ぼやき日記


7月11日(火)

 オンライン書店<bk1>の開店であります。私はSFコーナーの特集記事で「虚無回廊の世界」なる一文と1〜3巻の書評をしております。まあ私の文章なぞたいしたことはない。読むべきは「S−Fマガジン」編集長の塩澤快浩さんの連載エッセイであります。SFファンは必読やね。編集後記でもときおりいい味を出していたけれど、ここにその才能が開花した! 
 他にも検索機能が充実していて、これはなかなか期待できそう。しばらくサービスで送料がただらしいから、近くの書店で見つからない探したい本があればここで買えばよい。しかし、私の書いた文に「識者の書評」とあるのには仰天。そうか、私は識者やったんか。読者書評も書いて送れるみたいやから、「喜多なんぞにまかせておけるか!」という方は投稿してみてはいかがかな。

 雪印の大阪工場、えらいことになってるなあ。返品された牛乳を運搬員が素手で容器に移し、それを加工乳にまわしていたんやて。バルブの洗浄以前の問題やないか。なんでもその容器を運ぶ台車に「大五郎」というあだ名までついてたとか。「子連れ狼」からの連想ですな。
 あ、ご存知ありませんか。そうやね、もう四半世紀も前の劇画やからな。拝一刀という侍が息子の大五郎を乳母車に乗せて斬り合いをするという劇画です。これではわからんですか。私もちゃんと読んでないからこの程度の知識しか無いねん。で、映画やらテレビドラマにもなって、橋幸夫が主題歌を歌うてた。子どものコーラスで「しとしとぴっちんしとぴっちゃん、しとぴっちゃん」と雨音の描写が入る。結構ヒットした曲です。
 つまり台車に乗せて牛乳がぴっちゃんぴっちゃんとなるところから「大五郎」になったということらしい。だいたいどんな世代の人が作業してたかわかるね。
 雪印製品は、加工乳と関係ないバターなんかも店に置かないというスーパーも出てきてるらしい。雪印はこれからどうなるんやろう。
 ところで、「子連れ狼」の歌で思い出したのは、その歌詞に「帰らぬちゃんを待っている。ちゃんの仕事は四角ぞな」という一節があったこと。当時小学生やった私は「『四角』という仕事はどんな仕事なんかなあ」と真剣に悩んでた。四角があるなら丸やら三角もありそうなもんやけど、そんな仕事はきいたことがない。大人になってからあれは「四角」ではなく「刺客」であることがわかった。そらそやな。そやけど小学生の語彙に「刺客」はありません。
 そんなことはずっと忘れてたんやけれど、今回の事件で思い出した。そんなもん思い出したからというてそれがどないしたと言われたらそれまでやけど。こら雪印、いらんことまで思い出させんでもよろし。雪印に怒ってどうする。

7月12日(水)

 毎日摂氏30度を超える猛暑であります。汗かきの私は毎日ずぶ濡れになって仕事をしている。以前も書いたかもしれへんけれど、黒いポロシャツを着ていると、汗が乾いたあとは塩をふいて白いしみが浮かび上がってくる。今日はその上に脇の下に汗疹ができて、すれて痛い痛い。なんかもう毛穴がつまって皮膚呼吸でけへん感じやね。
 こういう時は家に帰ったら即シャワーを浴びると気持ちがええんやけど、わが家の風呂場は旧式でシャワーみたいな文明の利器はない。風呂を沸かし過ぎると体がぬくもってあがってからまたまた汗をかく。われわれ夫婦はクーラーに弱いので冷房というと扇風機が頼り。これもあたりすぎると湯冷めするからなあ。
 とりあえず、今日は風呂から上がったら脇の下に天花粉でもふろう。赤ちゃんやがな。
 あ、天花粉ではわかりませんか。いわゆるベビーパウダーという白い粉です。もうしばらくしたらのどの部分にも汗疹ができる時期になる。原チャリに乗ってたら股ぐらがすれてそこに汗がたまってここにも汗疹ができる。もう私は白い粉なしには生きていかれへん。天花粉中毒てなんやねん。でも天花粉の匂いは割と好きやね。ますます赤ちゃんや。

 昨日の日記で「子連れ狼」の主人公の読み方がわからない人がいてるのと違うかと妻の指摘があったので、付け加えておきます。「拝一刀」は「おがみ・いっとう」と読みます。こういうことを説明せんとあかん年に私もなったんやねえ。

 「本の雑誌」8月号の「2000年上半期ベスト1はこれだ」という記事に私のコメントが載っています。編集部のMさんに電話口でしゃべったものの口述筆記です。改めて読むと文体が違うなあと思う。自分で自分のしゃべり方というのはわからんもんやね。興味のある方は読んでみて下さい。

7月13日(木)

 わが家にもとうとうiMacがやってきた。というても私のやないです。妻が思いきって買うたんです。メモリが多いのでやたら早い。私の3年前の夏に買うてそのままチューンアップしてないマシンが一気にしょぼくれて見える。前もって取得しておいた妻用のアドレスでネットにつなぐがなかなか認証してくれへん。どこがおかしいのかさっぱりわからん。いろいろと手伝うてはいたんやけれど、自分のことをほったらかしにしてもいられへん。ぼちぼちこの日記を書くために妻から離れて自分の古いマシンをボーンという音とともに立ち上げてごにょごにょしてたら、妻が歓声を上げている。メールアカウントに入力ミスがあったのを妻は自力で見つけました。
 無事につながって私がテストで出したメールを受信できたときは、私の方が小踊りしてしもうた。踊ってる間があったら日記を書けよ。
 まあこれで私のマシンがへたっても妻のを借りることは可能ですね。あまり人のマシンを借りたりするのは好きやないんですが。その人用にカスタマイズされているものを、つい自分が使いやすいようにしてしもうたりするからね。職場のマシンなんかいろんな人が好きなように使うから辞書もなにもぐっちゃぐちゃ。それを嫌う人は自分のノートパソコンを持ち込んで仕事をしているね。
 それはともかく、iMacはなかなかかっこええぞ。色は黒いの。人が買うと、自分も欲しくなる。いやいや、私はこのマシンをあと2年くらいはもたすつもりですからね。ちょっとハードディスクが弱りかけているけれど、だましだまし使うぞお。

7月14日(金)

 昨日は妻のiMacと格闘していたらついつい録画した相撲のビデオを見るのを忘れてしもうた。それだけやったらええんやけれど、見るつもりで巻き戻しといたら、その上に今日の相撲を録画してしもうたんで昨日の相撲は全然見られへんかった。なんか最近そういう凡ミスが多いなあ。暑さのせいかな。そうや、暑さのせいや。年のせいとは違うと思うような気がする。

 7月8日の日記で旧暦の七夕について書いたけど、それに関して愛知県にお住まいの小川泰弘さんからメールをいただいたので紹介する。
「信州の伊那谷の私の実家では8/7に七夕を祝っていました。旧暦というか、正確には月遅れですね。もちろんお盆も月遅れの8月に行っています。
 もっとも、私の田舎の七夕はどこでも8/7か、というとそうでもなく、小学校では7/7に七夕の行事を行っていました。また、実家で七夕の笹飾りを作っていたのは、私が小学校低学年の間だけでしたので、近所の家では7/7と8/7のどちらに七夕を祝っていたのか不明です」
 たしか仙台の七夕祭りも旧暦でしていたはずでしたな。やはり地方によっては正しく七夕を祝っていたんやね。そらそやね。
 というわけで、現在でもちゃんと晴れた夜空に星を祀る人々がいると思うと、ここはぜひ全国的に七夕は旧暦で実施していただきたいと切に願うものであります。そやからそうしたらなにがどうなるというわけやないけどね。
 小川さん、どうもありがとうございました。

7月15日(土)

 コンビニで面白いものを見つける名人といえば冬樹蛉さんやけれど、私も面白いのを見つけたので、負けてられへんとばかりに書くことにする。
 「百鬼夜行 妖怪コレクション」というキャンディー入りの玩具がそれ。全8種類の妖怪フィギュアであります。一つ300円と結構なお値段ではあるけれど、このフィギュア、なかなか精巧にできていて感心した。これは300円の値打ちがあるかも。江戸時代の妖怪画「画図百鬼夜行」をもとにガレージキット製作者、竹谷隆之という人を中心にしたスタッフが原型を製作し、全体の造形企画制作は海洋堂が担当している。解説もついていて妖怪研究家の多田克己さんが執筆。かなり金がかかったお菓子でありますね。
 箱のすみっこに穴があいててどの妖怪が入っているかわかるようになっているけれど、コレクターの勘どころをおさえるように、同じ妖怪でも通常の彩色をしたものと、墨絵風の彩色をしたものと、夜光素材を使うたものの3種類どれが入ってるかはわからんようになっている。京極夏彦ファン垂涎の玩具やね。箱に小さく「注・この商品は御祓い済みです」とあるのが憎い。確かにこれだけ精巧にできたら御祓いでもせんと気色悪いわい。
 さっそく「牛鬼」と「ぬっぺっぽう」の2種類を買う。「牛鬼」は通常彩色版、「ぬっぺっぽう」は夜光素材版が入ってました。「晴明神社」のお守りを飾っている美術の先生に見せたら大喜びしていた。あの人も買わはるぞ、きっと。
 いったいこんなすごいものをどこが出しているのか箱をよく見たら、「
フルタ製菓」! 私は「セコイアチョコレート」の会社としか認識してなかったけれど、えらいまたどないなっているのやら。確かにこんな気色悪い企画はバンダイあたりではやらんわなあ。そこらの間隙をつくようにコレクターやマニアにアピールするようなものを作るとは、企画担当になかなか鋭い人がいるみたいですな。大量にはつくらんけれども、購買層を絞り込んで確実に売っていくという作戦なんやろうね。問題はこういうものを確実に買う層がコンビニに入り浸っているかどうかというところやけれど。
 いやもう全部ほしくなる。今のところ職員室のデスクに飾っているけれど、かなり悪趣味なんで、まわりの人から嫌がられるかもしれへんね。そういえば、高校時代に生徒会室に水木しげるのポスターを貼って女の子たちからひんしゅくをかい、慌てて火の鳥のポスターに貼り替えたことを思い出した。ずらっと全種類並べるのはやめた方がええかな。

 明日はたちよみの会。祇園祭の宵山で京都は人でいっぱいになるはず。それでもめげずに例会をするのや。会のあと、有志を誘って「たちよみの会・宵山ツアー」というのをしようかと考えています。一度祇園祭に行ってみたいと思うてはる方は、ぜひ顔を出してみて下さい。

7月16日(日)

長刀鉾
 今日は祇園祭の宵山。「たちよみの会・宵山ツアー」を実施した。京大SF研の面々に加え、かつきよしひろさん、おがわさとしさんら総勢9名が参加。特にArte嬢としおしお嬢の可愛らしい浴衣姿は祭り気分を引き立てたね。妻はもうすっかりオヤジ化してしまい、「よいではないかよいではないか」とにまにまにまにま笑いっ放し。私の妻が少しずつおっさんになっていってるのはわかっておったけれど、こう露骨におっさんせんでもええやんか。
 函谷鉾のところで私の妹たちがお手伝いをしているので声をかけると、親切な妹たちは鉾の無料拝観券をくれた。ありがたいことです。さっそく若い二人の女性にそれを渡して鉾に登ってもらう。二人ともとても喜んでくれて、あらためて妹たちに感謝した。
 そのあと人波でいっぱいの京の町をあの鉾この山と見てまわる。室町通りと綾小路通りの角で面白いショーウィンドウを見つけた。
ヒーロー勢揃い
 ウルトラシリーズから東映ヒーローものからずらりとフィギュアが並んでいる。こういうウィンドウはもうひとつあって、そっちにはヤッターワンに冒険ロックバット、アクマイザー3などちょっと珍しい人形が並んでいる。
 「これ、いったい何の店やねん」。「床屋、みたいですよ」。「ここで頼んだらこういうヒーローの髪形にしてくれるんでしょうかねえ」。「あ、営業中や」。
 わざわざ入って「キカイダーみたいな頭にして下さい」と注文する奇特な人物はさすがにいませんでしたけどね。
 持参のデジタルカメラで写真を撮る。「今日の『ぼやき日記』で公開しよう。しかし祇園祭のレポートと違うぞ、これは」。「これを見て京都に来た人が見に来るかもしれないじゃないですか」。ううむそうか。私にはこの不思議な床屋を全世界に知らしめる義務があるのだ。そんなたいそうな。
 それにしてもこの床屋はようまあ堂々とこんなことをしているもんやね。よほどお好きと見える。もしかしたら他にもこの床屋を紹介しているサイトがあるかもしれへんな。それくらいインパクトがあった。
 いろんなものを見てわあわあ言いながら楽しんだ。次に「たちよみの会」の例会に宵山がめぐってくるときは、どんな顔ぶれになっているのか、そんなことも考えたりする。
欠け始める月
 家に帰ると、皆既月食が始まった。これを見逃すともう私の生きているうちには見られへんやろうという。いやあ、21時頃に欠け始めると、みるみるうちに光が減ってくる。こんなにはっきりと見えるもんやったんやね。デジカメで写真を撮ってみるけれど、私の原始的なカメラにはズーム機能はついていない。せっかく撮ったけど豆粒みたい。むりやり拡大して載せてみましたが、なんかモザイク写真やね。月食にモザイクをかけてどないするねんや。もっと画素の多いデジカメがほしくなるね、こういう時は。
 22時頃、月はすっかり見えなくなる。そやけど、うっすらと光が見える。ううむ、真っ暗になるわけやないんか。これはもう百聞は一見にしかずの好例ですな。
 てなわけで、実に楽しい一日でありました。

7月17日(月)

 暑い暑い。それでも我が家は頑としてクーラーの導入を拒んでおるのだ。私の実家にはクーラーがある。結婚前はついつい冷やしすぎて体の調子が悪くなった。妻は勤務先がよく冷房をきかすところやったらしく、汗をかかない体質みたいになっていたらしい。結婚してからは、私だけやなく、妻もよく汗をかくようになった。それが自然なんやと思う。体がちゃんと新陳代謝をしているということやからね。
 しかし、クーラーの気温設定をむやみに低くしたがる人がいる。クーラーになれて汗をかきにくくなり、体温調節ができなくなっているのと違うかな。うちの職場では事務室や視聴覚室にクーラーがついてるんやけれど、事務室なんか結構ひんやりしてて、一日中そこにいる人はええとしても、ちょっとした用事で出入りする私にはその気温差がたまらんぞ。そやけど冷房を求めて事務室にしょっちゅう行く先生もいるね。きっと家ではがんがんに冷房をきかせてはるんやろうなあ。
 たまらんのは電車で、なるべく「弱冷車」に乗るようにはしてるんやけれど、それでも汗が乾く前に冷えて体がしんしんと冷えていくのがわかる。そんな中で気持ちよさそうにしている人もいてるけれど、冷えるのが辛くはないのかな。やっぱり体がクーラーになれきってるのやろうなあ。
 暑かったらウチワか扇子であおげばそれで十分。風情があってよろしいやないか。せいぜい扇風機にしておいた方が体にはええと思うんやけど、どないなもんかなあ。

7月18日(火)

 今朝のスポーツ新聞の一面は「二子山親方夫人、不倫」とばかでかく見出しが踊っている。水戸泉関の婚約破棄騒動といい、今場所はスキャンダルがらみの話題が多いなあ。土俵が低調やから、こうなるんかなあ。相撲ファンとしてはあんまり愉快な状況やないね。
 それにしても、この記事のニュースソースが女性週刊誌やということで、私はちょっとびっくりしている。というのも、これまで「週刊ポスト」やら「週刊現代」がかなり生々しく相撲界のスキャンダルをかきたてているにもかかわらず、たいていのスポーツ紙は無視を決め込んでたからや。八百長疑惑はもう定番になってるけど、ほかにもある元横綱の親方夫人が部屋の若い力士を次々とつまみ食いしてるやとか人気力士の女遍歴やとか、まあようこれだけあるわいと思うくらい掘り出してきてるのに、それがスポーツ紙の誌面をにぎわすということはまずない。男性週刊誌も女性週刊誌も、その記事の信憑性はほぼ同等やと思うんやけど、なんで今回はこれだけ騒ぎたてるのかね。
 やっぱり、二子山部屋がらみやと新聞が売れるということなんか。若貴人気で沸いた頃は、理想的な家族であるかのように宣伝してた分だけ、反動がきつい感じやね。幸せなものをなんとか引きずり落としたいという感情も働いてるのかな。そこらへんは報道されていることの真偽を確かめられへん私にはわからんところやけど。叩けば叩くほど新聞が売れるということなんやろうな。
 しかし、本場所中にこんなことばっかりで話題になる……しかもスポーツ新聞で……というのは情けないぞ。次に相撲人気が盛り返すのはいつのことやら。今世紀中は無理かもしれんね。残り半年ないからね。

7月19日(水)

 今日は終業式。けっこう楽しい1学期ではあった。仕事は忙しかったけどね。もっとも、プールやらなんやらで当分出勤は続く。かなり暑い日が続いてるから、プールにつかるのは気持ちよかったりするからありがたい。行水と間違えてやせんか。

 本日から二千円札が流通するというのでさっそく銀行に飛んでいって両替してもらうようなことはしてません。どうせ1ヶ月もしたら1枚くらい財布の中に紛れ込んでいるやろう。500円玉の時がそうやった。千円、五千円、一万円が今のデザインに変わったときもそうやった。新しい札が偶然手に入って、まだ他の人がもってなかったら「ほれほれ、二千円札やぞう」と自慢するかもしれへんけれど、もの珍しいのは最初のうちだけでそのうち「なんかうっとしい札やなあ」と嫌がるようになるように思う。
 いや実際、知的障害児の教育現場、あるいは小学校の低学年の算数指導では、きっと嫌がる教師が続出するに違いないと私は踏んでいるのです。ただでさえ繰り上がりの足し算や繰り下がりの引き算を教えるというのはなかなか難しい。やっとできるようになっても、お金の計算として「子ども銀行」のお金を使って授業をしたら五円玉、五十円玉、五百円玉、五千円札でつまずくんや。十進法の間に五進法が紛れ込むような形になると、混乱してしまう生徒が多いんだ。それでも五円玉を含んだ計算の概念が理解できるようになったら、五十円玉以上のものについてはなんとか応用がきく。そこに二千円札が入ってきてごらん、これまた計算がややこしくなるのは目に見えてる。
 バリアフリー社会というときこえはええけれど、身体障害者や視覚聴覚障害者に対する配慮はかなり進んではきていても、知的障害者に対する配慮はほとんどされてないんと違うかな。漢字の判読能力が低い者にとっては、町の看板全てが難解なものになるわけやし、外国人に対する配慮でローマ字表記はされていてもふりがながうってある看板は非常に少ない。
 今回の二千円なんか、バリアフリーの反対をいっている感じがして、実にやっかいやね。私は今年はそういった計算を教える授業は受け持ってないけれど、もし担当してたらきっと悩むやろうなあ。

7月20日(木)

 相撲で物言いがついたときの正面審判長の説明が好きやね。実は審判長の説明の物真似というのは私の持ち芸なんであります。ただし、これはまだ人前で披露したことがない。よほど相撲が好きな人にしか受けへんとわかってるからね。作家の青山智樹さんはかなりの相撲ファンらしいから、一度どれだけ受けるか試してみたいものです。それはともかく、観客にいかにわかりやすく伝えるか、それぞれの審判長が苦心しているのがようわかる。一番うまかったのは、前の陣幕親方(現NHK解説者・北の富士勝昭さん)。今、解説を聞いていてもポイントをうまく押さえていてよくわかるけれど、物言いの説明も実にわかりやすかった。一番好きやったのは前の鏡山親方(元横綱・柏戸、故人)やね。どっちが勝ったかしか言わへんのやけれど、なんか怒っているみたいな口調で、その口べたなところに愛嬌があった。
 それに比べて野球の審判の説明は味もししゃりもない。今日のタイガース対ジャイアンツの試合で大豊選手が退場を食らったけれど、真鍋審判の説明は「大豊選手が暴言を吐いたため、退場にしました」だけ。どんなジャッジメントに対してどういう抗議をしてどんな暴言を吐いたのか、それが知りたい。テレビで見ててもわかりにくいのに、球場にいる観客はもっとわからんと思うぞ。
 この際やから、野球も相撲を真似て主審の判定に塁審が物言いをつけるような制度にしたらどうやろうかねえ。ストライクやボールの判定で選手が抗議をしたときに塁審が主審に物言いをつけられるとするんだ。四人の審判とビデオ係が協議をして、「ただいまの協議について説明します。主審は福原投手の4級目をボールと判定しましたが、二塁塁審からストライクゾーンに入っているのではないかと物言いがつき、協議の結果、ボールのコースが微妙なため、前のカウントから投げ直しと決定いたしました」とアナウンスする。なんや相撲と同じやないかと言われそうやけれど、どうせ野球とベースボールは別物なんやそうやから、日本の国技のやり方を採り入れたら面白いと思うぞ。
 しかし1球ごとにこんなことをしていたら試合時間がよけいに長くなるな。別に物言いはつけへんでもええけど、場内説明だけでも真似でけへんものかな。


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