともかく、ストーリー全般は少し大味になっている。特に、ハチ公を巨大化させた犯人など、肝心の部分が未解決になってるのはいただけない。本書に関してはストーリー、テーマ、アイデアなどが散漫なまま書き連ねられているという印象はぬぐい難い。
シリーズの2巻目の難しさ、ということかもしれない。
(2004年5月1日読了)