ぼやき日記


5月2日(水)

舞洲より海を臨む
 昨日5月1日は遠足。
 場所は「舞洲スポーツアイランド」。というても耳慣れへん方の方が多いかも。割と最近できたスポーツ施設中心の埋め立て地なんです。陸上競技場や野球場など、スポーツ設備は一通り揃っていて、公園としても広々としている遠足には格好の場所。
 公園の入り口から人工の海岸に出てくると、写真のような風景が目に入る。「2008 オリンピック OSAKAに」とアピールしてるんですな。もやってたんで写真の写りも悪いから見にくいかもしれへんけど、そない書いてあるんです。
 実は、もし大阪五輪が決定したとしたら、この舞洲が中心会場になるんです。そう思うて公園をぐるぐる歩き回ってたけど、なんかもうひとつイメージがわかへんなあ。申し訳ないけど、人が生き生きと運動できるようなムードが漂ってこないんです。いっそのこと野球は神戸グリーンスタジアムか甲子園で開催したら? 
あそこに見えるは……
 展望スペースに上がると、晴れてたら明石海峡大橋なんかもくっきり見えるはずなんやけど、やっぱりもやってて全然見えへん。
 そのかわり、新しくてきれいな体育館が大阪映画村ことユニバーサルスタジオジャパンを背景に光って見えた。
 その手前にはまだ根付いたかどうかという程度の植木と石を適度に敷き詰めて清流を通した人工的な庭園が見える。画家で美術教師のI先生によると、こういういかにもな庭園はセンスが悪くて嫌なんやそうやけれど、たしかにこの写真に見られる風景はまさに人工物が集積してできたもので、人工物なら人工物でええけど人間がそこで息をしているその息遣いが聞こえてこないなあという感じがする。
 大阪は良くも悪くも住民がそのエネルギーで作り出してきた街でしょう。その対極にあるのがこの風景やないかと思う。
 まあ、生徒たちは遊具で遊んだりしてけっこう楽しそうにしてたんで、遠足としてはええところやったとは思うんやけれどね。
 連日の片付けと遠足で疲れたか、今日はとうとうダウン。今日はちょっと休養して、明日からまた片付けを再開せねば。
 ああしんど。

5月3日(木)

 今日は片付けはあんまり進まず。だいたい本を詰める段ボール箱が払底しつつあるから片付けにならん。箱はホームセンターで売ってるものや引っ越し業者が用意するものは紙が薄くサイズが大きい。衣類などを入れるのには適してるのかもしれへんけれど、本は重いからなあ。そこで妻や私はスーパーの搬入口のところに捨ててあるのを拾ってくる。ミカン箱がちょうどええんやけれど、シーズンが終わったからもうあらへん。
 だぶって買うた本もかなり出てきた。SFのコンベンションに持っていってオークションに出すという手もなくはないけれど、ほとんどが架空戦記で、しかもシリーズの中の1冊なんていうのばっかり。これは売れません。
 ありがたいことにバイクで5分ほどのところに『古本市場』ができてるんで、そこに売りにいくことにした。だたい古書店で本を買うことはあっても売ることなんぞめったにない。というか、初めての体験です。ダブリ本の他に、以前将棋クラブの顧問をしていた時に買うた詰将棋の本やら途中まで買うたんやけど面白くなくなったんで買うのをやめた漫画の本やら塾に勤めていた頃に友だちからもろた児童心理の本なんかも売り飛ばすことにする。
 いわゆる「新古書店」はどんな本も同じ割合の値段で買い取って同じ基準の価格をつけて売るもんやと思うていた。ところが、ショーケースの中に『藤子不二雄ランド』のシリーズがセットでおいてあって、けっこう高値がつけてある。わざわざ「セル付き」と書いてはってあるところを見ると、セルを切ったものを持ち込む人も多いみたいやね。あの全集は各巻にセル画の口絵がついていてそれが売り物やったからなあ。私、全巻セル付きで持ってます。あれ、まとめて売ったらけっこうな値段になるんや。
 もちろん売らへん。手放す気はさらさらない。毎週出るのを待ちわびるようにして買うたものやからね。それに、売るんやったら「新古書店」やなしにヤフーのオークションかなんかに出しますよ。その方が売り値が高いと思う。なに? あなた欲しい? 売りませんっ! 手塚治虫全集とともに、私の宝物です。その割に扱いがぞんざいかもしれへんけれど。
 持っていった本は全部合わせて4千円ほどになった。買うた時の値段を考えると特に儲かったという気にはならへんけど、少しでも引っ越しの荷物を減らしなおかつ幾らかお金が手に入ったんやから、よしとしよう。
 しかし、意外と本を売るということに抵抗がなかったなあ。というか、抵抗のあるような気になる本は最初から売ろうなんて思わへんて。売ったら絶対高値がつくと確信している本もあるけど、そういう本に限って私自身が手放したくない本やからね。

5月4日(金)

 フジカラーのCMを見ているとなんか切なくなる。
 写真屋の店先で客の樹木希林が店員の岸本加世子と田中麗奈から「デジカメで撮った写真が同時プリントできるんですよ」やとか「デジカメで撮った写真がCD−ROMになってパソコンで見られるんですよ」というような説明を受けている。樹木希林は脳が爆発したみたいな状態になって説明されたままのことを繰り返し、「そう言ったんですけど」とやりこめられる。つま時代についていけない古い人間を揶揄しながら商品を宣伝するということなわけですね。
 今はまだ、樹木希林を笑うことができるかもしれへん。曲がりなりにもパソコンを使うことができているからね。そやけど、あと10年、いや5年後、笑うてられるやろか。35歳を過ぎたあたりから記憶力がだんだん怪しくなってきた。朝、出かける直前まで「これとそれとあれを持っていかなあかん」と思うてるにもかかわらず、原チャリに乗ってしばらくして最初の信号で停車した時に「あ、忘れた!」。あれとそれは持っていてもこれを忘れるということが多い。
 私は長いことメモをとらんようにしてきた。「メモをとるとその中身を忘れる」とおもい、頭を鍛えるためにもなるべく自分の頭で記憶するようにしてきた。いまやメモに書かへんと物を覚えられへんというていたらく。
 これから技術はまだまだ進むやろうし、原理はわからんでもとりあえず使えるように、常に頭を柔らこうにしとかんと、自分もいずれはCMの樹木希林を笑われへんようになるぞ。そう思うとあのCMを見るたびになんか切なくなるね。

5月5日(土)

 連休中に少しずつ進めてきた片付けやけれど、さすがに今日あたりになると疲れてきてそれほど進まへん。今日も雑誌を少し紐でくくったりした程度。
 しかし困るのは、パソコン雑誌の始末。古いパソコン雑誌は情報という点においてもあまり置いておく意味がない。故紙回収の日に出してもええんやけれど、付録でついているCD−ROMの処置をどうすればええんか悩む。
 必要なソフトなんかはすでにインストールしてるから、いらんといえばいらん。そやけど、CD−ROMをつけたまま故紙回収に出すのも気がひける。取り外して出せばええんやけれど、そしたらそのCD−ROMはどうしたらええのん?
 猫や鴉に悩まされてるというなら、そのCD−ROMを紐でくくりつけて軒先きにでもぶら下げとけばええのかもしれへんけれど、あいにく団地の上の階やから、その必要性もない。上から焼き付け直すことでもできるんやったらええけど、それはちょっとでけへんと思う。
「空き缶回収」の日に瓶や缶といっしょに出してええもんなんやろうか。あかんやろうなあ。
 とりあえずくくっておいて転居先に持っていくことにしておくけれど、少しだけでも荷物は減らしておきたいところやしなあ。
 みなさんはどないしてはるんやろう?できたらご教示願いたいものです。
メールでもええし、てなもんや囲炉裏端に書き込んでいただいてもかまいません。ぜひぜひよろしくお願いいたします。

5月6日(日)

甲子園外野席より
 ゴールデンウィーク恒例の甲子園詣でに今年も行ってまいりました。天気予報では曇りとのことやったけれど、けっこう晴れて暑い暑い。友人のせんちゃんとは今年で12年連続の甲子園詣でやけれど、今年は初めて妻もいっしょに。妻は外野席の応援団の様子やら警備員のお兄さんの様子やらを見て楽しんでおりました。特に応援団のリードで我々がメガホンを叩きながら揃ってヒッティングマーチを歌うその一糸乱れぬ姿に感心したらしい。あきれられてたかもしれへんけど。
 今年はデジカメもズーム機能が充実したのを持っていったのでご覧の通り外野席からかなり離れているバッテリー間の写真も多少画像は粗いけれどテレビの画面みたいなアングルで捉えることができた(投手・葛西、打者・井端)。
テレビ取材
 試合前、こんなプラカードを持った女性が外野席をうろうろ。ニューヨーク・メッツ新庄選手のTシャツを着ている。近くにはテレビ朝日のロゴのついたでかいカメラを構えた男性が。どうやら東京からわざわざ甲子園の外野席のタイガースファンに「新庄選手を大リーグのオールスターゲームに出させたいか」という質問をしているらしい。残念ながら私たちの近くには来なかったから、取材を受けてテレビ出演なんてことにはならへんかったけれど。去年の最終戦にはCSテレビの取材を受けた(放送されたかどうかは不明)けど、なかなかうまいことはいかんもんです。
 それにしても、目の前でこれからタイガースとドラゴンズの試合が始まろうとしているのにその場にはいてへん新庄に関する取材がきているとは、ちょいと情けないと思うぞ。
 試合は今年もタイガースの負け。一昨年の最終戦で勝ち試合を見て以来、見にいった試合はずっと負けてばっかりいるぞ。一時は勝率10割を誇ったのになあ。まあ、一時は逆転の快感を味わったことやし、今年も楽しい甲子園詣ででした。

5月7日(月)

 大型連休のあとの月曜日。一気に日常に戻るのはしんどいことだ。授業の合間に職場の健康診断。私はまだ胃検診がないんでバリウムを飲まんでええんやけれど。再来年にはバリウムが待ってると思うと嫌になる。
 あの採血というのはおもろいね。いろんな検査のために小さい試験管に3本分血を採るんやけれど、最初の1本目はなかなか勢いよく血が試験管に入っていくんやけれど、2本目になると心臓の動き通りに血が試験管に入っていく。3本目はちょろちょろとしか出ないんで必要な量がたまるまで少し時間がいる。おかしなもんですな。血は流れてるわけやから、ずっと同じ調子で採血できそうなもんやのに。
 私は注射針が肌に刺さる瞬間とかけっこうまじまじ見てしまう方やけど、注射や血に弱い人は正視でけへんそうですね。今書いたようなことを同僚の人に話したら「あ、そういうの、聞くだけでもあかへんねん。やめてー」と言われてしもうた。
 自分の体から血がどんどん出ていく瞬間って、なんか別な生き物でも見てるみたいで面白いよねえ。ああ、うまそうだ、とか感じたりするよねえ。これかさっきまでオレの体内に流れていたんだあ、生きてるんだあ、うおおおお、と興奮するでしょう。そういう人、けっこういると思うんやけどなあ。あんなん目をつむってしまうのはもったいない気がするぞ。
 みなさんはどちらですか?

5月8日(火)

 珍しくコンビニで漫画を買うたりする。買うたのは江口寿史『ストップ! ひばりくん』。懐かしいので思わず手にとってしもうた。ただし、普通のコミックスでも漫画文庫でもない。最近各出版社が競うように出している雑誌形式の再版なしの漫画本であります。値段も手ごろやし、コンビニで手にとるにはちょうどよろしい。
 ただ、コンビニで見つけた時にもう第2巻やったりすると悔しい。この形式の漫画本はバックナンバーを手に入れようと思うと「ブックオフ」などの古書店で探さんと見つからへんのやね。週刊誌といっしょで、期間が過ぎたら返本されてしまうんやろう。
 以前この日記で「コレクターの普遍化」について書いたけど、これらのコンビニ漫画本はそれとは正反対。使い捨て、読み捨てとして過去の人気漫画が手軽に使われてるという感じがする。コンビニで売られることを想定しているとはいえ、漫画というソフトそのものまでが手軽なものとしてぞんざいに扱われているというような気がしてならん。私は漫画文庫は絵が縮小されて見にくくあまり好きやないんやけど、名作漫画を文庫という形で再発見し、そして保存しやすくしているという点では評価したいと思う。コンビニ漫画本はその反対で、版型が大きいので絵が見やすい反面、保存する価値のあるものを発掘するという感覚は全くあらへん。
 漫画文庫のブームに続くコンビニ漫画本の人気は、どうも漫画というものに対する捉え方が二極化してるということを如実に表しているような気がするね。せっかく根付いた漫画文化自体を出版社自らの手でお手軽なものとして消費していくというのは、私には自分で自分の首を締めているような気がしてならんのやけど、この先これが定着してしまったら、次はどうなるのか、それがちょっと怖いような気がする。

5月9日(水)

 iBookの最新機種をテレビのニュースで見たけど、Macユーザー向けのデザインやないなあ。ただ、かなり小型になってるから、サブマシンとしては持ってみたいとは思う。ただ、価格と機能がまだはっきりしてへんから、Mac専門誌で詳細を見てみんとなんともいわれへん。まあ、今はサブマシンどころではないんやけれど。

 小泉首相というのは、まるで野党の党首やね。国会の答弁で原稿から目を放し演台をばんばん叩きながら「そういうわけのわからない理論は小泉内閣では通用しなあああいっ!」とやると野党の議員が一斉に拍手し、自民党の幹部は渋ーい顔をしている。中曽根元首相なんか目をつむって狸寝入りしている。小泉先生、額に血管浮いてましたで。今にもぶちっと音を立てて切れそうな。塩川財務相は記者会見で「株なんか買われへんがな。銀行も株屋も企業努力が足らん。手数料を3%も取って、配当は1%も入らへん」。ああ、なんてわかりやすい。塩川先生、酒飲んでくだまいてるみたいでよろしいな。
 これはもうなんか楽しい内閣ですね。ただ、これいつまでもつんかな。小泉首相の血管が切れるのが先か、構造改革が成功するのが先か。失言首相みたいな無自覚なリップサービスと違い、小泉首相も塩川財務相も確信犯的にやってるからね。このままいってほしい。こんなに国会答弁が熱く燃え上がるなんて、三角大福時代以来と違うやろうか。頼むからこのまま熱く熱く選挙に突撃していってや。

 明日は都合で更新できません。次回は金曜深夜の予定です。


てなもんや囲炉裏端 掲示板を再開しました!お気軽にご利用下さい。

メールはこちらまで。どうぞよろしく。


過去の日記へ。

ホームページに戻る